全般

ツリーブラウザのGeneralオプションは、基本的な詳細情報を提供し、Helpセクションにモデル全体を表示します。これは、すべてのプロパティファイルに必要です。



Figure 1. Generalパネルセクション
ここでは、InputsタブとUnitsタブに入力する必要のある情報について説明します。

Inputs

Interpolation Scheme
リーフプロファイルに必要な補間のタイプを定義します。
例えば、リーフ形状を40ポイントとして入力し、フロントで10個のビーム、リアで10個のビームを生成する場合、必要なプロファイルポイントの合計は22になります。これらのポイントを生成するには関数が必要ですが、その関数には次数の方式と補間の方式が必要です。
ポイントの数に応じて補間の方式を予測できます。
  • 大量のポイント:一次
  • 2つの開始ポイント: 二次
  • 3つの開始ポイント: 三次
Data Shape Condition
Leaf Spring Builderは、2種類のプロファイル入力または形状状態からリーフスプリングを構築します。
  • Free Shape Condition:フリー形状状態では、リーフスプリングパックに荷重をかけた設計を生成できます。つまり、ボルト締めリーフパックがあり、それを設計荷重で押した状態にします。リーフパックは、ボルト(固定ジョイント)と設計荷重を使用して生成されます。このオプションの入力プロファイルは、ボルト締めリーフスタックから抽出されたプロファイルになります。フリー形状状態とは、リーフの形状は組み立てを完了していても、荷重がかけられていないリーフパックから抽出された状態を指します。
    Note: リーフパックは組み立て済みの状態ですが、車両には取り付けられていません。


    Figure 2. 自由位置にあるスプリング
  • Pre-Assembly:Pre-Assemblyには、フリー形状のリーフごとに個別のリーフプロファイルがあります。これらの個別のリーフプロファイルは、まとめてボルト締めしてから、シーケンシャルシミュレーションで特定の設計荷重を適用できます。以下の図には、組み立て前のすべてのリーフが示されていて、これらをまとめてボルト締めする必要があります。したがって、すべてのリーフがフリー形状の場合は、このオプションを使用してそれに応じてデータを入力できます。


    Figure 3. 組み立て前の状態にあるスプリング

リーフスプリングの形状測定

Leaf Spring Builderでは、入力したリーフ形状の状態でのみ有効なMotionView MDLリーフスプリングモデルが作成されます。したがって、目的とする座標系でリーフが示す形状を正確に測定することが重要です。座標系およびその原点と方向は、Leaf Spring Builderでリーフスプリングを作成する際に効果的であるように特定のルールに従う必要があります。
以降のセクションでは、フリー形状状態と組み立て前の形状状態に使用する座標系と測定方法について説明します。
フリー形状のリーフスプリングの測定
フリー形状では、リーフがパックに組み立て済みになっていますが、車両には取り付けられていません。そのため、すべてのリーフで1つの単位が形成されます。この状態では、一貫した座標系で測定する必要があります。また、Axleタブで正しいリーフ参照位置を入力する必要があります。この位置にリーフ参照マーカーが作成されます。


Figure 4. 車軸コンポーネントプロパティのリーフ参照位置
以下の一連の図は、リーフ形状の座標系およびその原点と方向として適切な選択と不適切な選択を示しています。
適切な選択:Underslungを指定したスプリング


Figure 5. Underslung-1のリーフ参照位置


Figure 6. Underslung-2のリーフ参照位置
適切な選択:Overslungを指定した車軸


Figure 7. Overslung-1のリーフ参照位置


Figure 8. Overslung-2のリーフ参照位置
不適切な選択肢:


Figure 9. 不適切な選択肢-1


Figure 10. 不適切な選択肢-2


Figure 11. 不適切な選択肢-3


Figure 12. 不適切な選択肢-4

組み立て前の形状でのリーフスプリングの測定

組み立て前の形状状態にある各リーフは独立したエンティティとして測定されます。すべてのリーフに共通する座標系を選択する必要があります。Leaf Builderは、組み立て前の形状状態でのボルト位置を追加の入力としてとります。この入力を使用して、共通の垂直軸上に各リーフが配置されたうえで、MotionSolveのシミュレーションでまとめてボルト締めされ、組み立て済みのリーフパックが作成されます。


Figure 13. リーフの詳細に表示されたBolt Location
以下の一連の図は、リーフ形状の座標系およびその原点と方向として適切な選択と不適切な選択を示しています。
適切な選択:
各リーフのボルト穴の軸は、他のリーフすべてのボルト穴の軸およびZ軸と平行であることが必要です。各リーフの垂直位置は、リーフどうしが接触しないように、組み立て中にMotionSolveによってオフセットされます。


Figure 14. 組み立て前の形状-1として適切な選択


Figure 15. 組み立て前の形状-2として適切な選択


Figure 16. 組み立て前の形状-3として適切な選択
不適切な選択:


Figure 17. 組み立て前の形状-1として不適切な選択肢

リーフ参照マーカー

リーフ参照マーカー(以下LRM)は、MotionViewでリーフプロファイルのすべてのポイントが作成される座標系です。LRMの移動または方向変更だけで、リーフスプリングを移動または方向指定できます。
測定中は、リーフの中央(リーフの固定部分)における接線が平行になるようにすべてのリーフを配置する必要があります。測定テーブル上でリーフ位置を目視で検査して、Leaf Builderで良好なリーフスプリングを生成するうえで問題がないことを確認します。


Figure 18. リーフ参照マーカーの位置
形状の状態に基づいて、次の場所のいずれかにリーフ参照マーカーを作成します。
  • フリー形状:ユーザー入力によるリーフ参照位置。underslungを指定したスプリングでは最も上のリーフの中央、overslungを指定したスプリングでは最も下のリーフの中央。
  • 組み立て前の形状:underslungを指定したスプリングでは最も上のリーフボルト位置、overslungを指定したスプリングでは最も下のリーフボルト位置。

Leaf Builderでは、車軸の結合点としてリーフ参照マーカー原点の位置が使用されます。

リーフプロパティファイル(*lpf)の一般入力

リーフプロパティファイルのGeneral_Inputsブロックには、TiemOrbitファイル形式で入力する必要のある属性、タイプ、および有効値が記述されています。以下の表では、属性に関する必須要件の詳細も示しています。一般入力ブロックがTiemOrbitファイル形式で表されている例を以下に示します。
$---------------------------------------GENERAL_INPUTS
[GENERAL_INPUTS]
CURVEFITTING = 'LINEAR'
DIRECTORY = 'C:\USERS\NG\DESKTOP'
DISPMSOLVEWINDOW = 'TRUE'
NOOFLEAVES = 4.0
NOOFREBOUNDCLIP = 0.0
OUTPUTFILELABEL = 'TEST_LEAF_1'
SHAPECONDITION = 'DESIGN'
Table 1. ブロック名 = GENERAL_INPUTS(必須)
属性 タイプ 有効値 必須
Directory 文字列 ディレクトリパス はい
noOfLeaves 整数 1、2、3 … はい
curveFitting 文字列 Linear

Quadratic

Cubic

はい
noOfReboundclip 整数 1、2、3 …

存在しない場合は“ZERO”と指定する必要があります。

はい
shapeCondition 文字列 ‘FREE’

‘PRE_ASSEMBLY’

はい
outputFileLabel 文字列 File_label はい
frictionSwitch 文字列 ‘On’、‘OFF’ オプション
dispMsolveWindow 文字列 ‘TRUE’、‘FALSE’ はい

単位

単位は、すべてのタイプのデータファイルをビルダーで読み取るために必要です。ファイルで使用する長さ、質量、フォース、角度、および時間の単位を、この属性で指定します。


Figure 19. General - Unitsタブ

リーフプロパティファイル(*lpf)の単位

リーフプロパティファイルのUnitsブロックには、使用する寸法、オプション、およびSI単位系への変換係数が記述されています。UnitsブロックがTiemOrbitファイル形式で表されている例を以下に示します。
$---------------------------------------------------------UNITS
[UNITS]
(BASE)
{LENGTH	   FORCE       ANGLE       MASS         TIME}
MILLIMETER	NEWTON      RADIAN      KILOGRAM     SECOND