Markers

Markersツールを使用して座標系と参照フレームを作成します。

マーカーエンティティは、MotionViewにおける直交右手座標系および参照フレームです。マーカーはボディに属する必要があります。所属先のボディは、剛体、弾性体、質点のいずれのタイプでもかまいません。グローバル原点にあるグラウンドボディ(ニュートン参照フレーム)に属するデフォルトのマーカーをグローバルフレームと呼びます。

マーカーを定義するために必要なトポロジ情報を以下の図に示します。



Figure 1.
MotionViewでは、以下のタイプのマーカーを作成できます:
  • ノンフローティング(シングルまたはペア)
  • フローティング(シングルまたはペア)

ボディに属する固定マーカーは、そのボディの参照フレームを基準として固定されます。マーカーをボディに結合するには、位置と方向を指定する必要があります。

フローティングマーカーは、ボディに属していても、そのボディの参照フレーム内に固定されることはありません。フローティングマーカーは通常、ベクトル、フォース、ブッシュなどのエンティティで使用されます。

マーカーは、マルチボディシステムにおける主要エンティティの1つです。マルチボディシステムを構成するエンティティはすべて、ソルバーでマーカーを使用して表されます。例えば、CGマーカーは、指定されたマーカー位置にあるボディを表し、質量はCGマーカーの原点に位置すると見なされます。回転ジョイントは、2つのマーカー(IマーカーとJマーカー)の間で5つの方向に拘束を強制することによって表されます。これらのマーカーが2つのボディ上にあり、それらの間でジョイントが定義されます。フォースなどその他のエンティティについても、同様の概念があります。ベクトル、フォース、ブッシュなどのエンティティでは、JマーカーをIマーカーと一致させる必要があります。Jマーカーはそのボディ参照フレームを基準として移動する必要があるため、このようなマーカーはフローティングマーカーとして定義されます。

ボディ、ジョイント、フォースなどのエンティティをMotionViewで定義する場合、マーカーは暗黙的に作成されます。ただし、マーカーを明示的に作成する必要がある場合もあります。例えば、他のエンティティがない特定の位置に出力を定義する場合や、フォースの参照フレームを定義する場合です。

マーカーの作成

マーカーは、適用される荷重や出力リクエストの参照として使用される、ボディに付加される座標系です。

  1. Project Browserから、マーカーの追加先とするシステムを選択します。
  2. Project Browserでシステムを右クリックし、コンテキストメニューからAdd > Reference Entity > Markerを選択します。
    または
    Project Browserでマーカーフォルダを右クリックし、コンテキストメニューからAdd Markerを選択します。
    または
    ReferenceツールバーのMarkersボタンを右クリックします。
    Add Marker or MarkerPairダイアログが表示されます。
  3. ラベルと変数名を指定します。
    デフォルトで、MotionView内のエンティティの変数名は特定の規則に従います。例えば、すべてのエンティティの変数名はで始まります。これは、MotionViewでモデルを構築する場合に従う推奨規則であり、モデル編集やモデル操作において様々なメリットが得られます。
  4. Optional: ペアエンティティを作成するためにPairチェックボックスをアクティブにします。
    MotionViewで作成されるほとんどのエンティティと同様に、マーカーエンティティはシングルエンティティまたはペアエンティティにすることができます。ペアエンティティは、モデルのZ-X平面を中心として対称になっているモデルの作成に役立ちます。これらのプロパティも、Z-X平面を中心として対称にすることができます(つまり、Yプロパティが鏡面コピーされます)。マーカーが非対称であるか、または対称であるかは、作成したマーカーの編集時に決定または指定することができます。
  5. OKをクリックします。
    システムにマーカーが追加されます。

マーカーの編集

関連付けられたボディの指定と原点の指定のほか、マーカーを定義するための軸のルールを指定する必要があります。

  1. 現時点でMarkerパネルが表示されていない場合は、Project Browserまたはmodeling windowで目的のマーカーをクリックして選択します。
    Markerパネルが自動的に表示されます。
  2. 親ボディとの関係および原点との関係で選択内容を確認します。
  3. 必要に応じて、定義した参照エンティティのいずれかを変更します。
    • コレクターをクリックしてアクティブにしてから、modeling windowで所要の項目を選択します。
    • コレクターをダブルクリックして、Model Treeで所要の項目を選択します。
    Note: 選択したマーカーがペアエンティティの場合は、まず、パネルでLeftタブとRightタブを区別してから、プロパティを編集します。ペアのマーカーを定義する場合は、ボディやポイントなどにペアエンティティを使用します。
  4. 方向オプションを使用して座標系の方向を指定します。