Automeshing2次パネル

Automeshing2次パネルは、サーフェス上に対話形式によってメッシュを生成したり、サーフェスが存在しない場合にメッシュを生成するのに使用します。

場所:Automeshing2次パネルは、ほとんどのプレートおよびシェルメッシングパネルのための統合された2次パネルとして機能します。これらのメッシング用のパネルを利用することにより、ユーザーはAutomeshing2次パネルにアクセスすることができます。この2次パネルでは、ユーザーは、アルゴリズムに応じた様々なパラメータを選択し、インタラクティブにメッシュを調整することができます。HyperWorksは、加えられた変更をただちに反映させます。

自動メッシュ作成には、サーフェスを使用するかどうかによって2つの異なるアプローチがあります。
  • サーフェスを使用する場合、数多くのアルゴリズムから選択することができ、アルゴリズムのパラメータの指定、および要素品質を向上させるためのメッシュスムージングの適用により柔軟な対応が可能です。
  • サーフェスを使用しない場合、一般的に、メッシングプロセスの処理速度は速く、メモリ使用量も少なく済みます。ほとんどの機能はサーフェスを使用する場合同様に操作することができます。サーフェスの作成が不可能、もしくは望ましくないケースもあり、このような場合にも活用できます。
いずれの手法についても、パネルは同じように動作します。各エッジまたは辺上の要素数をインタラクティブにコントロールし、メッシュの生成に使用する節点を直ちに決定できます。各エッジ上の節点のバイアシングを調整して一方の端に近いところにもう一端よりも多くの要素が作成されるようにすることが可能で、新しい節点の位置が直ちに確認できます。また、新規要素が四角形要素、三角形要素またはそれらの混合か、さらに、1次要素か2次要素かを指定することも可能です。作成されたメッシュはプレビューして、データベース内に保管することを選択する前に、要素品質を確認できます。メッシングモジュールにいる間に、visual optionsメニュー内の任意のツールを使って、モデル内の複雑な構造の表示を簡易化することが可能です。


図 1. 自動メッシングされたプレート要素をドラッグすることにより作成されたソリッドモデル
 


図 2. 境界要素のソリューション用に作成された2次要素

Automeshing2次パネルはAutomeshサブパネルより先にあらかじめ作成されるメッシュを表示し、メッシュを最終的に決定する前に調整するためのツールを提供します。

Automeshing 2次パネルの使用中は、ファンクションキーは機能せず、Optionsパネル上で要素の次数を変えることはできません。

2次パネルが開かれたサブパネルによって現在のメッシュ生成方法に有効なものだけ変更が可能になります。2次パネルを離れることによって、2次パネルで調整したデータとは無関係の設定が表示されます。これは、2次パネルから元のサブパネルに戻るというのは、Automeshサブパネルの1つからメッシングを新たに実行することを意図しているためです。

Automeshing2次パネルを使用するには:
  • 適切なサブパネルを選択することにより2次パネルモードが設定されます。
  • サブパネルによって提供される基準値を使用し、最終的に出力されるメッシュを調整します。
  • meshをクリックしてメッシュを最終決定、rejectで中断、smoothで自動的にメッシュ品質を向上することができます。

Densityサブパネル

densityサブパネルは、特定の単独エッジまたは複数エッジに沿った節点密度を変更するのに使用します。
オプション 動作
adjust: edge エッジに沿った節点の数を変更します。
このセレクターが有効な場合:
  • エッジを左クリックすることで、そのエッジに沿った節点数を増加、右クリックで減少させることができます。
  • 現在の節点密度の数値をクリックしてドラッグし、これを増減させることができます。
calculate: edge 指定された要素サイズを満たすのに必要なエッジ密度を計算します。

このセレクターが有効な場合、指定された要素サイズを満たすのに必要な密度を設定するエッジをクリックします。

calculate: recalc all すべてのエッジに対し、指定されている要素サイズを満たすのに必要な節点数が設定されます。
elem size= エッジの目的の要素サイズを指定します。
calculate: edge、またはcalculate: recalc allを使用し、この要素サイズを満たすのに必要な節点密度を設定します。
注: この設定は"最も近い"値を計算する点に注意してください。したがって、選択したエッジ上の要素が指定した値と完全に等しい大きさになるわけではありません。
link opposite edges エッジがクリックされると、リンクされているエッジの一方に加えられた変更は、他方のシンプルなチェーンのエッジにも適用されます。
set: edge エッジの節点密度にelem density欄で指定した値を設定します。

このセレクターが有効な場合、その節点密度を設定するエッジをクリックします。

set: set to all すべてのエッジにelem density欄で指定した節点密度を設定します。
elem density エッジ上に作成する要素の数を指定します。作成される節点数はこの数より多くなります。
local view Local Viewメニューを開き、Automeshing2次パネルで使用するためにカスタマイズされた表示ツールにアクセスします。

Mesh Styleサブパネル

Mesh Styleサブパネルでは、サーフェスベースでアプローチする場合、各領域の各フェイスに使用するメッシングのアルゴリズムを指定します。
オプション 動作
elem type 選択したサーフェスに割り当てられる要素タイプを変更します。
toggle surf
このセレクターを有効にしてから、サーフェスの中央にあるアイコンをクリックして利用可能な要素タイプを順に切り替えることで、選択したサーフェスに割り当てられる要素タイプを変更します。


図 3. サーフェス上のメッシュスタイルアイコン
set surf
このセレクターを有効にしてサーフェスをクリックすることで、特定のサーフェスを、要素タイプのドロップダウンから選択した要素タイプに設定します。
set all
表示されているすべてのサーフェスを、要素タイプのドロップダウンから選択した要素タイプに設定します。
mesh type
set surfおよびset allオプションの使用時に、サーフェスに適用する要素タイプを選択します。


図 4. Tria要素
 


図 5. Quad要素
 


図 6. Mixed要素. Density 10-上、Density 5-下
 


図 7. R-Tria要素
 


図 8. Quad Only要素. Density 10-上、Density 5-下
注: 特定のケースでは、quadsに設定した場合、すべて四角形要素で作成することがメッシュの品質上受け入れられない場合、いくつかの三角形要素が含まれることがあります。Quads onlyは、メッシュの品質にかかわらず三角形要素は作成されません。
mixed(quadsとtriasの混合)要素タイプを使用した場合、自動メッシャーは四角形のメッシングスキームとして修正マップを使用します。修正は、三角形の使用により異なる要素分割数間の移行を行います。これは、見た目で、より四角形に近いメッシュパターンを生成します。


図 9. レギュラーメッシュパターン
mesh method 選択したサーフェスに割り当てられるメッシュマッピング手法を変更します。
toggle surf
このセレクターを有効にしてから、サーフェスの中央にあるアイコンをクリックして利用可能なメッシュマッピング手法を順に切り替えることで、選択したサーフェスに割り当てられるメッシュマッピング手法を変更します。


図 10. サーフェス上のメッシュマッピングアイコン
set surf
このセレクターを有効にしてサーフェスをクリックすることで、特定のサーフェスを、メッシュマッピング手法のドロップダウンから選択したメッシュマッピング手法に設定します。
set all
表示されているすべてのサーフェスを、メッシュマッピング手法のドロップダウンから選択したメッシュマッピング手法に設定します。
mesh method
set surfおよびset allオプションの使用時に、サーフェスに適用するメッシュマッピング手法を選択します。


図 11. 例:メッシュマッピング手法
注: autodecideが選択された場合、メッシュマッピング手法はmeshがクリックされた後自動的に決定されます。これは、メッシュが適用される前に最も適した手法が適用されるためです。

autodecideを使用しない場合でも、サーフェスへのメッシュが明らかに不適切となる場合はマッピング手法が自動的に変更されます。たとえば、均等な四角形サーフェスにはtriangularマッピングは適用されず、マッピング手法はrectangleが使用されます。

set
set surf
このセレクターを有効にしてサーフェスをクリックすることで、flowおよびmap設定を特定のサーフェスに適用します。
set all
flowおよびmap設定をすべてのサーフェスに適用します。
flow: align
直交四角形を主体にしたメッシュを生成します。


図 12. No Flow Alignement


図 13. Flow Alignment. 設定時、より直線に近い要素の流れを生成。
flow: size
最小 / 最大要素サイズの差異が最小限である、グローバルメッシュ要素サイズを強制します。
重要: flow: alignが選択された場合にのみ有効です。
map: size 要素をほぼ同じサイズに揃えます。
map: skew ゆがみの大きい要素をなるべく作成しないようにします。
map: smoothing 作成されたメッシュに対し、全体的な要素品質を向上するために自動クリーンアップを実行します。
local view Local Viewメニューを開き、Automeshing2次パネルで使用するためにカスタマイズされた表示ツールにアクセスします。

Biasingサブパネル

Biasingサブパネルは、サーフェスの個々のエッジに、linear、exponential、またはbellcurveバイアシングを適用するのに使用します。


図 14. 要素バイアシングなしで生成されたメッシュ. 右下の隅の要素の縦横比が劣っている


図 15. 要素バイアシングを使用して生成されたメッシュ. 上部および下部のエッジに沿って要素バイアシングを設定:角度および縦横比が改善
オプション 動作
adjust: edge 角度のバイアシング係数を変更します。
このセレクターが有効な場合:
  • エッジを左クリックすることでバイアシング係数を増加、右クリックで減少させることができます。
  • バイアシング係数の数値をクリックしてドラッグし、これを増減させることができます。上にドラッグすると数値が増加し、下にドラッグすると減少します。


図 16. バイアシング係数の増加
calculate: edge このセレクターを有効にしてエッジをクリックすることで、そのエッジのバイアシング係数を指定した強度値に設定します。
revert: edge このセレクターを有効にしてエッジをクリックすることで、エッジを逆方向に戻します。
recalc all すべてのエッジのバイアシング係数を指定した強度値に設定します。
intensity= バイアシング係数を指定します。

calculate: edgeまたはrecalc allオプションを使用して選択したエッジにこの値が適用されます。

link opposite edges エッジがクリックされると、リンクされているエッジの一方に加えられた変更は、他方のシンプルなチェーンのエッジにも適用されます。
set
set edge
このセレクターを有効にして目的のエッジのバイアシングインジケータをクリックすることで、バイアシングスタイルのドロップダウンから選択したバイアシングスタイルを特定のエッジに割り当てます。
バイアシングインジケータ


Linear


Exponential


Bellcurve
set all to
バイアシングスタイルのドロップダウンから選択したバイアシングスタイルをすべてのエッジに割り当てます。
bias style set edgeおよびset allオプションの使用時に、エッジに適用するバイアシングスタイルを選択します。


図 17. 例:Bias Style
local view Local Viewメニューを開き、Automeshing2次パネルで使用するためにカスタマイズされた表示ツールにアクセスします。

Checksサブパネル

Checksサブパネルには、Check Elementsパネルと同じ機能があり、新たに作成されたメッシュについてデータベースに保存する前にこれらの機能を実行するのに使用します。チェック項目はCheck Elementsパネルのものと同じで、品質チェックに不合格となった要素はハイライト表示されます。チェックされるのは表示されている要素のみで、要素の表示はlocal viewポップアップメニューで制御されます。Checksサブパネルは、by-face手法で実行されます。ハイライト表示されているアクティブなフェイスは、メッシング、スムージングおよび表示操作用の参照フレームとなります。別のフェイスを選択するには、モデリングウィンドウ内のフェイスのアイコンを選択します。

このサブパネルでは、いくつかの評価基準に沿った要素品質基準の最小値と最大値を指定します。設定された基準値を超えない要素を生成することで、最終的なメッシュは、このパネルで要求される設定に近づけます。

基準値には、warpage、aspect、skew、min angle、max angle(quadsのみ)、length、jacobian、min angle/max angle(triasのみ)が含まれます。

Local Viewメニューを開き、Automeshing2次パネルで使用するためにカスタマイズされた表示ツールにアクセスします。

Local Viewメニュー

Local Viewメニューには、Automeshing2次パネル用にカスタマイズされた表示ツールが用意されています。オプションはすべて、ビューの方向付けを行い、現在のサーフェスをウィンドウの中心に保ちます。また、節点と要素の表示を隠すよう選択することも可能です。


図 18. Local Viewメニュー - 通常バージョン
detailsおよびchecksサブパネルは、追加ツールを伴う拡張Local Viewメニューを含みます。これらのツールを使用してハイライトされたフェイス上にフォーカスを合わせたままビューを変更できます。また、ハイライト表示されたフェイスの節点や要素のために、残りのサーフェスのフェイスと分けて非表示設定することもできます。


図 19. Local Viewメニュー - 拡張バージョン
cw, ccw
HyperWorksデータベース内のほかのすべてを無視し、ビューをサーフェスの中央を中心として時計回りまたは反時計周りに回転させます。
left, right, top, bottom, rear, front
ビューをそれぞれの方向から見るよう設定し、画面をサーフェスで満たします。
fill surf
選択されたサーフェスがモデリングウィンドウいっぱいになるよう調整します。
elemts, nodes, all nodes
要素と節点の表示をコントロールします。
ヒント:
  • 別のフェイスの要素を隠す機能は、複数のフェイスを有する複雑なサーフェスがあり、現在注目したいサーフェスのビューを別のサーフェスが妨げている場合に特に役立ちます。
  • 1つのフェイスの要素を隠し、別のフェイスの要素をすべて表示するのに役立つ場合もあります。これにより、複雑なオブジェクトの内側を見ることが可能となります。

実行ボタン

ボタン 動作
mesh 現在の参照フレーム内のフェイスをすべて検証し、メッシングされていないフェイス、あるいは、ユーザー指定のパラメータが古くなっているフェイスを探し、それらの更新を試みます。カレントのサブパネルがdensity、mesh style、typeまたはbiasingである場合、その時点における参照フレームはサーフェス全体です。カレントのサブパネルがdetailsまたはchecksである場合、参照フレームはハイライト表示されているフェイスです。
reject 作業中の領域の選択された1つのフェイスまたはすべてのフェイスに作成されたメッシュを破棄します。
smooth カレントの参照フレーム内のフェイスに対し、メッシュスムージングを適用します。
undo その時点における参照フレーム内の各フェイスについて、メッシュの節点の位置を、スムージング機能を最後に適用する以前にあった位置に戻します。
abort データベースに要素や節点を保存することなく、Automeshing2次パネルを終了します。サーフェス作成パネルからモジュールに入った場合、作成されたサーフェスはいずれも破棄されます。
return データベースに要素や節点を保存し、Automeshing2次パネルを終了します。