要素板厚のスケール

モデル内の要素板厚をスケールします。

制約事項: LS-DYNARadioss、およびPAM-CRASH 2Gソルバーインターフェースでのみ利用可能です。
  1. メニューバーからMesh > Edit > Elements > Scale Thicknessをクリックします。
    Scale Thicknessダイアログが開きます。
  2. Thickness locationの下で、板厚を調整したいエンティティ位置を指定します。minimum thicknessおよびmaximum thicknessを定義することにより、板厚はここで指定した値の範囲を超えることはありません。
    1. Minimum thickness欄で、スケールされた板厚の最小値を指定します。
    2. Maximum thickness欄で、スケールされた板厚の最大値を指定します。
    注: Nodal thickness on elementsは、LS-DYNAソルバーインターフェースでのみ有効です。


    図 1.
  3. Selectionの下で、スケールするエンティティを選択します。
    • モデル内のすべてのエンティティを選択する場合、Allを選択します。
    • 要素セレクターを使ってエンティティを選択する場合、Entitiesを選択します。


    図 2.
  4. Scale byの下で、現在の板厚に加える、乗ずる、または減ずる値を指定します。
    現在の板厚から特定の数値を減ずる場合は、Addを選択し、負の値を指定します。
    注: 負の値を乗ずることはできません。


    図 3.
  5. calculateをクリックします。
    板厚がスケールされます。

板厚調整処理

要素の板厚をスケーリングする際のソルバーインターフェース特有の処理です。

LS-DYNA

*ELEMENT_SHELL_THICKNESSおよび*ELEMENT_SHELL_COMPOSITES要素上の板厚にのみ実行されます。要素のカードイメージが*ELEMENT_SHELL_COMPOSITESの場合、すべてのTHICK属性を合計した値を使用してトータルの板厚が計算されます。板厚の変更は、すべての板厚属性に比例して行われます。

たとえば、4層から成り、THICK属性がTHICK(1) = 2、THICK(2) = 4、THICK(3) = 6、THICK(4) = 8である場合、トータルの板厚は20になります。この板厚に2を加算した場合、変更される板厚は:THICK(1) = 2.2、THICK(2) = 4.4、THICK(3) = 6.6、THICK(4) = 8.8となります。変更後の全体の板厚は22となります。

Radioss

/SHELLおよび/INISHEカードの板厚にのみ実行されます。/INISHEは、以下の3つのカードをサポートします:/INISHE/EPSP_F/NISHE/STRA_F、および/INISHE/STRS_F。/SHELLの板厚属性が定義されてなく、/INISHEが有効でない場合、板厚はプロパティまたはコンポーネントによって定義されます。現時点では、プロパティおよびコンポーネントエンティティの板厚は、Scale Thickneeツールを使用して割り当てることはできません。したがって、板厚は/SHELL板厚属性に割り当てられます。

PAM-CRASH 2G

要素の板厚変更は、カードイメージSHELLおよびTSHELの属性"T"で行います。また、コンポーネントの板厚変更は、SHELL、TSHEL、またはMEMBRの属性Hで行います。TCONT接触の板厚には影響しません。