Pre-Simulation(Seat Deformer)のセットアップ

ダミーの乗ったシートの変形をシミュレートするため、適切なソルバーの入力デックをエクスポートします。シミュレーション結果ファイルをインポートして、初期FEモデルを更新し、ダミーとシート間の交差および貫通を削除できます。

ダミーがシート上のH-Pointの位置に配置されると、一般的にそのダミーとシートフォームパート間で交差が発生します。

  1. メニューバーで、Tools > Pre-Simulation (Seat Deformer)の順にクリックします。Crashユーザープロファイルを使用している場合は、メニューバーで、Safety > Pre-Simulation (Seat Deformer)の順にクリックします。メニューバーツール > Pre-Simulation (Seat Deformer) 航空宇宙ユーザープロファイルを使用している場合は 安全解析 リボンから、 シート変形 ツールをクリックします。


    図 1.
    制約事項: LS-DYNAソルバーとRadiossソルバーでのみ利用できます。
    PreSimulationツールが開きます。
  2. pre-simulationセットアップ設定を定義します。
  3. Export をクリックします。


図 2. . ダミーが適切なH-Point位置に配置されている初期モデルを示しており、シートとの交差も示されています。
選択したダミーコンポーネントは、ダミーとシートのコンポーネント間の貫通が検出されなくなるまで、ユーザーが動かす方向に移動します。ダミーコンポーネントは剛体です。シートとダミーの接触は、ユーザー定義パラメータ、およびシートの選択した固定節点での固定境界条件により、自動的に作成されます。最後に強制変位がダミーコンポーネントに適用され、これらのコンポーネントが初期位置に戻されます。


図 3.
プリシミュレーションの荷重ケースが準備され、専用の入力デックがユーザー指定位置にエクスポートされます。ソルバー解析が完了したら、専用のソルバー出力ファイルをインポートして、変形した形状とシートパートの初期応力で初期モデルを更新します。


図 4.

PreSimulationツール

PreSimulationツールのユーザーインターフェースの概要。

LS-DYNA

オプション 内容
Unit System 単位系を選択すると、自動的にデフォルトのシミュレーションパラメータが適切な単位で設定されます。これらの値は手動で変更することもできます。
Dummy シートに接触する、選択されたダミーコンポーネントは、プリシミュレーションに向けてエクスポートされます。以下の選択単位があります:
Components
Mechanism
ダイアログを開いて完全なダミーを選択します。
Assemblies
Set
ダイアログを開いて*SET_PART_LISTのタイプのセットを選択します。
Seat プリシミュレーション用にエクスポートするシートコンポーネントを選択します。以下の選択単位があります:
Components
Mechanism
ダイアログを開いてシートを定義するメカニズムを選択します。コンポーネントまたはコンポーネントのセットによって定義されるボディのみが考慮されます。
Assemblies
Set
ダイアログを開いて*SET_PART_LISTのタイプのセットを選択します。
Fixed Nodes of Seat シミュレーションの間固定される節点を選択します。以下の選択単位があります:
Nodes
Set
ダイアログを開いて*SET_NODE_LISTのタイプのセットを選択します。
Dummy Displacement Direction シートでの貫通が検出されなくなったときにダミーコンポーネントをシミュレーションの開始位置に移動するベクトルを定義します。
Export Files プリシミュレーションデックの名前と場所を定義します。
Dummy Velocity シミュレーションでダミーパートに適用される速度値を定義します。デフォルト値 = 0.1mm/ミリ秒。
Time Step コントロール時間ステップ値を定義します。デフォルト値 = 0.001ミリ秒。
Scale Materials Density モデルの臨界時間ステップを大きくするため、材料密度値をスケーリングするスケールファクターです。デフォルト値 = 10。
Dummy Displacement Step 選択したダミーコンポーネントを事前定義されているベクトルに沿って移動するために使用する変位増分です。各増分後、ダミーとシート間の貫通チェックが実行され、貫通が検出されなくなるとダミーの動きが停止されます。デフォルト値 = 10。
Soft ダミーとシート間で生成された接触にSoftパラメータ値を定義します。デフォルト値 = 2。
Friction ダミーとシート間で生成された接触にFSパラメータ値を定義します。デフォルト値 = 0.0。
Imposed Contact Thickness ダミーとシート間で生成された接触に、SST、MSTおよびSLDTHKパラメータの値を定義します。デフォルト値 = 0.0。
Contact Stiffness Scale Factor ダミーとシート間で生成された接触にSFSパラメータの値を定義します。デフォルト値 = 0.0。
Import *INITIAL_STRESS_SOLID このチェックボックスがアクティブである場合、ソリッド要素の初期応力はdynainファイルからインポートされます。このステップはデフォルトで有効になっています。
Import *INITIAL_STRESS_SHELL このチェックボックスがアクティブである場合、シェル要素の初期応力はdynainファイルからインポートされます。このステップはデフォルトで無効になっています。
Import *INITIAL_STRESS_BEAM このチェックボックスがアクティブである場合、ビーム要素の初期応力はdynainファイルからインポートされます。このステップはデフォルトで無効になっています。
Export 指定の場所でプリシミュレーションデックのエクスポートプロセスを開始します。
Import dynain File LS-DYNAシミュレーションで初期モデルを更新できるようにします。
Close ダイアログを閉じます。

プリシミュレーションの設定に関するチュートリアルは、以下を参照してください。 HM-4650:LS-DYNA プリシミュレーションによるシート変形

Radioss

オプション 内容
Unit System 単位系を選択すると、自動的にデフォルトのシミュレーションパラメータが適切な単位で設定されます。これらの値は手動で変更することもできます。
Dummy シートに接触する、選択されたダミーコンポーネントは、プリシミュレーションに向けてエクスポートされます。以下の選択単位があります:
Components
Mechanism
ダイアログを開いて完全なダミーを選択します。
Assemblies
Set
ダイアログを開いて/GRPARTのタイプのセットを選択します。
Seat プリシミュレーション用にエクスポートするシートコンポーネントを選択します。以下の選択単位があります:
Components
Mechanism
ダイアログを開いてシートを定義するメカニズムを選択します。コンポーネントまたはコンポーネントのセットによって定義されるボディのみが考慮されます。
Assemblies
Set
ダイアログを開いて/GRPARTのタイプのセットを選択します。
Fixed Nodes of Seat シミュレーションの間固定される節点を選択します。以下の選択単位があります:
Nodes
Set
ダイアログを開いて/GRNODのタイプのセットを選択します。
Dummy Displacement Direction シートでの貫通が検出されなくなったときにダミーコンポーネントをシミュレーションの開始位置に移動するベクトルを定義します。
Export File プリシミュレーションデックの名前と場所を定義します。
Generate XREF for initial stresses 材料タイプと要素定式化に関してこのRadioss機能と適合性のあるシートコンポーネントの/XREFカードの作成を有効にします。このチェックボックスはデフォルトで有効になっています。
Dummy Velocity シミュレーションでダミーパートに適用される速度値を定義します。デフォルト値 = 0.1mm/ミリ秒。
Time Step コントロール時間ステップ値を定義します。デフォルト値 = 0.001ミリ秒。
Scale Materials Density モデルの臨界時間ステップを大きくするため、材料密度値をスケーリングするスケールファクターです。デフォルト値 = 10。
Dummy Displacement Step 選択したダミーコンポーネントを事前定義されているベクトルに沿って移動するために使用する変位増分です。各増分後、ダミーとシート間の貫通チェックが実行され、貫通が検出されなくなるとダミーの動きが停止されます。デフォルト値 = 10。
Friction ダミーとシート間で生成された接触に摩擦の値を定義します。デフォルト値 = 0.0。
Stmin ダミーとシート間で生成された接触に最小接触剛性を定義します。デフォルト値 = 1.0kN/mm。
Gap_Min ダミーとシート間で生成された接触に最小ギャップを定義します。デフォルト値 = 0.5。
IGAP ダミーとシート間で生成された接触にIGAP値を定義します。デフォルト値 = 2。
Export 指定の場所でプリシミュレーションデックのエクスポートプロセスを開始します。
Import h3d File Radiossシミュレーションで初期モデルを更新できるようにします。
Close ダイアログを閉じます。