MV-8500: トラックライブラリの使用

本チュートリアルでは、ドライバーを含むフルトラックのモデルを構築し、モデルにイベントを追加し、レポートを確認します。

このチュートリアルの目的は、Advanced Driverでのフルトラックモデルの構築と、構築されたモデルへのイベントの追加を行うプロセスについて紹介することです。

新しいイベントユーザーインターフェースは、Advanced Driversを使用したモデルでのみサポートされています。ファイルは、Event Editorで編集または更新できます。16個のイベントタイプがサポートされています。イベントについての詳細は、Advanced Driverを使用したフルビークルトピックをご参照ください。

モデルのタイプの選択

本ステップでは、MBD-Vehicle Dynamics Toolsプリファレンスファイルを読み込み、Set wizard libraryダイアログを使ってモデルのタイプを選択します。

MotionViewでは、Assembly Wizardを使用して、事前に定義されたシステムのライブラリからモデルをアセンブルします。Assembly Wizardダイアログは、ユーザーのアセンブリプロセスをガイドし、ユーザーが選択した構成部品が互換性のあるものであることを確実にします。

  1. 新しいMotionViewセッションを開始します。
    Figure 1.
  2. menu barFile > Load > Preference Fileを開き、Preferencesダイアログを開きます。
    Figure 2.
  3. MBD-Vehicle Dynamics Toolsを選択し、Loadをクリックします。
    Figure 3.
  4. Assembly Wizardダイアログを使って、必要なTask Wizardのパスを設定します。
    1. menu barModel > Set Wizard Pathsをクリックします。
      Figure 4.
      Set wizard libraryライブラリが表示されます。
    2. Wizard libraryドロップダウンメニューからHeavy Truckを選択します。


      Figure 5.
    3. インストレーションフォルダーから必要なパスをブラウズして探し、OKをクリックします。
  5. menu barから、Model > Assembly Wizardを選択します。


    Figure 6.
    Heavy truck - Model Typeダイアログが開きます。


    Figure 7.

Driverを伴うフルビークルモデルの構築

このステップでは、Heavy truck - Model Typeダイアログを使って、ドライバーを伴うフルトラックモデルを構築します。

MotionViewでは、Heavy Truckライブラリを使用して、事前に定義されたシステムのライブラリからモデルをアセンブルします。これは、アセンブリプロセスを案内し、適切な選択ができるようにします。ドライバーを伴うフルトラックモデルタイプでは、ステアリング、フロントサスペンション、リアサスペンション、パワートレイン、ドライブライン、ドライバー信号発生器を備えたモデルを構築します。

  1. Heavy truck - Model TypeダイアログからFull truck with driverを選択し、Nextをクリックします。
  2. ボディを選択します。
    1. Truck bodyドロップダウンメニューからBodyを選択します。
    2. Cabin bodyドロップダウンメニューからCabを選択します。
    3. Nextをクリックします。


    Figure 8.
  3. プライマリシステムを選択します。
    1. Rear suspensionドロップダウンメニューからRear dual solid axle suspensionを選択します。
    2. PowertrainドロップダウンメニューからLinear Torque Map Powertrainを選択します。
    3. Signal GeneratorドロップダウンメニューからDriver Signal Generatorを選択します。
    4. Nextをクリックします。


    Figure 9.
  4. ステアリングシステムを選択します。
    1. Steering linkagesドロップダウンメニューからDriver Pitman Arm Steeringを選択します。
    2. Steering columnドロップダウンメニューからSteering columnを選択します。
    3. Steering boostドロップダウンメニューからSteering boostを選択します。
    4. Nextをクリックします。


    Figure 10.
  5. スプリングとスタビライザーを選択します。
    1. Front springドロップダウンメニューからLeaf springsを選択します。
    2. Rear springドロップダウンメニューからBell crank linked leaf springを選択します。
    3. Nextをクリックします。
    Note: Front suspensionおよびRear suspensionに選択されたサスペンションタイプに基づき、Front springおよびRear springオプションが修正されます。


    Figure 11.
  6. ショックアブソーバーを選択します。
    1. Front shocksドロップダウンメニューからFront shock absorber (with inline jts)を選択します。
    2. Rear shocksドロップダウンメニューからRear shock absorber (with inline jts)を選択します。
    3. Nextをクリックします。


    Figure 12.
  7. ジャウンスとリバウンドバンパーを選択します。
    1. Front jounce bumpersドロップダウンメニューからFront external jounce bumpersを選択します。
    2. Front rebound bumpersドロップダウンメニューからFront external reb bumpersを選択します。
    3. Rear jounce bumpersドロップダウンメニューからRear external jounce bumpersを選択します。
    4. Rear rebound bumpersドロップダウンメニューからRear external reb bumpersを選択します。
    5. Nextをクリックします。


    Figure 13.
  8. ドライブラインシステムを選択します。
    1. Disk BrakesドロップダウンメニューからDisc Brakesを選択します。
    2. Rear drivelineドロップダウンメニューからTwo-axle drivelineを選択します。
      Note: 選択したサスペンションタイプに基づき、リアドライブラインのオプションが変更されます。
    3. Nextをクリックします。


    Figure 14.
  9. ドライブシャフトシステムを選択します。
    1. Rear driveshaftドロップダウンメニューからPear Driveshaft 1-pieceを選択します。
    2. Auxiliary driveshaftドロップダウンメニューからSecondary driveshaftを選択します。
    3. Nextをクリックします。


    Figure 15.
  10. ドライバーシステムを入力します。
    1. Driver systemドロップダウンメニューからAltair Driverを選択します。
    2. Nextをクリックします。


    Figure 16.
  11. Finishをクリックしてプロセスを完了し、Custom libraryウィザードを終了します。


    Figure 17.
    ドライバーを伴うフルトラックモデルが、 modeling windowに表示されます。


    Figure 18.
    モデルを構築するためにCustom libraryウィザードで選択した各サブシステムがProject Browserに表示されます。


    Figure 19.

モデルへのイベントの追加

このステップでは、Driverを伴うフルビークルモデルの構築で構築したモデルにイベントを追加します。

過去に構築したモデルにイベントを追加する方法について以下で簡単に説明します。現時点で、advanced driverモデルには16のイベントタイプが用意されています:
  • Constant Radius
  • Single Lane Change
  • Double Lane Change
  • Swept Sine
  • Straight Line Acceleration
  • Straight Line Braking
  • Sinusoidal Steering
  • BrakeIn Turn
  • J Turn
  • Throttle off cornering
  • Swept Steer
  • Pulse Steer
  • Throttle off TurnIn
  • Step Steer
  • Power off ln Straight Line
  • Altair Driver File

イベントタイプによって、対処を必要とするオプションが異なります。たとえば、後続のステップでは、Constant Radiusを例に説明します。

  1. Project Browserから、Modelを右クリックし、context menuからAdd Eventsを選択します。


    Figure 20.
    Add Scripted Driver Taskダイアログが開きます。
  2. TypeドロップダウンメニューからConstant Radiusイベントを選択し、OKをクリックします。


    Figure 21.
    Constant RadiusイベントがProject Browserに追加され、Event Editorがパネル領域に表示されます。


    Figure 22.


    Figure 23.
  3. 以下のいずれかの方法で、Event Editorダイアログを開きます:
    • Project Browserから、イベントタイプを右クリックし、context menuからEvent Editorを選択します。
    • パネル領域からEvent Editorボタンをクリックします。
    Constant Radiusイベントのパラメータが表示されます。
  4. Constant Radiusイベントのパラメータに、必要な情報を入力します。
    1. Radius [m]40と入力します。
    2. Initial straight [m]20と入力します。
    3. Turn directionドロップダウンメニューからLeftを選択します。
    4. Initial velocity [m/s]5と入力します。
    5. Final velocity [m/s]12と入力します。
    6. Time in circular track [s]10と入力します。
    7. Initial lateral acc [g's]0.064と入力します。
    8. Final lateral acc [g's]0.367と入力します。
    9. Look ahead time [s]0.5と入力します。
    10. Prediction step size0.01と入力します。
    11. Print interval [s]0.05と入力します。
    12. Output XML Fileから、ファイルパスをブラウズして選択します。


    Figure 24.
  5. Runボタンをクリックします。
    ADF(Altair Driver File)が、XML file path (Output XML File)位置ですべてのイベントパラメータを含んで生成されます。モデルはエクスポートされ、MotionSolveが結果ファイルの生成を開始します。バックグラウンドでHyperWorks MotionSolveが呼び出されます。


    Figure 25.
    Note: 生成されるファイルタイプは、.abfファイル、.pltファイル、および.h3dファイルです。
  6. MotionSolveの実行が完了した後、ウィンドウを閉じてMotionViewのインターフェースに戻ります。

レポートの表示

このステップでは、View Reportsウィザードを使ってレポートを表示します。

レポートテンプレートは、イベントに必要な基本のプロット群を作成するためにあらかじめ用意されている一連のプロット定義です。レポートテンプレートは、すべてのプロットを生成し、それらに適切な名前を与えます。

  1. menu barで、Analysis > View Reportsをクリックします。


    Figure 26.
    View Reportsウィザードが表示されます。
  2. View ReportsウィンドウでDriver Output Reportを選択し、OKをクリックします。


    Figure 27.
    一連のレポートテンプレートがPlot Browserに表示されます。
  3. ここで、目的のレポートテンプレートを選択し、詳細を確認することができます。


    Figure 28.