Straight Line Acceleration

Proportional-Differential torque controllerを使用して、リクエストされた加速度に適合するためのトルクを提供します。車両にはギアシフトメカニズムまたはエンジントルクマップが組み込まれていないため、車両の性能予測のために使用することはできません（0～60回など）。

Figure 1. Straight Line Acceleration event

Figure 2. Straight Line Acceleration eventの上面図

説明

このイベントは、MotionView Assembly Wizardを使用して構築されたフルビークルモデルで動作するように設計されています。Task Wizardを使用して追加したこのイベントは、自動的にモデルに付加されます。また、イベントのアタッチメント方式に厳密に従っていれば、手動で構築したモデルでもこのイベントを使用できます。

Straight Line Acceleration eventは、直線上で車両を加速するために使用します。このイベントは、安定状態での加速による車両の挙動を計算するために設計されたものです。イベント中に測定される一般的な応答には、車両のピッチやサスペンションの加速への反応があります。このイベント中、ハンドルは固定されます。

車両の加速に使用するトルクコントローラーによって、モデルのエンジンとドライブトレインとの間に作用反作用のトルクが適用されます。ドライブトレインが組み込まれていない場合、トルクはディファレンシャルインプットシャフトで適用され、ボディで反応します。最も合理的なシミュレーション結果を得るには、ドライブトレインを組み込みます。

車両の初期速度と目的の加速度は、イベントフォームで変更できます。

イベントを定義するために９タイプのモデリング要素コンテナーが使用されています（下記参照）。イベントには2つのサブシステム（出力リクエストと駆動トルクコントローラー）もあります。

アタッチメント

カーブ

データセット

フォーム

グラフィックス

11のグラフィックスがイベント内で定義されています。グラフィックスは、コーンと直線道路のグラフィックスを定義し、ユーザーが入力する必要はありません。グラフィックスの詳しい説明をここに記載します。

道路のグラフィックスは、走行する経路を示すために組み込まれて、Straight line acceleration Form内のデータを使用してパラメータで定義されています。道路のグラフィックスはすべて車線の寸法を示すために使用されますが、これらは実際の道路のものではなく、タイヤ力を計算するために使用されます。道路のグラフィックスは、イベントが根本的に変更されないかぎり、編集する必要はありません。

ジョイント

マーカー

Straight line accelerationイベントには５つのマーカーが組み込まれています。経路の原点は、すべてのグラフィックスの原点で、車体のCGになるようにパラメータで定義されます。マーカーはポイントを指し示し、ポイントにはグラフィックスを定義するパラメータのロジックが含まれます。

経路のアウトラインマーカーは、XYZ位置のPath Outlineポイントを指し示します。これらのマーカーは車線のグラフィックスを定義するために使用されます。どのマーカーにもユーザー入力は必要ありません。

モーション

３つのモーションがイベントに組み込まれています。ステアリングモーションはテンプレート内で使用され、車両を操作し、ステアリングラックをダミーボディに接合する並進ジョイントに対して作用させるための入力を提供します。

Front Wheel MotionおよびRear Wheel Motionは、ホイールのハブをナックルに繋ぐホイールのスピンドル回転ジョイントに作用します。ホイールがナックルに固定されていることから、当初のこのモーションは0なので、モデルは静的に収束します。動的シミュレーション中にタイヤが回転できるように、静解析の後、ホイールロッキングモーションは非アクティブ化されます。

ポイント

Templates

Straight line accelerationイベントタスクにはテンプレートが組み込まれています。このテンプレートはソルバー固有で、MotionSolveテンプレートのみがドキュメント化されています。このテンプレートは、</Model>コマンドの後にソルバーデックに挿入されて、このイベントの実行を制御します。

テンプレートには、データ出力ファイルを制御するコマンド、イベント実行中の車両の挙動を変更するコマンド、イベントを終了するコマンドが格納されています。このイベントでは、イベント内で次のアクションが定義されています：

静的平衡の後、ホイールをナックルに固定する４つのホイールモーションがオフになります。

ボディを地面に固定しているクランプの２つのJPRIMクランプが解放されます。

イベント終了時間の4秒が設定されます。

イベントテンプレートは、XML形式で記述されます。

  <ResOutput
     angle_type          = "YPR"
  />
  <ResOutput
     mrf_file            = "TRUE"
  />
  <ResOutput
     plt_file            = "TRUE"
  />
  <H3DOutput
     switch_on           = "TRUE"
     increment           = "1"
  />
  <ResOutput
     abf_file            = "TRUE"
  />

<!--Initial static analysis -->

<Simulate
	analysis_type = "Static"
	end_time      = "0.0"
/>	

<Deactivate
	element_type = "MOTION"
	element_id = "{mot_frnt_wheel.l.idstring}"
/>
<Deactivate
	element_type = "MOTION"
	element_id = "{mot_frnt_wheel.r.idstring}"
/>
<Deactivate
	element_type = "MOTION"
	element_id = "{mot_rear_wheel.l.idstring}"
/>
<Deactivate
	element_type = "MOTION"
	element_id = "{mot_rear_wheel.r.idstring}"
/>

<Deactivate
	element_type = "JPRIM"
	element_id = "{j_clamp_1_body.idstring}"
/>
<Deactivate
	element_type = "JPRIM"
	element_id = "{j_clamp_2_body.idstring}"
/>
{if (an_accel_event.ds_accel.initial_condition.ival==1)}
<UserProgramControl
     usrsub_param_string = "user(100,{Global_Frame.id},-{an_accel_event.ds_accel.veh_vel.value*447.04})"
     usrsub_dll_name     = "mbdtire"
     usrsub_fnc_name     = "SETIC"
/>
<UserProgramControl
     usrsub_param_string = "user(635,{an_accel_event.ds_accel.veh_vel.value*447.04})"
     usrsub_dll_name     = "mbdtire"
     usrsub_fnc_name     = "SETWIC"
/>
{endif}
<Simulate
     analysis_type       = "Transient"
     end_time            = "4"
     print_interval      = "0.01"
  />
<Stop/>