Virtual Scrub RadiusおよびCaster Trail

ブランチID:20340

リクエスト番号:80000340

スクラブ半径とキャスタートレールはどちらもステア軸に依存しています。

SLAサスペンションとマクファーソンストラットサスペンションのキングピン軸またはステア軸は、2つのポイントで定義します。このポイントとは、SLAサスペンションではアッパーボールジョイントとロアボールジョイント、マクファーソンストラットサスペンションでは上部ストラットマウントの位置とロアボールジョイントです。これら2つのポイントでキングピン軸を定義していない場合は、スピンドルのモーションを使用してナックル回転の瞬時軸を計算することにより、仮想的なキングピン軸を計算する必要があります。仮想リクエスト(番号50000310-50000350)では、この手法を使用してステア軸の位置とその位置に依存するパラメータを計算します。これらのリクエストは、4リンクまたは5リンクの独立サスペンションなど、明確に定義したステア軸がないサスペンションで使用する必要があります。

キングピン軸を計算するには、ステアリングを自由に回転できるようにして(モーションはなし)、サスペンショントラベルをロックする必要があります。このロックはモデルの中で定義する必要があり、ステア軸を自動的に計算するときに有効になります。ロックをモデルの中で定義するには、ロックする位置、方向、ボディを記述した配列を定義しておき、この配列情報をソルバーに渡すユーザーサブルーチンを呼び出す必要があります。詳細については、ステアリングとスプリングトラベルのロックをご参照ください。

Table 1.
.pltファイル .abf、.mrfファイル コンポーネント 単位 コメント
F1 RESULT(1) 未使用 未使用 未使用
F2 RESULT(2) Left Virtual Scrub Radius mm 左タイヤのパッチポイントと左の仮想キングピンの接地ポイントとの間の全体座標系横方向の距離です。キングピンの接地ポイントがタイヤのパッチポイントより中央寄りの場合、符号は正です。
F3 RESULT(3) Right Virtual Scrub Radius mm 右タイヤのパッチポイントと右の仮想キングピンの接地ポイントとの間の全体座標系横方向の距離です。キングピンの接地ポイントがタイヤのパッチポイントより中央寄りの場合、符号は正です。
F4 RESULT(4) Average Virtual Scrub Radius mm 左右の仮想スクラブ半径の平均値。
F5 RESULT(5) 未使用 未使用 未使用
F6 RESULT(6) Left Virtual Caster Trail mm 左タイヤのパッチポイントと左の仮想キングピンの接地ポイントとの間の全体座標系縦方向(X)の距離です。キングピンの接地ポイントがタイヤのパッチポイントより前にある場合、符号は正です。
F7 RESULT(7) Right Virtual Caster Trail mm 右タイヤのパッチポイントと右の仮想キングピンの接地ポイントとの間の全体座標系縦方向(X)の距離です。キングピンの接地ポイントがタイヤのパッチポイントより前にある場合、符号は正です。
F8 RESULT(8) Average Virtual Caster Trail mm 左右の仮想キャスタートレールの平均値。