Test
Test Propertiesセクションでオプションを定義するには、Testコンポーネントが必要です。
スプリングの力対変形曲線と剛性を判断するために、スプリングにストローク動作を適用するテストを任意の件数で追加できます。スプリングを車両に取り付けた状態を想定してシャックル(スリッパーエンド)を使用したテスト、またはシャックルを使用しないテスト(SAE J510)を実施できます。テストを記述した入力を以下に示します。
Inputs
- Test Type
- テストタイプとして“Spring and Shackle”と“Spring only (SAE J510)”の2種類があります。
- Spring and Shackle
- Test TypeのSpring and Shackleでは、車両に取り付けた状態を想定してスプリングにストローク動作を適用します。
- Spring Only (SAE J510)
- テストタイプ“Spring Only”では、SAE J510のガイドラインに従い、シャックルを使用せずにスプリングにストローク動作を適用して、スプリングの力対変位の特性曲線を生成します。このテストでは、スプリングアイがフラットプレートに接触した状態にして、スプリングの底面に荷重ブロックを通じて変位を入力します。実際のテストでは、スプリングを上下反転して配置し、プレートの位置まで押し下げます。Leaf Spring Builderでは、重力が+Z方向に作用するので、実質的にスプリングを上下反転した状態になります。スプリングアイの中心またはスリッパーエンドのスプリング先端を面内ジョイントで拘束します。
Spring and Shackle - Force/Motion Inputs
- Actuator
- ForceまたはMotionを選択することで、スプリングに入力をどのように適用するかを指定します。
- Offset Force/Displacement
- テスト開始時点のオフセット力またはオフセット変位を入力します。このオフセットは、スプリングを構築した時点での初期荷重またはスプリング位置を基準とします。
- Jounce Force/Displacement
- ジャウンスの変位初期の力を基準とした力または変位の増分を入力します。アクチュエータが力に基づいている場合は、オフセット力とジャウンス力の合計が、スプリングに適用する最大の力になります。同様に、アクチュエータがモーションに基づいている場合は、オフセット変位とジャウンス変位の合計が、スプリングに適用する最大変位になります。
- Rebound Force/Displacement
- リバウンドのオフセット力またはオフセット変位を基準とした力または変位の減分を入力します(入力する値は正数です)。アクチュエータが力に基づいている場合は、オフセット力とリバウンド力との差が、スプリングに適用する最小の力になります。たとえば、初期力が1000Nでリバウンド力が1000Nの場合、テストで最小の力は0(自由位置)です。アクチュエータがモーションに基づいている場合は、オフセット変位とリバウンド変位との差が、スプリングの最小変位になります。
Spring-only(SAE J510)- Motion Inputs
Spring Only (SAE J510)によるテストではモーション入力のみを使用できます。- Curb
- スプリングの初期位置から制限位置までのスプリング変位の増分を入力します。
- Design
- 制限位置から設計位置までのスプリング変位の増分を入力します。
- Metal-Metal
- 設計位置から金属間接触位置までのスプリング変位の増分を入力します。
初期位置からの合計スプリング変位は、Curb、Design、およびMetal-Metalの各値の合計です。
Simulation Settings
- Print Interval
- 出力ステップ間の時間を入力します。終了時間をPrint Intervalの値で除算すると出力ステップ数が得られます。
- Step Size
- ソリューションのステップ間の時間を入力します。Print Intervalより長いStep Sizeを指定しないようにします。
- Simulation Type
- Quasi-staticまたはTransientを選択します。Quasi-staticシミュレーションでは、慣性力と減衰力が除外されます。Transientシミュレーションでは、減衰力と慣性力が考慮されます。Quasi-staticの選択をお勧めします。解を求めるときに問題が発生した場合はTransientに切り替えます。Transientシミュレーションを使用する場合は、End Timeを長くしてスプリングの変形が変化する速度を遅くし、慣性力と減衰力を小さくすることを検討します。
- End Time
- シミュレーションの終了時間を入力します。シミュレーションはtime=0に始まるので、End Timeはシミュレーションの持続期間にもなります。
- Build Leaf
- リーフスプリングを構築してからテストを実行するには、Build Leafボックスをオンにします。Leaf Builderに読み込んだリーフスプリングを、Run Test Rigボタンをクリックしたときに構築する必要があるかどうかを定義するスプリングタグがある場合、このスプリングタグを変更しているのであれば、このボックスをオンにする必要があります。
- Run Test Rig
- シミュレートしたリーフスプリングをテストするにはRunボタンをクリックします
リーフプロパティファイル(*lpf)のテストブロック
リーフプロパティファイルの[TEST_BLOCK]には、セッションで定義したすべてのテストに関する情報が記述されます。[TEST_BLOCK]には、定義したテストごとに1つのサブブロックがあります。たとえば、以下のサブブロック(TEST_1)では、Leaf Spring Builderにテストを表示したときのテスト名が“TEST_1”であることがわかります。$----------------------------TEST_RIG
[TEST_RIG]
(TEST_1)
BUILDLEAF = 'FALSE'
CURB = 0.0
DESIGN = 0.0
DIRECTORY = 'C:\USERS\DESKTOP'
ENDTIME = 10.0
FORCEJOUNCE = 0.0
FORCEOFFSET = 0.0
FORCEREBOUND = 0.0
METALTOMETAL = 0.0
MOTIONJOUNCE = 0.0
MOTIONOFFSET = 0.0
MOTIONREBOUND = 0.0
OPTION = 'MOTION'
OUTPUTFILELABEL = 'TEST_'
PRINTINTERVAL = 0.01
RUNNO = 1.0
SIMULATIONTYPE = 'QUASI-STATIC'
STEPSIZE = 0.001
TESTTYPE = 'SPRING AND SHACKLE'
属性 | タイプ | 有効値 | テストタイプ | 説明 |
---|---|---|---|---|
TESTTYPE | 文字列 | ‘TRUE’、 ‘FALSE’ |
- | 実行するテストのタイプ(スプリングとシャックルを使用したテストであるか、スプリングのみを使用したテストであるか)。上記をご参照ください。 |
CURB | 実数 | > 0.0 | Spring only (SAE J510) | 自由位置から制限位置までのアクスルでスプリングに発生する変位の増分。Spring only (SAE J510)テストタイプの場合に有効。 |
DESIGN | 実数 | > 0.0 | Spring only (SAE J510) | 制限位置から設計位置までのスプリング変位の増分。 |
METALTOMETAL | 実数 | > 0.0 | Spring only (SAE J510) | 設計位置から金属間接触位置までのスプリング変位の増分。 |
OPTION | ‘MOTION’、‘FORCE’ | Spring and Shackle | モーションまたは力を固定することにより、スプリングに入力を適用します。 | |
FORCEOFFSET | 実数 | > 0.0 | Spring and Shackle | 入力位置からの力の増分。 |
FORCEJOUNCE | 実数 | > 0.0 | Spring and Shackle | 力のオフセット位置からジャウンス位置までの力の増分。 |
FORCEREBOUND | 実数 | > 0.0 | Spring and Shackle | 力のオフセット位置からリバウンド位置までの力の減分。 |
MOTIONOFFSET | 実数 | > 0.0 | Spring and Shackle | 入力位置からのスプリング変位の増分。 |
MOTIONJOUNCE | 実数 | > 0.0 | Spring and Shackle | オフセット位置からジャウンス位置までのスプリング変位の増分。 |
MOTIONREBOUND | 実数 | > 0.0 | Spring and Shackle | オフセット位置からリバウンド位置までのスプリング変位の減分。 |
BUILDLEAF | 文字列 | ‘TRUE’、‘FALSE’ | All | ‘True’の場合は、テストを実行する前にスプリングが構築されます。 |
ENDTIME | 実数 | > 0.0 | All | シミュレートしたテストの持続期間。 |
PRINTINTERVAL | 実数 | > STEPSIZE | All | 出力ステップサイズ(End Time/Print Interval = 出力ファイルの解析ステップ数)。 |
STEPSIZE | 実数 | < PRINTINTERVAL | All | 解析ステップサイズ。 |
DIRECTORY | 文字列 | 書き込み特権があるディレクトリ。 | All | テストの入力ファイルと出力ファイルの書き込み先ディレクトリ。 |
OUPUTFILELABEL | 文字列 | 特殊文字と空白は使用不可。 | All | テストの入力ファイルと出力ファイルのルート名。 |
RUNNO | 整数 | 整数値 >=0 | All | テストの実行回数。 |