ドメインとハンドルアプローチ

このアプローチは、メッシュを要素や節点を含むドメイン領域に分割し、ドメインのコーナーにハンドルを置くことから始まります。

また、ドメインとハンドルによるアプローチは、長さ、角度、半径、弧の角度などをベースに変更するパラメトリックモーフィングや形状データや他のメッシュにメッシュをマッチさせるモーフィングを可能にします。メッシュ(ローカルドメイン)に詳細な変更を与える場合、またスペースフレームタイプのメッシュ(グローバルドメイン)に概略変更を与える場合に最も適しています。

メッシュを自動的にロジカルドメインに分割、あるいは手動でドメインとハンドルを作成してドメインを定義します。ハンドルが移動されると、ドメインの境界の変化に合わせてメッシュ形状が変更されます。ドメインに属するハンドルを移動すると、ドメインの形状が変わり、それによってドメイン内の節点の位置が変更されます。モーフィングプロセスにおいて、移動されたハンドルに近い節点の移動はより大きく、移動されないハンドル近くの節点の移動はより小さくなり、メッシュは論理的に変化します。ハンドル間の領域では、メッシュは望む形状にマッチするように引き伸ばされるか、縮小されます。

各節点の移動量は、ハンドルに与えられている内部的に計算された影響係数によって決まります。影響係数の計算には時間がかかります。しかし、一度計算されるとその結果は保管され即時適用されます。つまり、ハンドルとドメインが新たに設定されたり、編集された場合、ハンドルの影響を計算するためにある程度の時間(新しいドメインのサイズに依る)が必要になります。しかしながら、モデルをモーフィングするためにハンドルが移動されたときには計算は実行されず、即座に実際のモーフィング結果が表示されます。このアプローチの利点は、たとえ大規模なモデルでもインタラクティブにモーフィングが実行できる点です。

非常に大きなドメインの場合、影響係数の計算に非常に時間がかかります。50,000要素以上の(デフォルト設定、変更可能)ドメインの場合、large domain solverが使用されます。これは、大きなドメインへのモーフィングをより速くしますが、その代りモーフィングをする都度実行されるため、結果的にモーフィングにかかる時間を増やします。しかし、非常に大きなドメインの場合、影響係数の計算が非常に遅く、多くのメモリを使用します。このようなドメインへのモーフィングはlarge domain solverによって可能になります。

ドメインとハンドルは、グローバルドメインとローカルドメインの2つの基本グループに分けられています。