ユーザー定義のタイヤと路面モデル

ユーザー定義タイヤモデルは、タイヤ力およびモーメントを計算するユーザーサブルーチンとして実装され、ユーザー路面モデルは特定のポイントでの路面高さを計算するサブルーチンとして実装されます。

ユーザー定義タイヤとユーザー定義路面はともに既定のTYDEX標準に準拠しています。

ユーザー定義タイヤモデルは、MotionSolveに付属の路面モデルと連動することも、ユーザー定義路面モデルと連動することもできます。

タイヤおよび路面モデルを記述する理由

タイヤおよびその路面とのインターフェースは、複数の方法でモデル化することができ、多数の文献とモデルが存在します。Tire Data Exchange(TYDEX)は、国際的なワーキンググループによって開発および統一された一般に認められている標準です。ユーザー定義タイヤモデルを使用すれば、この形式に準拠したタイヤモデルを、MotionSolveを使用したマルチボディダイナミクスシミュレーションで使用することができます。

ユーザー定義路面モデルも前述のTYDEX標準に準拠しているため、この標準に準拠した路面モデルをシミュレートすることができます。

市販または公開されているタイヤおよび路面モデルの多くはTYDEX形式で記述されており、このユーザー定義タイヤインターフェースを使用してMotionSolveで使用できます。

必要なスキル

ユーザーは、MotionViewとMotionSolveの使用に関して中級程度の習熟度を有していることが求められます。
  • MotionSolveのユーザー定義エンティティの理解
  • 基本プログラミング言語(FORTRAN/C/C++)
  • タイヤ力学、モデリング、および路面との相互作用に関する領域知識
  • MotionSolveからの用途公開関数(API)の理解
  • MotionSolveサブルーチンをコンパイルし、リンクする能力
  • デバッグ環境へのアクセスも有用

必要なソフトウェア

  • MotionSolve

次のトピックでは、MotionSolveで使用するユーザー定義モデルの作成手順について説明します。