アクションモードツール

エンティティ選択とモデル表示の両方を制御するには、モデルブラウザの右側に配置されているアクションモードツールを使用します。

最初の2つのツールでは操作するエンティティのタイプを決定し、残りのツールでは特定のアクションを実行します。


図 1.

Entity Type

Entity Typeツール()は、残りのツールの動作対象となるエンティティタイプを決定することで、それらのツールの“モード”セレクターの役割を果たします。

例えば、Entity Typeを“components”に設定した場合、セレクターで選択または選択解除できるのはコンポーネントのみとなります。

)をクリックしてEntity Typeドロップダウンメニューを開いてから、目的のエンティティタイプを選択します。


図 2.

Elements/Geometry

Elements/Geometryツール()は、残りのツールの動作対象となる、含まれるエンティティのタイプを決定することで、それらのツールの“モード”セレクターの役割を果たします。

例えば、モードを“elements”に設定した場合、セレクターで選択または選択解除できるのは要素のみとなります。

)をクリックしてElements/Geometryドロップダウンメニューを開いてから、目的となる含まれるエンティティタイプを選択します。ドロップダウンメニューから選択可能なエンティティタイプは、Elements、Geometry、およびElements and Geometryです。


図 3.

セレクター

セレクター()を使用することで、モデルブラウザまたはグラフィックス領域内で、サポートされているエンティティをインタラクティブに選択します。

選択できるエンティティのタイプは、Entity Typeドロップダウンメニューで選択したエンティティとなります。
注: 一度に1つのエンティティタイプしか選択できませんが、選択内容が失われることはなく、複数のエンティティを選択できます。これは、色を変更する場合などに一度に複数のエンティティを選択するための効率的な方法です。
HyperMeshは、選択されたエンティティをグラフィックス領域上で白い太線で描画し、モデルブラウザではエンティティ名を灰色でハイライト表示します。


図 4.
プライエンティティ選択時の動作は、他のエンティティの場合とは異なります。プライには、形状とほぼ一致する有限要素の両方が含まれることがよくあります。HyperMeshでは、グラフィックス領域でそれら2つを区別するために、選択された形状は白い太線で、選択された有限要素は割り当てられている色で描画されます。


図 5.
材料およびプロパティを選択した場合は、それぞれvisualizationモードがby Matまたはby Propに変更されます。


図 6.

マウスのスクロールホイールの使用によるグラフィックス領域での選択内容の変更

Microsoft Windowsの環境下では、スクロールホイールの付いたマウスを使ってモデルを“ドリルダウン”し、実際には表示されていない、つまり他のエンティティの影になっていて見えないパートを選択することも可能です。

  1. 視界の奥へと進むには、マウスの左ボタンを押しながらスクロールホイールを前向きに回します。
  2. より手前にあるものを選択するには、マウスの左ボタンを押しながらスクロールホイールを後ろ向きに回します。
    ハイライト表示は、マウスボタンを放すと選択されることになるコンポーネントを示します。
    注: これはWindows環境のみでの動作です。UNIX、Linuxなどでは機能しません。
  3. セレクターツールをHide機能またはIsolate機能と組み合わせて使用すると、グラフィックス領域において、選択されているエンティティを非表示にすることや隔離表示することもできます。モデルブラウザまたはグラフィックス領域で選択を実行した後、セレクターを使用し、Hideアイコンをクリックして(マウスの右ボタン)選択内容を非表示にするか、Isolateアイコンをクリックして(マウスの左ボタン)その選択内容を隔離表示します。

グラフィックス領域でのエンティティの選択

グラフィックス領域でエンティティを選択するには、次の手順に従います:
  • エンティティを選択するには左クリックします。
  • 左クリックして押したままにすると、セレクターの下のエンティティはプリハイライト状態になります。すなわち、選択されたエンティティは一時的にハイライト表示されますが、マウスボタンを放すまでは選択されたことになりません。
  • ウィンドウ選択を使用して複数のエンティティをハイライト表示または選択するには、Shiftキーを押しながら左クリックします。
  • エンティティの選択を解除するには右クリックします。
  • ウィンドウ選択を使用して複数のエンティティの選択を解除するには、Controlキーを押しながら右クリックします。
アクティブなコレクターを有したパネルを使用する際、選択された各エンティティはそのコレクターに追加され、選択解除されたエンティティはコレクターから削除されます。


図 7.

モデルブラウザのツリーリストからのエンティティ選択

モデルブラウザを用いてエンティティを選択するには、次の手順に従います:
  • ブラウザ内でエンティティを左クリックして選択し、ハイライト表示させます。エンティティはグラフィックス領域内でもハイライト表示されます。
  • ブラウザとグラフィックス領域の両方で複数のエンティティを選択するには、Controlキーを押しながら左クリックします。同じタイプの複数のエンティティを、その選択内容に追加できます。左クリックを使用すると、ペイン上のアクティブなコレクターからコンポーネントを追加または削除できます。
  • ブラウザとグラフィックス領域の両方で複数のエンティティをハイライト表示させるには、Shiftキーを押しながら左クリックします。選択されているエンティティエントリに応じて、パネルのアクティブなコレクターリストからエンティティを追加または削除することが可能です。
  • 右クリックは、リスト内のコンポーネントをハイライト表示させ、コンテキストメニューを起動します。この操作では、グラフィックス領域内のエンティティはハイライト表示されません。


図 8.

Add to Panel Collector

Add to Panel Collector()は、ブラウザを使用してエンティティを選択し、パネルコレクターに追加できる機能です。

これは、各コレクターの拡張エンティティ選択メニューに用意されている拡張選択機能に代わって使うことのできる方法です。このボタンは、パネルが開かれており、少なくとも1つのエンティティコレクターが含まれている場合にのみ使用可能となります。


図 9.
注: 選択されたエンティティは、パネルのアクティブなコレクター(水色の枠付きで表示)に追加されます。また、適切なタイプのエンティティのみが、アクティブなコレクターに追加されます。例えば、ラインをElementsコレクターに追加することはできません。

このツールには、次の2つの使い方があります:

  1. セレクターを使用して一連のエンティティを事前に選択しておき、その後Add to Panel Collectorをクリックしてそれらをパネルのコレクターに追加します。
    この方法では、選択されたエンティティはハイライト表示されるものの、Add to Panel Collectorボタンをクリックして初めてアクティブなパネルコレクターに追加されるため、セレクターで選択内容を効率的に確認できます。例:


    図 10.
  2. まずAdd to Panel Collectorをクリックしてアクティブにし、次に、コレクターに追加するエンティティを選択します。HyperMeshによって、マウスのボタンを離すとすぐにコレクターに各選択内容が追加されます。
どちらの方法も、グラフィックス領域、またはブラウザのツリーリストで使用可能です。Control+クリックおよびShift+クリックはブラウザリストで、ウィンドウ選択(Shift+クリック&ドラッグ)はグラフィックス領域でサポートされています。

パネルコレクターからのエンティティの削除

パネルコレクターからエンティティを削除するには、次のどちらかを実行します:
  • コレクターのリセットボタンをクリックします。
  • Add to Panel Collectorボタンがアクティブになっている場合は、(Shiftキー、Ctrlキー、またはウィンドウ選択を使用しながら)個々のエンティティを右クリックします。

Show/Hide

Show/Hide()を使用して、グラフィックス領域内のエンティティをインタラクティブに選択することでモデル表示を制御します。

このツールは、ブラウザ内で動作するようには設計されておらず、グラフィックス領域でエンティティを選択する場合のみ使用します。ブラウザでの表示を制御するには、ブラウザのツリー構造にあるローカルエンティティコントロールを使用します。

注: ウィンドウ選択(Shift+クリック&ドラッグ)の使用時に、エンティティの一部分がウィンドウに含まれていれば、そのエンティティは選択されたとみなされるため、エンティティ全体をウィンドウに収める必要はありません。また、Entity TypesボタンおよびElements/Geometryボタンにより決定されたタイプのエンティティのみが表示または非表示になることを覚えておいてください。

材料およびプロパティを選択した場合は、それぞれVisualizationモードがby Matおよびby Propに変更されます。ただし、セレクターの使用時に、材料またはプロパティがグラフィックス上でハイライト表示されることはありません。

セレクターツールと同様に、Show/Hideツールでも、マウスのスクロールホイールを使用してグラフィックス領域で選択内容を変更できます。選択内容を表示するには、左クリックしたままスクロールします。選択内容を非表示にするには、右クリックしたままスクロールします。

グラフィックス領域でのピック

  • 左クリックすると、その時点で表示がオフとなっているエンティティが表示されます。
  • 左クリックしてドラッグすると、ディスプレイ内でその時点でオフとなっているエンティティのみがプリハイライト表示されます(既に表示がオンとなっているエンティティはハイライト表示されません)。
  • 右クリックすると、ディスプレイ内のエンティティが非表示となります。
  • 右クリックしてドラッグすると、ディスプレイ内でその時点でオンとなっているエンティティのみがプリハイライト表示されます(既に表示がオフとなっているエンティティはハイライト表示されません)。

シングル選択



図 11.
  • ウィンドウ選択を使用してディスプレイ内の複数のエンティティの表示をオンにするには、Shiftキーを押しながら左クリックしてドラッグします。
  • ウィンドウ選択を使用してディスプレイ内の複数のエンティティの表示をオフにするには、Shiftキーを押しながら右クリックしてドラッグします。

ウィンドウ選択



図 12.

ブラウザでのピック

このツールは、ブラウザのツリーリスト内のラインアイテムには機能しません。リストされているエンティティの表示を制御するには、All/None/Reverse、ツリー構造内の個々のローカル表示コントロール、またはコンテキストメニューのshow/hide/isolate機能を使用します。

Isolate

選択されているエンティティのみをグラフィックス領域およびモデルブラウザに表示するには、Isolateツール()を使用します。

Isolateツールは、エンティティタイプの範囲内での隔離表示を実行します。例えば、コンポーネントと荷重コレクターが表示されている場合は、Isolateを使用しておりEntity TypeがComponentに設定されていると、HyperMeshによってディスプレイ内でそのコンポーネントのみが隔離され、荷重コレクターには変更のないままとなります。すなわち、その他のコンポーネントはすべて表示がオフとなりますが、隔離されたコンポーネントおよび荷重コレクターは引き続き表示されます。
注: Isolateはセレクターと組み合わせて使用できます。その場合、希望するエンティティを選択した後、Isolateをクリックすると、選択されたエンティティ以外はすべて表示されなくなります。ただし、上記のとおり、選択されたタイプのエンティティのみが表示オフとなり、コネクターや同様のエンティティは表示されたままです。

セレクターを使ったほうが、どのエンティティを残すべきかのコントロールがより正確に行えますが、単純な隔離作業の場合は、Isolateボタンを直接使ったほうが数段速くできます。

セレクターツールと同様に、Isolate Shown/Isolate Not Shownツールでも、マウスのスクロールホイールを使用してグラフィックス領域で選択内容を変更できます。表示されているエンティティを隔離するには、左クリックしたままスクロールします。表示されていないエンティティを隔離するには、右クリックしたままスクロールします。

グラフィックス領域でのピック

通常は、表示されているエンティティを隔離するにはマウスの左ボタンを、すでに非表示になっているエンティティを隔離する(したがって、非表示になっているエンティティの表示がオンに切り替わる)には右ボタンを使用します。
  • 左クリックすると、ディスプレイ内のエンティティから、選択されたエンティティが隔離されます(シングルクリック選択)。
  • 左クリック&ドラッグすると、その時点で表示されているエンティティがプリハイライト表示されます。その時点でディスプレイ内で表示がオフとなっているエンティティはハイライト表示されません。マウスと放すと、プリハイライト表示されていたエンティティが隔離されます。
  • ウィンドウ選択を使用してディスプレイ内の複数のエンティティ(その時点で見えているエンティティのみ)を隔離するには、Shiftキーを押しながら左クリック&ドラッグします。
  • 右クリックすると、その時点で表示がオンかオフかにかかわらず、使用可能なすべてのエンティティからエンティティを隔離します。
  • 右クリック&ドラッグすると、その時点でグラフィックス領域に表示されている、もしくは表示がオフとなっているエンティティがプリハイライト表示されます。マウスと放すと、プリハイライト表示されていたエンティティが表示され、隔離されます。
  • ウィンドウ選択を使用して、使用可能な全エンティティから(ディスプレイ内で表示がオンかオフかにかかわらず)エンティティを隔離するには、Shiftキーを押しながら右クリック&ドラッグします。

シングル選択およびウィンドウ選択



図 13.
注: ウィンドウ選択(Shift+クリック&ドラッグ)の使用時に、エンティティの一部分がウィンドウに含まれていれば、そのエンティティは選択されたとみなされるため、エンティティ全体をウィンドウに収める必要はありません。また、Entity TypesボタンおよびElements/Geometryボタンにより決定されたタイプのエンティティのみが表示または非表示になることを覚えておいてください。

ブラウザでのピック

  • Isolateモードでは、Componentsフォルダーなどのエンティティフォルダーをクリックすると、すべてのコンポーネントが隔離されるため、すべてのコンポーネントの表示がオンになります。
  • 左クリックすると、リスト内でエンティティが選択され、ハイライト表示されます。そのエンティティはグラフィックス領域内で隔離され、表示されます。
  • Controlキーを押しながら左クリックすると、ブラウザ内でエンティティ名がハイライト表示され、グラフィックス領域でそのエンティティが隔離されます。同じタイプの複数のエンティティ(例えばコンポーネント)を選択内容に追加できます。その場合は複数のエンティティが表示されますが、選択されていないエンティティはすべて非表示のままとなります。選択または隔離されたエンティティは、Controlキーを押しながらそれらを再度左クリックすると、選択が解除されます。
  • Shift + 左クリックで、ブラウザに最初のクリックと最後のクリックの間にある同タイプの全エンティティ(例えばコンポーネント)がハイライト表示され、グラフィックス領域に、選択されていないエンティティから隔離された選択されたエンティティが表示されます。表示されているエンティティの選択を修正するには、さらにShift+クリックまたはControl+クリックを使用します。