Nastran非構造質量コネクター(NSM)

HyperMeshは、Nastran用の非構造質量をグループエンティティとして、NSM1またはNSML1カードイメージを割り当てることで定義します。一般的にコネクターはリアライゼーション中に特定の要素構造を作成しますが、NSMコネクターは要素を一切作成しません。代わりに、各非構造質量コネクターは、適切なNSM1またはNSML1カードが割り当てられます。

作成とリアライゼーション

この非構造質量コネクターは、ConnectorsモジュールのApply Massパネルで、作成およびリアライズが可能です。コネクター位置は、任意で何の影響を持ちません。

作成された非構造質量コネクターはコネクターブラウザにおいて、app_mass_nsという名前のフォルダとして表示されます。Massカラムリストは、コネクターが参照する適切な非構造質量ソルバーカードの集中質量値を表示します。


図 1.
コネクターが1つの特定のグループから参照されていたとしても、それはこのグループが手動で修正されたかどうかを認識するものではありません。これは、グループに要素を追加することがコネクターにおける最新のリンク定義に自動的に結びつかないことを意味します。更に、非構造質量ソルバーカードでの集中質量の値の編集は、コネクター質量と同期していません。グループの削除によってコネクターはアンリアライズされます。
コネクターリンクの更新は、コネクターのリアライゼーションを取り消します。その後、対象グループが削除されます。


図 2.

NSMコネクターリアライゼーションによって作成されたグループは、現在のインクルード内にnsm_group_<CE_ID>.nsm_group_<CE_ID>という名称で作成されます。新規コンポーネントCE_Mass_inc_<include name>が作成されます。これには、インクルード内のすべてのコネクター情報が含まれます。各インクルードは、各々のCE_Mass_inc_<include name>コンポーネントを持つことになり、このとき、異なるインクルード内に同じ名前のコンポーネントがすでに存在する場合は警告メッセージが表示されます。これにより、nsmコネクターのリアライズ、アンリアライズがオリジナルのインクルード内に有限要素データを保持することが可能になります。

アサインされるNSMソルバーカードはPROPERTYまたはELEMENTタイプのいずれかです。これは、パネル上で定義するNSMエンティティのtype属性に依存します。作成中に使用された属性はコネクターに書き込まれ、リアライゼーション時に再度使用されます。

これらの属性は、コネクターリアライゼーション時にNSMグループをプロパティまたは要素ベースのどちらで作成するかを決定します。特定のケースにおいて、定義されたリンクが排他的プロパティから参照できない場合、プロパティベースのNSMグループとしてのリアライゼーションはできません。このような場合、コネクターは正しく設定できない、または要素ベースのNSMグループとしてリアライズされます。


図 3. レビューモードでのコネクター4-8に属するグループ

Absorption

Absorptionは、PSHELL、PCOMP、PBAR、PBARL、PBEAM、PBEAML、PBCOMP、PRODなどのすべての異なるタイプに利用できます。

Absorptionにおいて、グループ定義は修正されません。コネクターは、すべての参照要素の仮想境界ボックスの中心に作成されます。NSM absorptionにおいて、コネクターは新たに作成されたコンポーネント(CE_Mass_inc_<include name>)内に作成されます。このコンポーネントはNSMエンティティを持つ各インクルード内に作成されます。Absorbedコネクターには以下の情報が含まれます。
  • 特定グループへの参照
  • 適切なNSMソルバーカード内の集中質量値
  • すべての要素はNSMソルバーカード内に表示されます。これらの要素はコネクターリンクとして定義されます。可能な場合、個々の要素はコンポーネントリンクに凝縮されます。


図 4. Dashboard、Front Floor、Trunk Groups のコネクター1-3への吸収