プリテンションボルトの作成

1D、3Dボルトのプリテンション荷重を作成します。

ANSYS:プリテンションボルトの作成

ANSYS PRETS179要素タイプを使用して、ANSYSモデルの1Dおよび3Dのボルトへのプリテンションを作成します。

要素PRETS179は、プリロードのために使用される、第3節点があるバー要素です。Pretension Boltツールは、第3節点のある目的の位置に、PRETS179要素があるプリロードされたボルトを作成するのに使用します。プリテンション断面が作成され、作成されたプリテンション要素に関連付けられます。また、ユーティリティで定義された荷重、および荷重ステップのオンとオフの値がある、プリテンション荷重カードSLOADが作成されます。このプロセスの完了後に、この荷重カードを編集できます。
制約事項: Pretension Boltツールは、ANSYSソルバーインターフェースでのみ有効です。
  1. メニューバーから、Tools > Pretension Boltを選択します。
    Pretension Boltダイアログが開きます。
  2. Pretension Typeに作成するボルトのタイプを選択します。
  3. Node IDフィールドに、プリテンション要素の第3節点のための節点IDを入力します。
    注: 節点IDを入力しなかった場合デフォルトの節点番号が割り当てられます。
  4. Section Nameフィールドに、作成するプリテンション断面の名前を入力します。
    注: 断面名を入力しなかった場合デフォルトの名前が割り当てられます。
  5. ボルトへの荷重方法のタイプをForceまたはDisplacementのどちらかに切り替えてから、その値を入力します。
  6. Loadstep ID to activate [LSLOAD]フィールドに、荷重の適用対象となる荷重ステップIDを入力します。
  7. Loadstep ID to lock [LSLOCK]フィールドに、変位または圧力荷重を固定する必要がある荷重ステップIDを入力します。
  8. Createをクリックします。
  9. プリテンションボルトのソースとなるエンティティを選択します。
    オプション 説明
    1Dプリテンションボルト
    1. パネル領域で、節点セレクターを使用して、プリテンション要素の作成が必要な1D要素の節点の選択し、proceedをクリックします。
    3Dプリテンションボルト
    1. パネル領域のCompsセレクターを使用してボルトコンポーネントを選択し、proceedをクリックします。
      注: 複数のコンポーネントを選択することはできません。複数のボルトを選択すると、それらはすべて1つのコンポーネントの下に配置されます。
    2. ボルトの切断部を形成する要素を選択し、proceedをクリックします。
      この断面にプリテンション要素が作成されます。


      図 1. 一般的な断面の例
    3. nodeセレクターを使用し、プリテンション荷重の荷重方向を定義する2つまたは3つの節点を選択し、proceedをクリックします。

    1Dプリテンションボルト用に、PRETS179要素が節点位置に作成されるとともに、プリテンションが作成され、これらの要素に関連付けられますまた、指定されたプリテンション荷重のSLOADカードも作成されます。

    3Dプリテンションボルト用に、PRETS179要素が切断面位置に作成されるとともに、プリテンションが作成され、これらの要素に関連付けられますまた、指定されたプリテンション荷重のSLOADカードも作成されます。

  10. SLOADカードを編集するため、Edit SLOADをクリックします。

Samcef:プリテンションボルトの作成

1Dおよび3Dのプリテンションボルトの荷重および断面を作成および編集します。

Pretension Managerを使用し、プリテンションボルトを作成、編集します。Pretension Managerダイアログ内の表には、既存のボルトと新たに作成されたボルトが表示されます。各ボルトのカード属性が、モデル内に与えられ表示されます。各ボルトの出力コードをOutput内で編集することができます。Output欄でのすべての変更は、対応するBOLTカードにも自動的に反映されます。
制約事項: Pretension Boltツールは、Samcefソルバーインターフェースでのみ有効です。

1Dのプリテンションボルトの作成

  1. メニューバーで、Tools > Pretension Managerの順にクリックします。
    Pretension Managerダイアログが開きます。
  2. Create Newをクリックします。
  3. Bolt typeを1Dに設定します。
  4. Name欄にボルトの名前を入力します。
  5. Element > Select Existing Elementをクリックします。


    図 2.
  6. パネル領域で、elemsセレクターを使用してビーム、バー、またはロッド要素を1つ選択し、proceedをクリックします。
    Elementボタンの右側の欄に選択された要素のIDが表示されます。
  7. 選択された1D要素の2番目の節点位置にプリテンション節点を自動的に作成するには、Auto generate pretension nodeチェックボックスを選択します。


    図 3.
    1D要素が選択されると、作成されたプリテンション節点のIDがNode ID欄に表示されます。


    図 4.
  8. ボルトにForceまたはDisplacementのどちらを適用するかを選択し、その値を入力します。
    注: 荷重は荷重コレクターが指定されるまで作成されません。
  9. Function Timeをクリックします。
  10. パネル領域のcurvesセレクターを使用して荷重のために必要なカーブを選択し、proceedをクリックします。
    選択されたカーブのIDがFunction Timeボタンの右側の欄に表示されます。
  11. Load Collectorをクリックし、指定した荷重を保存するコレクターを選択します。
    • Select Existing Collectorを選択した場合、既存の荷重コレクターを選択するためのloadcolセレクターが表示されているパネル領域を開きます。
    • Create New Collectorを選択した場合、プリフィックスPRETENS_#のついた荷重コレクターが新たに作成されます。荷重コレクター名の最後に追加される数値は、モデル内に現在ある荷重コレクターの数に依存します。
    荷重コレクターは1Dボルトと共に作成されます。


    図 5.
  12. FIXパラメータを作成するのにFIX parameterチェックボックスを選択し、FIX値を入力します。
  13. ソルバーデック内に書き込まれる別のコードを選択します。
    • Total axial force in the bolt (9524)
    • Relative displacement in the cut (9530)
  14. Createをクリックします。

BOLTがグループエンティティとして作成されます。

作成された最初のボルトのマクロ要素IDは、モデル内の最大要素ID + モデル内に含まれる節点数として書き出されます。一連のボルトのマクロ要素IDに1000を足した場合、最初のボルトのマクロIDが3だった場合、次のボルトは1003(3+1000)となります。

ボルトのマクロ要素IDは、その.SAIコマンドで反映されます。これは、ボルトの対応する出力コードと共に書き出されます。これは、モデルリーダーが、インポート時に出力ブロック(output block)を無視しHyperMesh内に出力ブロックを作成させなくするためのコメント!!HM_TEMP_OUTPUTBLOCKの後に記述されます。出力定義を含まないボルトのカードは、.SAIコマンドを書き出しません。

すべてのこのようなコメントコマンドは、再度エクスポートされた際に自動的に同じフォーマットでエクスポートされます。

ボルトに適用された荷重は、ソルバーデックに書き出されます。荷重の値は、VALの後に書き出され、Function Timeを使用して荷重に接続されるすべてのカーブは、NFキーワードの後に書き出されます。

3Dのプリテンションボルトの作成

  1. メニューバーで、Tools > Pretension Managerの順にクリックします。
    Pretension Managerダイアログが開きます。
  2. Create Newをクリックします。
  3. Bolt typeを3Dに設定します。
  4. Name欄にボルトの名前を入力します。
  5. Contact Surfaceをクリックし、新規サーフェスを作成する場所を選択、または既存サーフェスを選択します。
    • Create New Surfaceを選択した場合、パネル領域のnode listセレクターを使用し、2つの節点を選択して接触サーフェスを作成します。最初の節点は、作成する接触サーフェスにおけるベース節点となります。2つ目の節点は、接触サーフェスの法線の向きと重なる必要があります。新たに作成される接触サーフェスのデフォルト名は、プリフィックスPRETENS_#で始まります。名前の最後に追加される数値は、モデル内に現在ある接触サーフェスの数に依存します。


      図 6.
    • Select Existing Surfaceを選択した場合、パネル領域のcontactsurfセレクターを使用し、既存の接触サーフェスを選択します。
  6. ボルト定義のためのMethodを選択します。
    • 1 を選択した場合、.MCT接触をカットの2つのフェイス間に作成します。
    • 2を選択した場合、MEAN要素と新規節点をカットのそれぞれの面に作成します。
  7. プリテンション節点を選択します。
    • Manuallyを選択し、Auto generate pretension nodeチェックボックスを非選択にし、Selectをクリックします。パネル領域のnodesセレクターを使用して連続する2つの節点を選択します。最初の節点は、作成する接触サーフェスにおけるベース節点となります。2つ目の節点は、接触サーフェスの法線の向きと重なる必要があります。プリテンション節点が作成される位置である接触サーフェスのおおよその中心は自動的に推定されます。
    • Auto-Generateを選択し、Auto generate pretension nodeチェックボックスを選択します。プリテンション節点は、接触サーフェスの中心に自動的に作成されます。
  8. ボルトにForceまたはDisplacementのどちらを適用するかを選択し、その値を入力します。
    荷重は荷重コレクターが指定されるまで作成されません。荷重は、サーフェスの法線方向に作用します。荷重(集中荷重および変位)は、モデルに関係なく常にボルトのX方向(COMP1)に作成されます。
  9. Function Timeをクリックします。
  10. パネル領域のcurvesセレクターを使用して荷重のために必要なカーブを選択し、proceedをクリックします。
    選択されたカーブのIDがFunction Timeボタンの右側の欄に表示されます。
  11. Load Collectorをクリックし、指定した荷重を保存するコレクターを選択します。
    • Select Existing Collectorを選択した場合、既存の荷重コレクターを選択するためのloadcolセレクターが表示されているパネル領域を開きます。
    • Create New Collectorを選択した場合、プリフィックスPRETENS_#のついた荷重コレクターが新たに作成されます。荷重コレクター名の最後に追加される数値は、モデル内に現在ある荷重コレクターの数に依存します。
    荷重コレクターは3Dボルトと共に作成されます。
  12. FIXパラメータを作成するのにFIX parameterチェックボックスを選択し、FIX値を入力します。
  13. ソルバーデック内に書き込まれる別のコードを選択します。
    • Total axial force in the bolt (9524)
    • Relative displacement in the cut (9530)
  14. Createをクリックします。

BOLTがグループエンティティとして作成されます。

作成された最初のボルトのマクロ要素IDは、モデル内の最大要素ID + モデル内に含まれる節点数として書き出されます。一連のボルトのマクロ要素IDに1000を足した場合、最初のボルトのマクロIDが117653だった場合、次のボルトは118653(117653+1000)となります。

ボルトのマクロ要素IDは、その.SAIコマンドで反映されます。これは、ボルトの対応する出力コードと共に書き出されます。これは、モデルリーダーが、インポート時に出力ブロック(output block)を無視しHyperMesh内に出力ブロックを作成させなくするためのコメント!!HM_TEMP_OUTPUTBLOCKの後に記述されます。出力定義を含まないボルトのカードは、.SAIコマンドを書き出しません。

すべてのこのようなコメントコマンドは、再度エクスポートされた際に自動的に同じフォーマットでエクスポートされます。

ボルトに適用された荷重は、ソルバーデックに書き出されます。荷重の値は、VALの後に書き出され、Function Timeを使用して荷重に接続されるすべてのカーブは、NFキーワードの後に書き出されます。