アセンブリブラウザ

アセンブリ構築プロセスにおいてパートおよびモジュールを管理するには、アセンブリブラウザを使用します。

メニューバーからView > Browsers > HyperMesh > Assemblyをクリックします。

現在は、材料表(BOM:Bill-of-Material)ファイルのサポートは、TeamcenterからのPLMXMLアセンブリファイルに限定されています。必要なTeamcenter設定、サポートされているPLMXMLファイルフォーマット、およびサポートされている転送モードの詳細については、担当のTeamcenterサポートにお問い合わせください。必要な設定をTeamcenterにおいて実行した後は、表現管理、バッチメッシング、コネクター、およびメッシュとソルバーファイルのエクスポートのために、そのファイルをHyperMeshにインポートできます。

アセンブリブラウザの構造は表形式になっています。Entities列にはさまざまなモジュールが表示され、後に続く列には各モジュールの表現、材料、PID、および板厚情報が表示されます。

アセンブリブラウザには、BOMをそれらのプロパティ、および表現の存在などに基づいてフィルタリングするための高度なフィルタリングツールがあります。フィルタリングツールを表示するには、をクリックします。


図 1.

BOMをフィルタリングするには、次のような高度なフィルターを適用します:

Attribute filters

フィルタリングに使用する属性を決定するには、これらのフィルターを使用します。

  1. フィルタリングに使用する属性を選択するには、目的の属性の横にあるチェックボックスを選択します。
  2. Nameリストから、フィルタリングに使用する属性を選択します。
    このリストで選択可能なオプションは、Part name、Material、PID、またはThicknessです。
  3. Optionリストから、次のいずれかのオプションを選択します:
    • Contains
    • ==
    • !=
    • REGEXP
  4. Value列に、その属性についての具体的な情報を指定します。
  5. オプション: さらに属性フィルターを追加するには、をクリックします。
  6. オプション: 属性フィルターを削除するには、をクリックします。

Data filters

アセンブリブラウザに表示するデータを決定するには、これらのフィルターを使用します。

  1. Representation Fileフィルターをアクティブにするには、そのチェックボックスを選択します。
  2. Representation Fileトグルをクリックし、次のいずれかを選択します:
    • Exists
    • Does Not Exist
  3. Representation Loadedフィルターをアクティブにするには、そのチェックボックスを選択します。
  4. Representation Loadedトグルをクリックし、次のいずれかを選択します:
    • True
    • False

Global filters

Apply multiple filters usingリストから、次のいずれかを選択します:
  • And:
  • Or:

アセンブリブラウザのコンテキストメニュー

ブラウザ内でモジュールを右クリックすると、コンテキストメニューからアセンブリブラウザの高度なオプションにアクセスできます。

BOMの読み込み

PLMXMLは、TeamcenterとHyperMeshとの間でアセンブリ情報を転送するための変換形式です。

PLMXML(.xml)ファイルを読み込むには:
  1. アセンブリブラウザを右クリックし、コンテキストメニューからLoad BOMを選択します。
    XML Importダイアログが表示されます。


    図 2.
  2. File Nameフィールドで、作業ディレクトリに移動し、目的の.xmlファイルを開きます。
  3. OKをクリックします。
    HyperMesh.xmlファイルをアセンブリブラウザにインポートします。
    注: アセンブリブラウザでは、多くの操作は再帰的となります。つまり、モジュールを選択して、それに対して操作を実行すると、同じ操作がすべての子モジュールに適用されます。

    表現にはさまざまなバージョンがあり、モジュールのどれかに関連付けられています。これらはどれも所定のタイミングで使用できます。基本的には、各表現にはそれに関連付けられたファイルが1つあり、モジュールのインポート時に、現在の表現のためのそのファイルがHyperMeshにインポートされます。

    1つの表現に複数のファイルを関連付けることはできません。

    表現を選択すると、それが特定のモジュールのための現在の表現として設定されます。そのモジュールをHyperMeshにインポートすると、その特定の表現に関連付けられたファイルがHyperMeshにインポートされます。異なるファイルをインポートする必要がある場合は、表現を目的のファイルを含む表現に変更してから、その特定のモジュールをインポートします。

Save WIP

進行中作業のデータを保存するには、右クリックで表示されるコンテキストメニューからSave WIPを選択します。
Save WIPを選択すると、HyperMeshはUDMXMLファイルをアセンブリ作業ディレクトリに保存します。このファイルには、現在の表現およびすべてのメタデータ値を含むアセンブリ構造状態が保存されます。進行中作業をUDMXMLファイルに保存した後は、アセンブリブラウザHyperMeshを安全に終了できます。
注: メニューバーからFile > Saveをクリックしても、HyperMeshファイルはアセンブリ構造や状態を保存しません。

保存したUDMXMLアセンブリBOMを使用して作業を続行するには、Load BOMプロセスを使用してWIP BOMを読み込みます。元のPLMXML BOMではなく、保存したWIP UDMXML BOMを選択します。

PLMXMLの保存

メッシュ表現のパートをTeamcenterにインポートするには、更新したPLMXMLの.xmlファイルが必要になります。このファイルには、アセンブリをHyperMeshにインポートした後にそのアセンブリに対して行われた変更内容が保存されます。元の.xmlファイルに板厚属性と材料属性があるCADパートのみが含まれており、HyperMeshでこれらのパートをメッシュ化して特定のパートの板厚を変更すると、差分PLMXMLファイルにその変更内容が保存されます。

PLMXML差分ファイル、およびモノリシックなHyperMeshファイルまたはソルバーファイルを作成するには、Module Modelモジュールを選択し、右クリックで表示されるコンテキストメニューSave PLMXMLを選択します。
HyperMeshで作成されるモノリシックファイルのタイプは、元のPLMXMLファイルをエクスポートする前にTeamcenter内で選択した設定によって決定されます。
Teamcenterでは、更新されたアセンブリファイルのアップロード時に、差分PLMXMLファイルを使用してメタデータおよびファイルが更新されます。進行中作業の情報を保存するために差分PLMXMLファイルを使用することや、それをアセンブリブラウザに読み込むことはできません。
注: メニューバーからFile > SaveをクリックすることでHyperMeshファイルを保存することはできません。これは、アセンブリ構造や状態が保存されないためです。進行中作業のデータを保存するには、右クリックで表示されるコンテキストメニューからSave WIPを選択します。

表現の設定

  1. モジュールの表現を変更するには、表現を右クリックし、コンテキストメニューSet Repを選択します。


    図 3.
  2. 表現のカテゴリーを選択します。
    • 現在の表現として形状を設定するには、Geomをクリックします。現在の表現として設定されるCADのタイプは、Teamcenterに用意されている設定ファイルで指定された優先度に基づきます。
    • 現在の表現としてメッシュファイルを設定するには、Meshをクリックします。メッシュ表現のリスト内の最後の表現が、現在の表現として設定されます。
    モジュールには、複数の表現を関連付けることができます。表現は、基本的にはGeomとMeshの2種類に分類されます。Geom表現にはCADファイルが、Mesh表現にはメッシュファイルが関連付けられています。

    一般的に、CAD表現はBOMファイルと共に提供され、表現は、指定されたその表現タイプ順で追加されます。指定された順の一番上にあるフォーマットが最初に関連付けられ、後はそれに続きます。

    大抵は、メッシュ表現は、バッチメッシング、メッシュ編集、貫通チェックなどの操作の後に作成されます。Meshタイプの最後の表現は、通常は最新の表現であり、最優先と考えられます。

    Set Rep > GeomHyperMeshを選択すると、Geom表現のリストが検索され、リストの先頭にある表現が現在の表現として設定されます。これは、指定された順番で表現が表示され、その一番上にある表現が現在の表現として設定されます。

    Set Rep > Meshを選択すると、Mesh表現のリストが検索され、リストの最後にある表現が現在の表現として設定されます。このように、最後に作成された表現を現在の表現として設定します。

    表現にどのファイルも関連付けられていない場合があります。それらには.xmlファイルが付属している可能性があります。HyperMeshでは、適切なGeom表現やMesh表現を検索する際に、このような表現は無視されます。選択したタイプの表現が存在しない場合、HyperMeshでは現在の表現は変更されません。例えば、現在の表現のタイプがMeshであり、モジュールに関連付けられているGeom表現がない場合、Set Rep > Geomを選択すると、現在の表現は変更されず、HyperMeshはタイプをMeshのままとします。また、現在の表現が変更されない場合は、HyperMeshによってそのモジュールが除去されます。

表現の除去

現在のHyperMeshセッションからモジュールの下のすべてのコンテンツを削除するには、右クリックで表示されるコンテキストメニューからPurge Repを選択します。
選択したモジュールを除去するかどうかを尋ねるConfirm deleteダイアログが表示された後、モジュールの下のすべてのコンテンツを削除できるようになります。


図 4.

HyperMeshでは、その後も表現が階層構造で保持されるため、必要に応じてインポートできます。モジュールを除去すると、そのモジュールのコンテンツに対して行ったすべての変更が完全に失われます。HyperMeshでは、更新されたコンテンツで現在の表現内のファイルが自動的に更新されることはありません。変更内容を保持するには、モジュールをHMファイル(またはソルバーファイル)として保存してから除去する必要があります。

表現のインポート

関連付けられた表現をHyperMeshにインポートするには、リプリゼンテーションを右クリックし、コンテキストメニューImport Repを選択します。
選択したモジュール内に子モジュールがある場合は、すべての子モジュールがインポートされます。通常は、右クリックで表示されるコンテキストメニューでの操作は、選択したモジュールの下にあるすべてに対して作用します。

パラメータおよび基準の設定

  1. 選択したモジュールのために個々のメッシュパラメータおよび基準を設定するには、右クリックで表示されるコンテキストメニューからSet Param-Criteriaを選択します。
    Select Mesh Parameters & Criteriaダイアログが表示されます。


    図 5.
  2. Select Parameterリストから、選択したモジュールに割り当てるパラメータを選択します。

バッチメッシング

  1. モジュール(1つまたは複数)に対してバッチメッシングを実行するには、モジュールを右クリックし、コンテキストメニューBatchmeshを選択します。
    Batchmesh Representationダイアログが表示されます。


    図 6.
  2. Set the desired operation
    • 指定したモジュールのためのメッシュ、および選択したパラメータファイルと基準ファイルが存在していない場合に限り、選択したパラメータファイルおよび基準ファイルを使用して指定したモジュールのための新しいメッシュを作成するには、Generate, if not presentを選択します。
    • 指定したモジュールのためのメッシュ、および選択したパラメータファイルと基準ファイルがすでに存在する場合でも、選択したパラメータファイルおよび基準ファイルを使用して指定したモジュールのための新しいメッシュを作成するには、Force Generateを選択します。
  3. Use to generate mesh
    • 新しいメッシュを作成するためにバッチメッシャーへの入力として現在の表現を使用するには、Use Currentを選択します。
    • 新しいメッシュを作成するためにバッチメッシャーへの入力として形状表現を使用するには、Geomを選択します。
    • 新しいメッシュを作成するためにバッチメッシャーへの入力として既存のメッシュ表現を使用するには、Meshを選択します。
  4. 以下の内容を編集するには、Advanced Optionsをクリックします:
    オプション 説明
    Respect module attributes if exist (discipline and mesh quality) モジュールに属性が存在し、それらをバッチメッシング時に保持する必要がある場合は、このチェックボックスを選択します。
    CPUs to use 複数のプロセッサーが搭載されているシステムでBatchMesherの実行速度を高めるには、CPU数の値を入力します。これにより、BatchMesherの複数のインスタンスが実行されます。
    Show BatchMesher バックグラウンドでバッチメッシュを実行するのではなくBatchMesher GUIを表示するには、このチェックボックスを選択します。
    Keep BatchMesher open after completion バッチメッシングプロセスの終了後もBatchMesherを開いておくには、このチェックボックスを選択します。
  5. BatchMesherを開始するには、Runをクリックします。
    バッチメッシュのプロセスの間に、次のようなメッセージが表示されます。


    図 7. . BatchMesherをGUIモードで実行している場合に表示されるメッセージ


    図 8. . BatchMesherをバックグラウンドで実行している場合に表示されるメッセージ

メッシュファイルの関連付け

アセンブリブラウザに表示されるモジュールのためにメッシュファイルを関連付けるには、モジュールを右クリックし、コンテキストメニューAssociate Mesh Files > All filesまたはLatest onlyを選択します。
  • 特定のモジュールに対して複数の表現が存在する場合にそのモジュールにすべてのファイルを割り当てるには、All filesを選択します。
  • そのモジュールに関連付けられた唯一の表現として最新のファイル(タイムスタンプに基づく)を設定するには、Latest onlyを選択します。


図 9.
Associate mesh filesでは、CADファイル名に基づいてメッシュファイルが検索されます。関連付けられているCADファイルがモジュールにない場合は、ファイルが関連付けられることはありません。HyperMeshによってメッシュファイルが関連付けられる場合は、CAD表現が必要になります。例えば、最初のPLMXMLファイルにソルバーファイルやhmファイルしか含まれていない場合は、何も関連付けられません。

また、Associate mesh filesでは、メッシュファイルをそれらの拡張子とCADファイル名に基づいて検索することもできます。HyperMeshによって正しくないメッシュファイルが関連付けられている場合は、Associate Mesh Files > All filesを選択してから、適切なファイルを見つけます。

モジュール内のコンテンツの表示

選択したモジュール内のすべてのコンテンツを表示するには、右クリックで表示されるコンテキストメニューからShow Contentsを選択します。
HyperMathにより新しいContentブラウザが開き、選択したモジュール内のすべての属性が表示されます。

モデルのエクスポート

指定したモジュールのモデルをエクスポートするには、右クリックで表示されるコンテキストメニューからExport Model > HM FileまたはSolver Fileを選択します。
  • 特定のモジュールについてのすべての情報をHyperMeshファイルに保存し、選択したモジュールのための表現としてそのファイルを関連付けるには、HM Fileを選択します。
  • 特定のモジュールについてのすべての情報をソルバーファイルに保存し、選択したモジュールのための表現としてそのファイルを関連付けけるには、Solver Fileを選択します。ファイルフォーマットは、現在のユーザープロファイルによって決定されます。
エンティティがそのモジュールの下に編成されており、そのモジュールの現在の表現が空でない場合のみ、ファイルを保存できます。HyperMeshによって新しいファイルが作成されると、それがそのモジュールに対して現在の表現として設定されます。

モジュールの表示、非表示、または隔離表示

グラフィックス領域でモジュールを表示、非表示、または隔離表示するには、そのモジュールを右クリックし、コンテキストメニューShowHide、またはIsolateを選択します。
Showはモジュールを表示し、Hideは非表示にし、Isolateは他のすべてのモジュールの表示をオフにして、選択したモジュールを表示します。
注: この操作は再帰的となります。つまり、モジュールを選択して、それに対して操作を実行すると、同じ操作がすべての子モジュールに適用されます。

コネクターのリアライズ

  1. .mcfファイルからコネクターをインポートしてリアライズするには、アセンブリブラウザをクリックします。
    Mcf Importダイアログが開きます。


    図 10.
  2. MCF Fileフィールドで、作業ディレクトリに移動し、目的のコネクターファイルを開きます。
ヒント:
  • コネクターファイルのインポート時にコネクターを自動でリアライズするには、Realize on importチェックボックスを選択します。
  • インポートしたコネクターを表示するには、メニューバーからView > Connector Browserをクリックします。

モジュール内のすべての属性の表示

選択したモジュール内のすべての属性を表示するには、右クリックで表示されるコンテキストメニューからShow All Attributesを選択します。
HyperMeshによりダイアログが開き、選択したモジュール内のすべての属性が表示されます。

アセンブリブラウザでのすべてのモジュールの折りたたみと展開

アセンブリブラウザですべてのモジュールモデルを折りたたんだり、展開表示したりするには、右クリックで表示されるコンテキストメニューからCollapse AllまたはExpand Allを選択します。

ツリー構造内のすべてのモジュールモデルを閉じて、最上位のモジュールのみを表示するには、Collapse Allを選択します。ツリー構造全体のすべてのモジュールモデルを開き、各レベルでネストされているすべてのアイテムを表示するには、Expand Allを選択します。

アセンブリブラウザの設定

  1. アセンブリブラウザで表示される列を変更するには、右クリックで表示されるコンテキストメニューからConfigure Browserを選択します。
    Column Visibilityダイアログが開きます。
  2. このダイアログで、表示する必要がある列のチェックボックスを選択します。