Altair HyperMesh 2021リリースノート

ブラウザ

新機能

事前定義フィルター
選択したエンティティ、表示されているエンティティ、または現在のエンティティによって、ブラウザのリストを容易に素早くフィルタリングできます。


図 1.
Modelブラウザのエンティティビュー、Partブラウザ、およびSubsystemブラウザで、事前定義のフィルターがサポートされています。
ドッキング解除可能なインクルードビュー
インクルードファイルの管理を目的として、ドッキング解除可能で独立したIncludeビューが用意されています。このビューにアクセスするには、AssemblyリボンのIncludeアイコンをクリックするか、ModelブラウザでInclude Filesフォルダーをダブルクリックします。

機能強化

ソルバーグループのエンティティ
ブラウザのプリファレンスでShow entitiesオプションを選択することで、必要に応じて、Modelブラウザのソルバーグループにエンティティを表示できます。
ソルバーカードによるエンティティの作成
OptiStructのインターフェースとNastranのインターフェースで、Modelブラウザの最上位フォルダーの‘Create’コンテキストメニューで目的のソルバーカードを選択することで、エンティティを作成できるようになりました。
エンティティの割り当て
エンティティの右クリックで表示されるコンテキストメニューのオプションからAssignツールを呼び出すことができます。このツールを使用すると、エンティティを容易に割り当てることができます。コンポーネント、プロパティ、材料、座標系で使用できます。
エンティティビューの表示
右クリックのコンテキストメニューから、Modelブラウザの最上位フォルダーを開くことができるようになりました。
フィルタリング時のネストされたエンティティの表示
最上位エンティティをフィルタリングしたときに、ネストされたエンティティを容易に一覧表示できるようにするオプションが、ブラウザのプリファレンスに追加されました。
イメージを使用した列に適用する列フィルター
イメージを値とする列に適用するフィルターがサポートされるようになりました。
列フィルターの候補リスト
列フィルターを使用するときに表示される値の候補リストが追加されました。
演算子の記述子
オートコンプリートの候補リストに演算子の記述子が追加されました。
‘指定の文字列が使用されていない文字列’を検索する演算子
指定したテキストが使用されていない文字列を検索するために、!~演算子が追加されました。
INおよびNOT INの検索のための演算子
完全に一致する複数の値を検索または除外するために、IN演算子とNOT IN演算子が追加されました。

解決された問題点

  • Modelブラウザでコントロールカードにすべてのカードが一覧表示される問題が解決されました。
  • 空のコンポーネントを削除するときに、該当しないコンポーネントが削除される問題が解決されました。
  • 参照先プロパティが非表示になっていると無効なコンポーネントが表示される問題が解決されました。
  • SetsブラウザのSetエンティティに‘Duplicate’オプションが欠落している問題が解決されました。

既知の問題点

  • フィルターを適用したブラウザリストからエンティティを削除してもEntity Editorがクリアされません。
  • インクルードから別のインクルードにコンポーネントをドラッグアンドドロップすると、正しいインクルードに節点が表示されません。
  • グラフィックスで選択した要素と節点がブラウザでハイライト表示されません。
  • HyperWorksを再起動するとエンティティビューが復元されません。

複合材

機能強化

Compositeブラウザ
  • プライのドラッグアンドドロップのロジック - プライを上方向にドラッグするとターゲットプライの上に配置でき、下方向にドラッグするとターゲットプライの下に配置できるようになりました。
  • 材料参照とプライの一方向表示 – orientation reviewが、ブラウザ上部のアイコンから、プライと積層のコンテキストメニューにある“Review Orientations”に移動しました。その動作は既存のレビュー機能とまったく同じです。
  • 領域計算のパフォーマンスの向上 - 積層内部でのプライの並べ替えや積層からのプライの削除などの特定の操作でパフォーマンスが向上しました。
ソルバーゾーンのプロパティ吸収と積層のリアライゼーション
  • OptiStructNastranAbaqusの各プロファイルで、リアリゼーションと吸収の両方でソルバー属性が考慮されるようになりました。
  • プライベースのエンティティを削除するオプションがLaminate Realizeに追加されました。このオプションは、リアリゼーションの後でモデルまたはプロパティの変更を継続する必要がある場合に使用します。ソルバーにモデルをエクスポートするだけであれば、オフにしたままでかまいません。
複合材応力のツールボックス
  • 工学定数解析では、該当のポアソン比が不明な場合でも、G23、G13が定義された材料が存在するプライ、積層、領域の横せん断特性を計算します。サポートされる材料タイプ:OptiStruct MAT8、およびAbaqus ABAQUS_MATERIAL - 弾性:タイプ - LAMINA。

既知の問題点

大規模モデルでは、積層での各種演算のパフォーマンスが低下します。
回避策として、形状がないプライを積層内部に一時的に配置するとパフォーマンスが大幅に向上します。

解決された問題点

  • エンティティを削除した後、Compositeブラウザのコンテキストメニューが空白のままになる問題が解決されました。
  • プライ方向を更新した後でプライ方向が再描画される問題が解決されました。
  • Compositeブラウザで発生する一般的な元に戻す/やり直す操作のクリーンアップに伴う問題が解決されました。
  • スプレッドシートのインポート時に、プライに形状が割り当てられない問題が解決されました。
  • 応力ベースの許容量の代わりに、ひずみベースの許容量のMAT8 STRNオプションが、CertificationブラウザのFirst_Ply_Failureメソッドによって正しく考慮されるようになりました。
  • ポアソン比13と3D剛性およびコンプライアンスマトリックスが、ny_13 = E_1/E_3*ny_31の計算によって、OptiStruct MAT9OR材料カードでポアソン比31に基づいて計算されるようになりました
  • Ctrlキーを押しながらCキー、Vキーの順に押す操作による結果のエクスポートで、横せん断係数やポアソン比などの選択した値のみがエクスポートされるようになりました。

コネクター

新機能

コネクターの編集モード
2020.1.1で導入されたワークフローの拡張により、既存のコネクターを選択してインタラクティブに編集できるようになりました。このオプションでは、コネクターを選択すると、コントロールの変更、トリム、移動、密度や間隔の調整をインタラクティブに実行できます。
Autopitchの改善
Autopitchツールの機能が向上し、スポットラインの作成機能が追加されました。これにより、フランジに沿ったすべてのスポットを1つのコネクターにすることができます。コネクター上に必要なリンクの最大数を定義できるようになりました。
コネクターのライン
コネクターのシームラインとスポットラインが変更され、形状面の特異点をコネクターの方向で把握する方法が改善されました。以下の図を参照してください。2021よりも前のリリースでは、コーナーの両側にコネクターのテストポイントが配置されています。リリース2021では、コーナー上に特異点が配置されています。


図 2. 2021よりも前のリリース


図 3. リリース2021
FEMFATスポット溶接
新しいタイプのリアリゼーションとしてスポット溶接にFEMFATが導入されました。この名前は、MAGNA FEMFAT要件の命名規則仕様に準拠しています。OptiStructNastranAbaqusの各ユーザープロファイルで使用できます。

設計エクスプローラ

新機能

結果エクスプローラの機能強化
結果エクスプローラが機能強化され、全機能装備の新しいポスト処理環境と統合されています。このリリースから、HyperGraphやHyperViewなどのさまざまなHyperWorksプロファイルを、HyperMeshと同じフレームワークで使用できるようになりました。結果エクスプローラがこれらのプロファイルと統合されたことにより、多様で詳細なポスト処理とダッシュボード作成が可能になっています。


図 4. 結果エクスプローラ
DOEフィットベースの最適化
DOEに基づいて最適化を実行できるようになりました。DOEからの応答サーフェスに基づいて応答を評価します。追加のソルバージョブを必要とせずに最適化を実行できるので、きわめて迅速で広範な検証が可能です。
機械学習:フィールド予測
DOEの実行後は、以前のようにトレードオフパネルで設計変数値を設定できます。ただし、これまでのリリースのようにスカラー応答の予測のみを表示するのではなく、新しいPredictボタンを使用して、モデル全体にわたって変位コンターを表示できるようになりました。Predictボタンをアクティブにして入力スライダーを操作すると、ソルバーを再度実行しなくても変位コンターが更新されます。


図 5. フィールド予測コンター
検証実行
検証を実行することで、DOEフィットベース最適化およびトレードオフ予測とフィールド予測を検証できるようになりました。DOEフィットベース最適値またはトレードオフスライダーで選択した値に設計変数を設定して、1つのソルバージョブを実行します。結果エクスプローラに結果が表示されるので、最適値や予測値を検証できます。
ラテン超方格DOEのサポート
DOEタイプとしてラテン超方格を選択できるようになりました。
ソルバー引数
プリインストールされたソルバーの使用時に、Evaluateダイアログで、CPUの数や使用可能なメモリ容量などのソルバー引数を入力できるようになりました。
エンティティごとに1つの応答
応答の作成時に、選択したエンティティを1つの応答で使用するか(デフォルトの設定)、選択したエンティティごとに1つの応答を作成するかを指定できるようになりました。これにより、1回のアクションで多数の応答を作成できます。
周波数応答およびMACに対するH3Dの選択
周波数応答の作成時に、ベースラインの.h3dファイルを選択できるようになりました。これは2つの目的で効果的です。1番目は、MAC値によるモード追跡の目的で比較対象とするファイルを指定できるようにすることです。2番目は、モードを選択するときにその形状を表示することによって、目的のモード番号を容易に選択できるようにすることです。
モデル応答の確認
検証応答の評価で必要となる適切なソルバー結果が確実に要求されるように、新しい確認機能が導入されました。検証を評価しようとするときに、このような要求が成されていないと、それが通知されます。
HMセッションごとに1つのスタディ
これまでは、検証のたびに新しいHyperMeshファイルが専用の検証フォルダーに書き込まれていました。今回のリリースでは、指定された1つのスタディフォルダーが設けられました。すべての検証がそこに格納され、1つのHyperMeshファイルから参照されます。

設計空間

新機能

  • トポロジー最適化を目的とした設計空間の準備、作成、編集に特化した設計空間環境が新たに導入されました。コンテキストに関連する機能としてCreate、+/-、Connect Voxelが、MeshリボンからDesign Spaceリボンに移動しました。
  • 新しくローカル設計空間のコンテキストが追加されています。最小限の準備で、ユーザー定義の容積の内部に設計空間を作成できます。例として、自動車のボディインホワイト(BIW)の構造材であるインサートやバッフルが挙げられます。


    図 6.
  • 新しいRBE3結合コンテキスト。RBE3を介して設計空間と構造を結合します。
  • オプションメニューでボクセル作成を制御するために、以下の新しいオプションが追加されました:
    • Intersections and voids
    • Voids only
    • Intersections only
  • 設計空間の作成を目的としたパッケージ管理の準備に効果的な以下のツールのショートカットが追加されました:
    • Hole/Gap fill
    • Shrink Wrap
  • TIE接触を手動で作成するためのショートカットが接触ブラウザに追加されました。

    ローカル設計空間のコンテキストでは、TIE接触が自動的に作成されます。

全般

新機能

ビューキューブ
HyperWorksの全体軸の近くにある新しいビューキューブを使用すると、標準ビューのほか、標準ビュー、アイソメトリックビュー、エッジビューの多くのバリエーションや方向に直接アクセスできます。ビューキューブは、ファイル > Preferences Appearanceで構成します。


図 7.
Mirror
HyperWorksのMirrorワークフローが新たに追加され、対称面を中心としてエンティティが鏡映されるようになりました。
Scale
HyperWorksのScaleワークフローが新たに追加され、原点またはユーザー定義の節点を基準にエンティティがスケーリングされます。
新しいパス単位選択オプション
HyperWorksで節点、ライン、または要素をパス単位で選択するときに、次の新しいオプションを使用できます。これらのオプションには、Spacebar右クリック > Selectメニュー、またはボタンを使用してアクセスできます。
  • Multiple paths:マウスの中央ボタンを使用して現在のパスを確定し、新しいパスを開始します。マウスの左ボタンを使用してパスを開始または続行します。
  • Fill Path Loops(要素でのみ使用):このオプションを有効にしていると、マウスの中央ボタンで現在のパスを確定すると、現在のパスがループとして自動的に閉じられ、その内部の表示領域が選択されます。
ステータスバーの現在のコレクターウィジェット
ステータスバー領域の新しいボタンには、HyperWorksセッションでの現在のコレクションの名前とIDが表示されます。


図 8.
任意のボタンを右クリックすると、ステータスバーボタンの領域をカスタマイズできます。使用可能なアイテムを任意の組み合わせで表示または非表示にすることができます。


図 9.
現在のコレクターを割り当てるか変更するには、ステータスバーの該当のボタンをクリックしてポップアップリストからコレクターを選択するか、グラフィックス領域でコレクターを選択します。

機能強化

スクリプトツールバー
TCLスクリプトとコマンドファイルを実行するスクリプトツールバーがHyperMesh Desktopに復元されました。このツールバーは2020.1リリースで削除された機能です。
Undo/Redo
Undo/Redoが拡張され、多くのTCL変更コマンドで使用できるようになりました。
マーカーのサポート
エンティティエディターでマーカーがサポートされています。
重複したタブ名
重複したタブ名が使用できるようになりました。
断面
HyperWorksのSection Cutツールの内側と外側で断面を編集できるようになりました。フレームをドラッグして並行移動できます。また、フレームの内部エッジをドラッグするとフレームが回転します。


図 10.
レジェンド
要素品質と板厚のレジェンドが以下のように機能強化されました。
  • 発散コンター表示モードがサポートされています。これは、デフォルトのコンターモードにもなっています。
  • スライダーを二重のスライダーに分割することで、特定の範囲にある要素を表示できるようになっています。
  • 要素品質レジェンドの表示に時間ステップ基準が追加されました。
セレクターラベルのフォーマット改善
単一の名前付き選択でも、他の選択との一貫性があるフォーマット“名前/ラベル [id]”が使用されるようになりました。また、この名前が最大表示長を超える場合は、名前とIDを別々に省略できます。


図 11.
セレクターパネルの置き換え
ダイアログとカスタムスクリプトでは、選択パネルに代わってエンティティセレクターが使用されるようになりました。これは、すべての次世代ツールおよびEntity Editorで使用されているものと同じセレクターです。このセレクターは、呼び出すとカーソルの近くに表示され、サポートされているすべての高度な選択方法、右クリックメニューオプション、簡易選択方法(Altキー)を表示します。


図 12.
エンティティセレクターを呼び出すコマンドとして、*createmarkpanel、*editmarkpanel、 *createentitypanel、*createlistpanel、*createlistbypathpanel、hm_getfilename、hm_getdirectionpanel、 hm_getplanepanel、hm_callcollectorpanel、hm_callincludepanelがあります。
簡素化された右クリックのSelectメニュー
HyperWorksでサブメニューが削除されたため、使用可能なすべての選択方法とアクションを右クリック > Selectメニューから直接使用できるようになりました。


図 13.
Entity Editorから高度な選択を行うためのApply、OK、Cancelボタン
Entity Editorの高度な選択ダイアログで使用するボタンの動作が更新されました。このダイアログにアクセスするには、アクティブになっている任意のセレクターで、Spacebarを押すか、右クリック > Selectメニューを選択するか、ボタンを使用します。
  • Apply:ダイアログでの選択を受け入れ、インタラクティブなセレクターに戻ります。最後の選択を確定するには、セレクターでまたはをクリックする必要があります。
  • OK:現在の選択を受け入れてただちに確定し、インタラクティブなセレクターを閉じます。
  • Cancel:現在の選択を破棄してインタラクティブなセレクターをただちに閉じます。
言語のローカライズ
HyperWorks 2021には新しい中国語プロファイルが追加されており、プリファレンスメニューで切り替えることができます。現時点で、ほとんどのリボンツールは翻訳済みです。翻訳が未完了な部分では英語が使用されています。ワークフローは次のリリースサイクルで翻訳される予定です。
日本語プロファイルでは、4,000を超える新しい文字列が翻訳済みです。

解決された問題点

  • バッチモードでHyperMeshファイルをマージするとクラッシュする問題が解決されました。
  • バイナリSTLの読み込みが改善されました。
  • 大量の座標値のエクスポートに伴う問題が解決されました。

ジオメトリ

新機能

補間
特定のライン間を線形に補間するか、特定のサーフェス間を滑らかに補間することによってサーフェスやソリッドを生成するために、HyperWorksのRuledワークフローが新たに追加されました。

機能強化

ドラッグ
ラインと節点をサーフェスにドラッグする機能が“Auto-trim”オプションで追加されました。このオプションでは、新たに作成したサーフェスが別のサーフェスまたは要素との交差部分でトリミングされます。
ライン
  • ポリライン上の既存のコントロールポイントの追加または編集、あるいはポリラインの開始側スロープと終了側スロープの編集によって、そのポリラインを編集できます。
  • 距離を指定して既存のラインを目的の節点、ライン、またはサーフェスまで延長するExtend linesツールが追加されました。
Split
分割操作の改善点として、ソリッドの分割断面のレビューがあります。この分割は、目的の位置でのみ適用を選択または選択解除できます。メッシングを目的としてマッピングしたソリッドを作成する場合に、この機能が効果的です。次の各ツールで、このレビューオプションがサポートされています:
  • ラインおよび境界線でソリッドを分割する機能に“Extend trimmer”オプションが追加され、分割断面をレビューできるようになりました。
  • サーフェスでソリッドを分割する機能でExtend trimmerをONにすると、分割断面をレビューできます。
  • 平面でソリッドを分割する機能で分割断面をレビューできます。
その他
ライン、インプリント、ブーリアンの各ツールに関連するロバスト性の問題が修正されました。

メッシング

一般的なメッシング

新機能

Midmesh inspectツール
中立メッシュのワークフローにMidmesh inspectツールが追加されました。このツールは形状の中間から逸脱した節点を特定して修正します。このような節点として、中間から逸脱した節点、ソリッドのエッジから逸脱した節点、ソリッドから逸脱した節点、ソリッドのエッジから逸脱したエッジ、中間から逸脱した要素の中心などがあります。この修正では、節点の移動または要素の分割によってメッシュが中間に配置されるようにします。
新しいAPI
パラメータと基準ファイルのデータを個別に、またはまとめてクエリ、更新、書き込みするための新しいAPIが追加されました。

機能強化

BatchMesher

フィーチャーのキャプチャーの改善
180の折りを持つ形状サーフェスに対するメッシュの流れが改善されました。
メッシュの流れの継続的な改善
フリーエッジ、ビード、穴、ワッシャー近傍の三角形要素の削減や位置調整によって、メッシュの流れが継続的に改善されています。
メッシュの流れのうねり
フィレットのメッシュの流れにあるうねりによる問題が修正されました。
直接的な中立メッシュ
BatchMesherによるDirect MidMeshで、パラメータファイルで指定した要素編成が考慮されるようになりました。
要素の編集のコンテキスト
分割のサブコンテキスト
分割のサブコンテキスト:継続的でグラフィカルな分割線のサポートと、明示的な要素選択が追加されました。これにより、高度な選択機能を使用すると、パスを指定して要素を選択し、分割操作を実行できるようになりました。
孤立したメッシュ節点の移動と最適化
フィーチャーのエッジ方向およびエッジを横断する方向で、孤立したメッシュ節点を移動および最適化できるようになっています(PLOTEL/1D)。
スムーズ機能の改善
スムーズ機能が改善され、Edit Elementsの機能に関するその他のバグが修正されました。
コンテキストの複製
新しいマッピング方法Extend/Trim
新しいマッピング方法としてExtend/Trimが追加されました。ベースと完全に一致しない場合、フィーチャーをトリムするかベース上に拡張できます。
トポロジーベースの1D選択
Altキーを押しながら右マウスボタンをクリックしてエッジをステッチまたは拡張する操作で、トポロジーベースの1Dを選択できるようになりました。
移動ツールの処理の改善
移動ツールの処理とユーザーエクスペリエンスが改善され、右マウスボタンのクリックがマニピュレーターの容易な再配置操作に割り当てられ、左マウスボタンのクリックがコピー済みフィーチャーの参照ポイントへの移動操作に割り当てられています。
クイックフリップ
クイック“フリップ”オプションがマイクロダイアログのUIに追加されました。
その他
時間ステップの基準
LS-DYNAおよびRadiossのユーザープロファイルのレジェンドに時間ステップの基準が追加されました。

ソリッドメッシング

新機能

HyperWorksのSolid Mapツール
メッシングリボンに新しく“Solid Map”ツールが追加されました。このツールを使用して、マッピング可能なソリッドを検索し、マッピング元とマッピング先を自動的に検出できます。この新しいツールにより、マッピング元のサーフェス上でサイズを定義し、マッピング元のサーフェスエッジ上とエッジ方向にバイアスを追加できます。


図 14.

機能強化

フィルホールアルゴリズムの機能強化
フィルホールアルゴリズムの機能が強化され、大きい角度を成すエッジ形状に従うようになりました。
テトラメッシュのリメッシュアルゴリズムの機能強化
テトラメッシュのリメッシュアルゴリズムの機能が強化され、サーフェスもリメッシュされるようになりました。
大幅に歪んだ四角形の自動分割
大幅に歪んだ四角形を三角形に自動分割する機能が追加されました。主にエアバッグのメッシングに使用します。
スライバー修正機能の強化
スライバー修正機能が強化され、マニホールド以外のエッジ上から薄片を除去できるようになりました。

解決された問題点

  • 2次の四角形メッシュによるサーフェスメッシングに続いてバッチメッシングを実行するとセグメンテーションエラーが発生する問題が解決されました。
  • 1D入力と四角形入力によるアダプティブな三角形リメッシュを実行するとセグメンテーションエラーが発生する問題が解決されました。
  • 要素をリメッシュするとセグメンテーションエラーでセッションがクラッシュする問題が解決されました。
  • ソリッドマップメッシングで“Quad Only”オプションが動作するようになりました。
  • ねじれたヘキサ要素がパイプに作成される問題が解決されました。

モデルの構築

全般

インスタンスとしてリンクする複数パートのサポート
HyperWorks Desktop 2021では、新しいコンテキストメニューが用意され、複数のパートを互いのインスタンスにする機能を使用できるようになりました。


図 15.
名前とメタデータに基づく照合のサポート
HyperWorks Desktop 2021では、パートの名前とメタデータに基づく新しい照合方法がサポートされています。


図 16.
サブシステムによる複数のインクルードのサポート
これまでのバージョンでは、サブシステムに収めることができるインクルードは1つのみでした。この機能が強化され、ネストされた階層も含め、サブシステムで複数のインクルードを保持できるようになりました。複数のインクルードの内容を1つのインクルードにマージする必要はありません。


図 17.

モーフィング

新機能

Morphリボン
メッシュモーフィングツールがMeshリボンページから新しいMorphリボンページに移動しました。
近接モーフィング


新しいProximity Morphツールでは、選択した節点、面、またはエッジの周囲の単純な距離または摂動の値を使用してメッシュを直接モーフィングできます。グラフィカルマニピュレーターを使用してメッシュを移動できるほか、必要に応じ、目的のエンティティにマッピングすることでメッシュを移動することもできます。このツールの使用方法はFree Morphツールに似ていますが、アンカーやモーフ領域を定義する必要がないので、適用可能なユースケースであれば簡潔で迅速な方法となります。この方法は、運動している節点周囲のわずかな要素層のみをモーフィングすれば済むので、3Dメッシュのサーフェスのモーフィングでも効果的です。


図 18.
ボリュームモーフィング
新しいインタラクティブなモーフボリュームツールにより、さまざまな方法でモーフボリュームを作成、編集、モーフィングできます。モーフボリュームはメッシュの周囲に作成したきわめて変形しやすいプリズムです。モーフボリュームの形状を操作することで、その内部に囲い込まれたメッシュを操作できます。モーフボリュームはきわめて順応性に富んだボリュームです。頂点の位置とエッジの長さは他のボリュームと無関係に変更でき、隣接するモーフボリュームに接点条件を通してリンクできます。この順応性を利用して、モーフボリュームで特定のメッシュを囲い込み、モデルに適合するようにモーフボリュームを調整したうえで、そのモーフボリュームを編集してモデルの形状を変更できます。


  • 囲い込み:Encloseツールを使用して、矩形または円形のモーフボリュームを作成します。囲い込まれたメッシュとコネクターは、それを囲い込んでいるボリュームにデフォルトで自動的に登録されます。

  • 移動:Moveツールを使用して、グラフィカルマニピュレーターで頂点またはハンドル、エッジ、面を移動することで、モーフボリュームのモーフィングや調整を実行します。

  • 分割/結合:Split/Combineツールを使用すると、エッジに沿った1つまたは複数の位置を使用したモーフボリュームの分割、共有されている面に隣接するモーフボリュームの結合、独立した2つのモーフボリュームの接合、検索距離を使用した任意の数のモーフボリューム面の等化などができます。



  • 登録:Registerツールを使用して、モーフボリュームの内容をレビューおよび編集できます。モーフボリュームをモーフィングするときは、登録済みの内容のみがモーフィングされます。モーフボリュームに登録できるエンティティは、節点とコネクターです。

機能強化

距離ベースの方法がFreeからProximity morphingに移動しました。
次の距離ベースのオプションが、新しいProximity morphingツールの一部として改良された形で使用できるようになったため、Free Morphツールのオプションメニューから削除されました。
  • Automatic Anchors、Calculate Byメニュー、Value欄
  • モーフ法:エンベロープ内部でのモーフ
必要に応じた自動展開
morph options > domain solvers > large domain morphingにある新しいメニューで、特定の大規模なモーフィングの後で実行される自動的なメッシュ展開を制御できます。新しいデフォルトの設定では、展開するかどうかをユーザーに確認する動作になっていますが、必ず自動展開する設定または展開しない設定にすることもできます。展開プロセスには長時間を要するので、モーフ後に必ずしも実行する必要がないことも考えられます。特に、メッシュ形状に対してモーフを繰り返し処理する場合や、モーフィング後にメッシュの再構築を予定している場合が該当します。

モデルの検証

機能強化

比較
  • 比較と検証の機能にSolidWorksデータのサポートが追加されました。
  • CADとFEの比較で、累積一致率の計算ロジックが改善されました。累積一致率 = ターゲット側一致面積の合計 / ソース側一致面積の合計
  • Fe-attach機能で、共有節点ロジックのほか、接続されたパートの検索でコンポーネント名を使用できます。
  • ソリッドCADから板厚を計算する方法が、ブラウザとExcelレポートでも使用できます。
  • 一般/離散化でファセットサイズを編集することで、レポートの生成時間を短縮できます。ファセットサイズには1~6のレベルがあり、レベル1でこの時間を短縮できます。
  • Skip-thumbnailassemblyimageパラメータが追加され、比較用サムネイルPPTレポートでアセンブリイメージをスキップしてパフォーマンスの向上を図ることができます。デフォルトではOFFです。


    図 19.
検証
  • 簡易比較機能とスポット比較機能にバッチモードが追加されました。
  • 形状データを収めたHMファイルがMixed Importオプションでサポートされています。
  • 接続チェック/フリーホールおよび穴の不一致機能のパフォーマンスが向上しました。
  • 交差するパートの座標と深さの値が、デフォルトでcsvファイルにエクスポートされるようになっています。レポートパスでのファイル名は、ProjectName-Model_Intersection_Depth.csvです。


    図 20.

全般

  • 元の設定に戻すためのResetボタンがコンフィギュレーションファイルに追加されました。
  • 古いコンフィギュレーションが使用されていて、ユーザーパラメータが保持されている場合、コンフィギュレーションファイルが自動的に移行されます。
  • 関数のデバッグで、比較とインポートのログメッセージが改善されました。
  • すべてのパラメータにツールチップが追加されました。
  • Part/Match機能を実行するたびに、既存のパートセットが削除されるようになっています。
  • パートセット名ではパート名とパート番号が考慮され、フィルタリングされたデータと未処理のデータもセットに追加で表示されます。


    図 21.

解決された問題点

  • スポット比較で、MAT 100(ヘキサ)溶接タイプをチェックすると発生する問題が修正されました。
  • スポット比較で、ポイントとポイントデータの比較を検討するときの問題が修正されました。
  • 比較と検証の際に、バッチモードでprogress.logに誤った進捗率メッセージが出力される問題が修正されました。
  • 比較の際に、誤った不一致エンティティが自動比較で表示される問題が修正されました。

安全性ツール

新機能

バリアポジションツール
この新しいツールは、LS-DYNAインターフェースおよびRadiossソルバーインターフェースのSafetyリボンにあります。このツールを使用すると、選択した安全性規則に従って車両の周囲に衝突バリアを自動的に配置できます。このツールの機能は以下のとおりです:
  • すべての安全性規則への対応(C-NCAP、Euro-NCAP、FMVSS、IIHS、J-NCAP、UN-R)
  • すべての荷重ケースへの対応(前方、側面、後方)
  • 配置方法として、Overlapping法、Side with IRD法、Side with R-Point法、Poleを実装しています。
  • バリアと車両との間隔のユーザー定義
  • 変換とエンティティ配置の自動作成
  • バリアのインクルードファイルを*INCLUDE_TRANSFORM(LS-DYNAソルバーの場合)と/SUBMODEL(Radiossソルバーの場合)に自動的に切り替え


図 22.


図 23.
ダミーポジショナー:自動接触検出
この新しい機能を使用すると、ダミーの手足と周囲の構造物との接触を自動的に検出できます。接触が検出されると手足の運動が自動的に停止し、構造物との交差が回避されます。
この新しい機能に伴って以下の機能が追加されています:
  • ダミーボディエンティティエディター内のソルバーセットで定義された周囲の構造物コンポーネント。
  • 接触確認機能のアクティブ化と非アクティブ化を切り替えるチェックボックスを設けた列を新たに追加
  • 入力デック内部のDUMMY情報に、専用のメタデータを書き込み
メカニズムツール:自動モーフィング
この新しい機能では、スライダージョイントを使用してコンポーネントの自動的なモーフィングが可能です。すべてのモーフィングエンティティが自動的に作成され、ジョイントを操作するとモーフィングがリアルタイムで実行されます。


図 24.
歩行者衝撃ソリューション
以下の機能により、歩行者保護規則に従った前処理機能が強化されています:
  • ハードパーツとの距離のコンター処理とオフセット領域の作成
  • 衝撃点の微調整
以下の機能により、すべての歩行者保護規則(NCAPおよびGTR)と荷重ケース(頭部、下腿、上腿)を新しいポスト処理ツールで全面的に解析できるようになっています:
  • HICマッピング
  • 傷害曲線のプロット
  • GTR領域の計算
  • Euro-NCAPスプレッドシートの自動生成
  • 評価の計算
  • レポートの自動作成


図 25.

機能強化

メカニズムとダミーのグラフィカルな選択
メカニズムセレクターを使用して、グラフィック上でダミーとメカニズムを直接選択できます。
図 26.

解決された問題点

  • 事前シミュレーションツールでh3dファイルをインポートするときにRadioss XREFが作成されるようになりました。
  • 1Dベルトセグメント間のブレーキ角度が大きすぎるとL:SーDYNAのシートベルト引き出しが機能しない問題を解決しました。この制限が撤廃され、シートベルト引き出しツールのブレーキ角度制御が追加されました。

ソルバー変換

機能強化

LS-DYNAからRadiossへの変換
  • *MAT_COHESIVE_MIXED_MODE_ELASTOPLASTIC_RATE/ MAT_240が/MAT/LAW83、/FAIL/SNCONNECT、およびプロパティ/PROP/CONNECTに変換されます。
  • *MAT_COMPOSITE_FAILURE_SHELL_MODEL / MAT_059が/MAT/LAW25(CRASURV)およびプロパティ/PROP/SH_SANDWに変換されます。
  • *MAT_POWER_LAW_PLASTICITY_OPTION / MAT_018が/MAT/PLAS_TAB(LAW36)に変換されます。
  • *MAT_OGDEN_RUBBER / LAW_077_Oが/MAT/LAW42(Ogden)に変換されます。
AbaqusからOptiStructへの変換
  • *connector断面SLOT、ALIGNがOptiStructのJOINTG TRANSLATに変換されます。
  • *connector断面JOINがOptiStructのJOINTG RPINに変換されます。
  • *connector断面JOIN ALIGNがOptiStructのJOINTG RBEAMに変換されます。
  • *HYPERELASTIC MATERIALがMATHE(一軸、二軸、せん断、体積)に変換されます。
  • *CONTACT PAIR、FiniteがCONTACT、CONSLIに変換されます。
  • *DSLOADがPLOADSFに変換されます。
  • *SPECIFIC HEATがMATT4に変換されます。
  • *EXPANSION,ZEROがMAT1,TREFに変換されます。
AbaqusからRadiossへの変換
  • /R3D4が、/RBODYを指定した/PROP/SHELLに変換されます。
  • *BEAM GENERAL SECTIONがP3_BEAMに変換されます。
  • *OUTPUT、FIELD,RFが/ANIM/VECT/FREACに変換されます。
  • *HYPERELASTIC MATERIALが/MAT/LAW92に変換されます。
  • *ORIENTATIONが/SKEW/FIXに変換されます。
LS-DYNAからOptiStructへの変換
*CONSTRAINED NODAL RIGID BODYがRBODY/RBADDに変換されます。
OptiStructからAbaqusへの変換
節点のオフセットがOptiStructからAbaqusに変換されます。

Stressツール

新機能

新しいCertificationリボンとワークフロー
ワークフロー全体を通じ、OptiStructとNastranのユーザープロファイルで新しいCertificationリボンを使用できます。
  • 2020.1では、プロセス全体をブラウザでのみ操作するようになっていました。
  • 2021では、Structural Elementsの検出が独立したタスクに分割されています。
  • Run and Contourが独立したタスクになっています。
新しいコンフィギュレーション:Generic
モデルでパターンを検出する際に多用する既存のコンフィギュレーションであるリベット、ビーム、パネルなどのほかに、今回のリリースではGenericコンフィギュレーションが用意されました。DesignpointsetでGenericコンフィギュレーションを使用すると、任意タイプの要素(1D-2D-3D)の集合としてdesignpointエンティティを作成し、Genericメソッドを実行できます。要素のほかに、Freebodyの断面を参照することもできます。


図 27.
要素に対するメソッドの実行
2020.1では、Designpointsetエンティティにのみメソッドを割り当てて実行できました。今回のリリースでは、要素に対してもメソッドエンティティを直接実行できます。選択した荷重ケースの選択した要素に対してのみメソッドを評価できます。


図 28.

機能強化

構造プロパティ
構造プロパティウィジットは廃止され、モデルブラウザに移行しています。モデルブラウザでは、“列の追加”などのあらゆる機能を使用できます。
構造プロパティの作成と割り当て専用のブラウザタブが追加されました。


図 29.
コンターとマーカープロット
要素に対するコンター結果と共に、コンターとは切り離して、形状を持つマーカープロットを追加できるようになりました。したがって、使用可能な入力値や重要な荷重ケースをマーカープロットできます。同じ場所に対して複数のメソッドを実行したイベントでは、統合したテーブルを使用することで、重要なメソッドの名前もプロットできます。


図 30.
チェーンメソッド
実行済みメソッドの結果から入力引数を取得するメソッドを登録できます。このような複数のメソッドをチェーンメソッドと呼びます。この機能は2020.1で導入済みですが、組み込みのリベットメソッドJointLoadをチェーンのソースとして使用できませんでした。
  • 荷重ケースの列を追加
  • 列名“pierced shell ID”を“Elementid”に変更
JointLoad実行後に詳しい抽出結果が得られるように、上記の変更が実施されました。

CADおよびソルバーとの連携

Abaqus Interface

新機能

Abaqusのパートとインスタンスのモデリング
  • 形状をインポートして、それをAbaqusのパートとインスタンスのフォーマットモデルとして認識できます。
  • プロパティなどのパート定義をセットアップし、同じパートの他のインスタンスと同期化できます。
  • HyperWorksでパートとインスタンスのモデルを新規作成できます。
  • HyperWorksに用意されているツールを使用して、結合や接触などのすべてのアセンブリ詳細をセットアップできます。
  • 動作可能なパートとインスタンスのフォーマットの入力ファイルをセットアップし、エクスポートできます。
粘着要素のモデリングを目的とした特殊な要素ツール
剥離と層間剥離のスタディに使用する粘着要素を、3Dメッシュで使用できる特殊な要素ツールでモデル化できます。

機能強化

自動接触の更新
フィーチャー角度に基づいて個々の接触サーフェスを検出する機能が、接触検出のデフォルト設定になりました。
更新されたキーワード
  • *RIGID BODY – 参照節点が更新され、節点セットを参照するオプションが追加されました。
  • *COUPLING – 要素に基づくサーフェスタイプでは、参照節点に節点セットを使用できるようになりました。
  • *CONTACT FORMULATION – 一般的な接触でSLIDING FORMULATIONによるSMALL SLIDINGがサポートされています。
その他の機能強化
  • *STEP定義で*AMPLITUDE曲線がサポートされています。
  • MAX1D – 標準の2Dプロファイルで軸対称の膜要素がサポートされています。
  • 入力ファイルのエクスポート時に、要素あたり最大8個の節点が1つの行に書き込まれます。
  • 要素リストのフォーマットでエクスポートする*SURFACEのエクスポートオプションが機能強化されています。

解決された問題点

  • PARAMETER間の相互依存とその調整に伴う問題が解決されました。
  • プロファイルをstandardからexplicitに変更すると要素の構成が変化していた問題が解決されました。
  • ビーム断面のCENTROIDデータとSHEAR CENTERデータが不適切にインポートされる問題が解決されました。
  • *FILMにデータ行を記述したインクルードファイルがエクスポートされない問題が、このバージョンで解決されました。
  • サーフェスタイプを節点とした*COUPLING節点が失われる問題が解決されました。

ADVC Interface

新しいカード

温度解析
  • $Element Bar
  • $BarSectionDirector
  • $BarGeometry
  • $ShearCorrectionFactor
  • $LinearConstraint
  • $Element 3DModifiedQuadraticTetrahedron
  • $BarSectionDirector
  • $InitialTemperature
  • $HeatFlux
  • $TransientHeatFlux
  • $HeatConvection
  • $SurfaceIDHeatConvection
  • $TransientHeatConvection
  • $TransientSurfaceIDHeatConvection
  • $ForcedTemperature
  • $TransientForcedTemperature
  • $FilmCoefficient
  • $TimeStep
$OutputParameterラベル
  • 温度
  • HeatFlux
  • ContactNormalVector
応力解析
  • $Element Bar
  • $BarSectionDirector
  • $BarGeometry
  • $ShearCorrectionFactor
  • $BarOffset
  • $InterpolationConstraintElement
  • $RigidBar
  • $LinearConstraint
  • $Element 3DModifiedQuadraticTetrahedron
  • $InitialTemperature
  • $Temperature
  • $ForcedDisplacement
  • $Load
  • $ForcedVelocity
  • $Pressure
  • $SurfaceIDPressure
  • $TimeStep
  • $LocalCoordinateSystem

機能強化

  • ComparisonブラウザとVerificationブラウザが追加されました。
  • 荷重、BCS、速度、温度、熱伝達、流束。
  • HyperBeamで標準断面の作成がサポートされています。

CAD Interface

新機能

OCX
新しいOpen Class eXchange (OCX)リーダーが使用可能になりました。OCXは、設計者や設計現場と船級協会で設計情報を交換するためのオープンな業界標準です。OCX v2.8.5の.xmlスキーマは、形状、モデル階層、ビーム断面、およびメタデータでサポートされています。

機能強化

更新バージョンサポート
  • JT 10.5
  • NX 1926(ネイティブリーダー)
  • NX 1934(サードパーティリーダー)
  • Inventor 2021
  • Inspire 2021(インポートとエクスポート)
  • Parasolid v32.0.186
CATIAパラメータの更新
HyperWorksでCatia V5のパラメータの読み取りと更新のサポートが追加されました。この機能を使用するには、CATIAをインストールし、CATIAのライセンス供与を受ける必要があります。倍精度の値または倍精度の式に対応するパラメータのみがサポートされています。
複数のメタデータ値のマッピング
HyperMeshのPDM属性に複数のメタデータ値をマッピングできます。

解決された問題点

  • CATIAファイルとSTEPファイルで発生するCADのインポートと欠落に関する問題が解決されました。
  • FORANリーダーで階層をパートとしてインポートする際に発生する問題が解決されました。
  • 誤った公開データの問題が修正されました。
  • 3DXMLファイルの変換に伴う問題が修正されました。
  • その他のロバスト性とパフォーマンスの向上。

EXODUS Interface

新機能

Marineツール
次のビームモデリングツールによって、EXODUSのユーザープロファイルでMarineツールverticalが使用できるようになっています。
  • CADプロパティ
  • ビーム断面
  • 補強材モデリング
  • ビームシェルメッシング

LS-DYNA Interface

新機能

LS-DYNAのソルバーバージョンR12.0のサポート
LS-DYNAの最新ソルバーバージョンR12.0がサポートされるようになりました。また、*AIRBAG、*CONTACT、*CONTROL、*DEFINE_CPM、*DEFINE_FRICTION、*INTERFACE_COMPONENT、*MAT、*SECTIONの各グループで主なキーワードが更新され、新たなキーワードが追加されています。
要素時間ステップの品質基準
シェルの要素時間ステップをメッシングの品質基準として使用できるようになりました。これにより、ソルバーの要素時間ステップ値を基準として適切な品質をメッシュに実現できます。


図 31.

解決された問題点

  1. 問題1:インクルードファイルの複数インスタンスを1つの*INCLUDEキーワードに指定してインポートできるようになりました。
  2. 問題2:末尾に“%”、“+”、または“-”を記述したすべてのキーワードをI10フォーマットまたは混合フォーマットのデックで読み取れるように修正されました。

OptiStruct Interface

新機能

インクルードファイルのドライブマッピング
HyperWorksでは、インクルードを指定したソルバーデックをインポートする際に、ソルバーデックに記述されたインクルードパスと場所が一致しないインクルードファイルをフォルダーパス間のマッピングでインポートできるようになりました。このような不一致は、オペレーティングシステムが異なることに起因してパスが異なるために発生します。プリファレンス > Drive Mappingの順に選択するか、ソルバーデックのインポートオプションで、インクルードファイルの場所をソースパスとして定義し、ソルバーデックに記述されたパスをターゲットパスとして定義することにより、インクルードファイルを問題なくインポートできます。テキストエディターでインクルードパスを編集する必要はありません。
自動接触の機能強化
  • グラフィックスからコンポーネントを選択し、指定のトレランスの範囲で接触を自動検出する操作が容易になりました。
  • 接触横断で検出した接触を受け入れまたは却下できます。
  • 高度な選択機能を使用して接触を確認し、修正できます。
  • 自動接触で作成された接触ペアに対して接触ブラウザで高度なクエリを実行できるようになりました。
文字列ベースの入力
  • 文字列ベースのラベルにより、入力ファイルにあるエントリを容易に特定できます。
  • ラベルを使用して、エントリに対応するIDフィールドからエントリを特定できます。
  • エクスポートブラウザの新しいソルバーオプション“Export as named entity”で、フリーフォーマットのエクスポートが可能です。
  • 特性と材料のエンティティおよびそれに対応する参照で、ラベルをエクスポートできます。
ソルバーブラウザの機能強化
  • ソルバーブラウザからソルバーカードを作成できます。
  • ソルバーエンティティが連続メニューで一覧表示されるようになりました。
  • パネルの依存性が少なくなり、作成が容易になっています。
モデル確認の機能強化
  • 重複節点を持つAXIAL JOINTG要素があるかどうかを確認できます。
  • 該当のJOINTG要素タイプでCID2が欠落しているかどうかを確認できます。
  • 長さがゼロではないJOINTG要素の一覧情報。
JOINTG要素の機能強化
  • 新しいコンビネーションジョイントタイプ:RPINROTAおよびCARTORIEを追加
  • JOINTGのプロパティPJOINTGでのDAMPING入力。
  • フリーJOINTG要素を特定できるように要素チェック、フリー1Dを機能強化しました。
熱解析の機能強化
  • ワンステップ過渡熱応力解析で非線形静的サブケースに対応できるようにしました。
  • 新しいバルクカードTEMPT。
  • ASSIGNカードの更新。

機能強化

更新されたキーワード
  • 線形静的解析のCONTF出力要求を追加しました。
  • DRESP1カードでGAP要素の軸方向変位を応答として使用できるようにしました。
  • 要素セットを割り当てるようにPLOADSFを更新しました。
  • DOPTPRMカードにOPTIMOMPオプションを設定できるように更新しました。
  • 式ベースセットのプロパティとしてサブタイプでSETエンティティを更新しました。
  • CFAILURE、CSTRESS、CSTRAINの各カードで出力位置オプションのCORNER入力を可能にしました。
  • 加振荷重としてTemp/TempD荷重を参照するようにTLOAD1/TLOAD2を機能強化しました。
  • PBUSHTのKNLINEでTABELGを入力として受け入れるようになりました。
  • フリーフォーマットエクスポートで最大80文字を定義するようにSECTIONカード名フィールドを更新しました。
  • FRICSELフィールドの入力として‘LONG’を入力するようにPCONTカードを更新しました。
全般的な機能強化
  • エクスポートブラウザのソルバーオプションで、DMIGカードをlongフォーマットでエクスポートして精度が保持されるようにしました。
  • 欠落したソルバーカードに関してツールチップの説明を更新しました。
  • “インクルードステートメントを基準としたインクルードファイルのパス”をエクスポートするように、エクスポートブラウザのソルバーオプションを機能強化しました。

解決された問題点

  • ソルバー入力ファイルのインポートのパフォーマンスを改善しました。
  • プライ形状をスムージングするOSSMOOTHに一貫性がない問題を解決しました。
  • インポート時のASSIGNカードの処理が誤っている問題を解決しました。
  • 末尾にコンマがあるOUTPUTカードをエクスポートするとソルバーが強制終了する問題を解決しました。
  • DRESP1カードのRSSTRESS応答タイプでSETを参照できない問題を解決しました。
  • ASSIGNカードが切り捨てられる問題を解決しました。
  • PRETENS荷重で一貫性のないグラフィックスが表示される問題を解決しました。
  • エンティティエディターでサブケース情報をレビューする際のパフォーマンスを改善しました。
  • STRESS I/Oカードのエクスポートに伴う問題を解決しました。
  • CQUAD4要素がないとPLOADカードがサポートされない問題を解決しました。

PAM-CRASH 2G Interface

新機能

新しいPAM-CRASH 2Gソルバーインターフェース
PAM-CRASH 2G 2020ソルバーインターフェースを新たに追加し、それに伴ってキーワードを大幅に更新しました。
新しいキーワード
新しいキーワード材料タイプ307 - COS3D(リンク材料)。
パラメータエディターの新しいGUI
PythonインタープリターGUIを新たに導入しました。エンティティエディターで式の値を右クリックしてEditを選択すると新しいパラメータエディターが起動します。この新しいGUIを使用すると、Pythonコマンドのパラメータ式を記述した複数の行を作成、編集、評価できます。
IDのパラメータ化
PYVARとPYFUNCが拡張され、他のキーワードでのこれらのID参照をパラメータ化できるようになりました。SENSOR、FUNCT、FRAME、RUPMO、CDATA、CHEM、CNTPTY、DMPEW、FRICT、LAYER、NLAVE、OPTLISの各PAM-CRASHキーワードが追加されました。他のキーワードでのこれらのID参照をパラメータ化できます。

機能強化

更新されたキーワード
BAGIN(FPMベントモデル、FPM_GASDYN、FPMコントロール)、CKCTRL、CNTAC(接触のNTYPE 36、37、43、46、54、154)、DELEM、ECTRL、ICTRL、LCTRL、MATER(材料タイプ1、101、103、151、201)、OCTRL、PART(ATYPE = BEAM)、PRCTRL、RUNEND、SENSOR(ITYP = 7)、TIED、TITLE、TRSFM(IDTRSFM)。
パラメータ
Pythonのパラメータキーワードを以下のように改善しました:
  • パラメータ名割り当ての競合を回避するTITLEオプションを追加しました。
  • 長いパラメータ名を使用できるようになり、8文字長の制限がなくなりました。
  • エクスポートのGUIにチェックボックス‘Remove '+' suffix from free format fields Parameterization’を新たに追加しました。
  • 未使用のエンティティが発生しないように子パラメータ変数の参照を維持し、Model Checkerによる修正後も保持されるようにしました。
  • リーダーの機能強化によってパラメータのロバスト性を実現しました。

Radioss Interface

新機能

Radiossソルバーバージョン2021のサポート
Radiossソルバーバージョン2021が新たにサポートされ、それに伴って各種キーワードが大幅に更新されました。
要素時間ステップの品質基準
シェルの要素時間ステップをメッシングの品質基準として使用できるようになりました。これにより、ソルバーの要素時間ステップ値を基準として適切な品質をメッシュに実現できます。


図 32.
新しい暗号化
キーワード/ENCRYPTを使用する新しい暗号化が全面的にサポートされるようになり、材料、特性、カーブ、破壊のキーワードを暗号化できます。各エンティティ専用のブラウザビューで、そのエンティティの接触メニューからこの暗号化プロセスを開始できます。暗号化されるキーワードについて通知する列が追加されています。


図 33.

解決された問題点

  • 問題1:モデルブラウザで/BEGINカードを編集できるようになりました。
  • 問題2:モデルブラウザで誤って“未グループ化”としてグループ化されるキーワードがある問題を解決しました。