BatchMesherの起動

BatchMesherは、複数のプラットフォーム上で起動することができます。

Windows または LinuxでのBatchMesherの起動

WindowsでのBatchMesherの起動

Windowsのスタートメニューまたはシステムコマンドプロンプトでのの起動を起動します。

  • スタートメニューからBatchMesherを起動します。

    起動オプションは、ショートカットを変更、または新規ショートカットを作成して必要なオプションを追加することによって、提供されます。

    1. スタートメニューからBatchMesher 2021を選択します。
  • コマンドプロンプトからBatchMesherを起動します。
    1. システムコマンドプロンプトを起動します。
    2. BatchMesherアプリケーションの起動ディレクトリにcdで移動します。
    3. BatchMesher 起動スクリプトのフルパスと起動オプションを入力します。

      例:<altair_home>\hm\batchmesh\hw_batchmesh.bat

LinuxでのBatchMesherの起動

  1. システムターミナルを開きます。
  2. BatchMesherアプリケーションの起動ディレクトリにcdで移動します。
  3. プロンプト位置で、BatchMesher 起動スクリプトのフルパスと起動オプションを入力します。

    例:<altair_home>/altair/scripts/hw_batchmesh

BatchMesher起動オプション

起動オプションは、特定の挙動または定義済みの特定の設定によるBatchMesherの起動を可能にします。

オプション群はアプリケーションの起動スクリプトへのコマンド行オプションとして提供されます。

たとえば、Windowsでは:
<altair_home>\hm\batchmesh\hw_batchmesh.bat -nogui -cad_translator catia -cad_model_dir
        C:\work\models -cad_model_ext CATPart -criteria_file C:\work\10mm.criteria -param_file
          C:\work\10mm.param -user_procedure PRE_GEOMETRY_LOAD C:\work\mytcl.tcl
        myprocedure "myarg1 myarg2" -user_procedure POST_BATCHMESH C:\work\NastranOutput.tcl
        nastranexport
<altair_home>\hm\batchmesh\hw_batchmesh.bat -config_file C:\work\bm.cfg -multicpu 4
        -batch
Linuxでの例:
<altair_home>/altair/scripts/hw_batchmesh -nogui -cad_translator catia -cad_model_dir
        /work/models -cad_model_ext CATPart -criteria_file /work/10mm.criteria -param_file
          /work/10mm.param -user_procedure PRE_GEOMETRY_LOAD /work/mytcl.tcl
        myprocedure "myarg1 myarg2" -user_procedure POST_BATCHMESH /work/NastranOutput.tcl
        nastranexport
<altair_home>/altair/scripts/hw_batchmesh -config_file /work/bm.cfg -multicpu 4
      -batch

BatchMesher GUIの起動オプション

-batch
コンフィグレーションファイルから自動的にジョブを実行します。
制約事項: -config_fileオプションと合わせて使用する必要があります。
-config_file <path>
使用するコンフィグファイルのフルパスとファイル名を指定します。
-batchを指定しない場合、これによってBatchMesherのGUIが設定されます。
-Batchを指定した場合、これによってBatchMesher GUIを設定し、ジョブの自動実行が設定されます。
-file_wait_timeout <minutes>
モデル読み込みおよびPRE_GEOMETRY_LOADユーザープロシージャー実行時間を指定します。
デフォルトの時間(20分)を超える時間を必要とするモデルの場合に必要となります。また、ユーザー指定のPRE_GEOMETRY_LOADプロシージャーの実行時間が長い場合にも必要になります。-timeout_scaleもご参照下さい。
-help
BatchMesherの使用メッセージを出力します。
-multicpu <number>
BatchMesherジョブのために同時に使用するCPUの数です。
-config_fileで指定されている値は上書きされます。
-relocate_to_input
すべての.hm出力ファイルを、対応する入力モデルのディレクトリに移動させます。
-submit_time <time>
現在のGUI設定の予定ジョブ投入時間を指定します。
時間フォーマットはOSとマシンのローカライズ設定に依存します。ユーザーの環境で必要なフォーマットのサンプルを表示するため、Batch Meshタブ上のSubmit Atボタンの値を参照します。例: "8/8/11 12:27:00 PM"
-time_limit_default <minutes>
モデルバッチメッシングにおけるステップタイムアウトを指定します。
デフォルトの時間(15分)を超える時間を必要とするステップが含まれる場合に必要となります。実際のタイムアウト時間は、-time_limit_defaultの最大値とtime_limit.txtファイル(各ステップの後に自動的に更新される)から読み込まれる値です。この値が0以下の場合、無視されます。-timeout_scaleもご参照下さい。
-timeout_scale <scale>
-file_wait_timeout、-time_limit_defaultおよびtime_limit.txtファイルから読み込まれる値に対する増分 / 減分用係数です。
デフォルトの値は1.0です。0.0以下は無視されます。
-total_timeout <minutes>
バッチメッシュ実行全体の総合タイムアウトを指定します。
デフォルトの時間(240分)を超える時間を必要とするモデルの場合に必要となります。
-work_dir <path>
出力ファイルが書き込まれるディレクトリを指定します。

BatchMesher "Watchdog"の起動オプション

このモードは、GUIを使用せずにBatchMesherを単独に実行します。これは、グリッドコンピューティングによるジョブ投入に便利です。
-cad_model_dir <directory>
CAD/HMファイルの存在するディレクトリを指定します。これは、複数ファイルジョブで使用されます。
制約事項: 必ず-cad_model_extオプションと一緒に使用し、-cad_model_fileオプションとは一緒に使用しないでください。これは、-cad_model_fileが指定されていない場合、必ず指定する引数です。
-cad_model_ext <extension>
cad_model_dir以下を検索する際の対象CAD/HM入力ファイル拡張子を指定します。ここで指定した拡張子を持つ検出されたすべての入力ファイルに対してバッチメッシュが実行されます。これは、拡張子のみで、ピリオド(.)は含まれません。例:.CATPartではなくCATPart。
制約事項: 必ず-c-cad_model_dirオプションと一緒に使用し、-cad_model_fileオプションとは一緒に使用しないでください。これは、-cad_model_fileが指定されていない場合、必ず指定する引数です。
-cad_model_file <path>
使用するCAD/HM入力ファイルのフルパスとファイル名を指定します。
制約事項: -cad_model_dirおよび-cad_model_extオプションと合わせて使用することはできません。-cad_model_dirが指定されていない場合、必ず指定する引数です。
-cad_translator <type>
使用されるCADファイルタイプを指定します。
有効な値:
  • acis
  • catia
  • ct-ug
  • Detect
  • dxf
  • hm
  • iges
  • inspire
  • intergraph
  • jt
  • pdgs
  • parasolid
  • proe
  • step
  • solidworks
  • tribon
  • ug
  • vdafs
-criteria_file <path>
使用する基準値ファイルのフルパスとファイル名を指定します。これは、必須の引数です。
-file_wait_timeout <minutes>
モデル読み込みおよびPRE_GEOMETRY_LOADユーザープロシージャー実行時間を指定します。デフォルトの時間(20分)を超える時間を必要とするモデルの場合に必要となります。また、ユーザー指定のPRE_GEOMETRY_LOADプロシージャーの実行時間が長い場合にも必要になります。-timeout_scaleもご参照下さい。
-help
BatchMesherの使用メッセージを出力します。
-nobg
Linux上でBatchMesherのフォアグラウンドでの実行を強制します。
-nogui
GUIなしでBatchMesherを実行します。これは、必須の引数です。
-param_file <path>
使用するパラメータファイルのフルパスとファイル名を指定します。これは、必須の引数です。
-recurse <value>
true|false値は、-cad_model_dirオプションが使用された場合にサブディレクトリを含むかどうかを指定します。
ヒント: これは、グリッドコンピューティングによるジョブ投入への使用は推奨されません。
-qi_post_procedure <value>
true|false値は、実行に関するHTMLフォーマットの品質レポートを作成するかどうかを指定します。
-run_results <path>
書き込み/追加する結果出力ファイルのフルパスとファイル名を指定します。
-run_tcl_file <path>
実行の際のプロシージャーを含むTclスクリプトのフルパスとファイル名を指定します。このオプションが使用されると、-run_tcl_procを除くすべてのオプションが無視されます。
制約事項: -run_tcl_procオプションと合わせて使用する必要があります。
-run_tcl_proc <proc>
実行したいTclプロシージャの名称を指定します。
制約事項: -run_tcl_fileオプションと合わせて使用する必要があります。
-time_limit_default <minutes>
モデルバッチメッシングにおけるステップタイムアウトを指定します。デフォルトの時間(15分)を超える時間を必要とするステップが含まれる場合に必要となります。実際のタイムアウト時間は、-time_limit_defaultの最大値とtime_limit.txtファイル(各ステップの後に自動的に更新される)から読み込まれる値です。この値が0以下の場合、無視されます。-timeout_scaleもご参照下さい。
-timeout_scale <scale>
-file_wait_timeout、-time_limit_defaultおよびtime_limit.txtファイルから読み込まれる値に対する増分 / 減分用係数です。
デフォルトの値は1.0です。0.0以下は無視されます。
-total_timeout <minutes>
バッチメッシュ実行全体の総合タイムアウトを指定します。デフォルトの時間(240分)を超える時間を必要とするモデルの場合に必要となります。
-user_procedure <type> <path> <proc> <args>
詳細はユーザー定義プロシージャを参照してください。このオプションは複数回、各typeごとに1度使用することができます。
type
登録するプロシージャのタイプ。
値は、PRE_GEOMETRY_LOAD、PRE_BATCHMESH、POST_BATCHMESHです。
path
実行するプロシージャを含むTclスクリプトのフルパスとファイル名を指定します。
proc
実行したいTclプロシージャの名称を指定します。
args
プロシージャに渡す引数リストを指定します。指定しないこともできます。複数の引数がある場合、それぞれを引用符で括ります。
-work_dir <path>
出力ファイルが書き込まれるディレクトリを指定します。

グリッドコンピューティング設定

BatchMesherはグリッドコンピューティングをサポートします。

デフォルトのグリッドは"PBS Pro"です。

デフォルトでは、BatchMesherにおける"Grid"オプションはオフになっています(<altair_home>\hm\batchmesh\hw_batchmesh.cfgファイルで定義)。

  1. BatchMesherグリッドコンピューティングを有効にするには、 BatchMesher メニューバーからFile > Load Configをクリックし、<altair_home>\hm\batchmesh\hw_batchmesh_grid.cfgファイルを読み込みます。
    hw_batchmesh_grid.cfg読み込み後、新たにGridオプションが、FileメニューのRun Optionsサブメニュー内のLocal横に表示されます。このオプションを1度アクティブにすると、続いて異なるコンフィグレーションファイルを読み込んでもアクティブなままとなります。
  2. Gridオプションを使用するには、デフォルトのスクリプトqsub.tclqstat.tcl、およびqdel.tclを設定する必要があります。

    すべてのデフォルトスクリプトは、<altair_home>\hm\batchmeshにあります。

    完全なスクリプト設定は、使用するグリッドシステムによって異なり、お使いのグリッドシステムの詳細知識が必要となります。

グリッドコンピューティングデフォルトスクリプト

グリッドコンピューティングで使用されるデフォルトスクリプトの概要。

3つのデフォルトスクリプトはUnix PBS Proクラスター用に作成され、デフォルト設定に似たクラスター設定を使用する場合、変更せずに使用できます。

qsub.tcl

qsub.tcl -batch_args {args} -work_dir dir
qsub.tcl スクリプトはノードサイドスクリプトを作成し、計算グリッドにジョブをサブミットします。ジョブ投入時にエラーが発生した場合、このスクリプトは"error"の文字を返します。それ以外の場合、サブミットされたジョブの固有JobIDを返します。
args
1つのBatchMesherジョブのためのコマンドラインで、中括弧内に含めます。このコマンドラインはBatchMesher GUIによって作成され、ノードサイドスクリプトが記述されていなければなりません。
dir
出力ファイルが書き込まれるディレクトリを指定します。
qsub.tcl -batch_args
        {/soft/hw/altair/scripts/hw_batchmesh -nogui -cad_translator hm -criteria_file
        /homes/username/configs/nvh10.criteria -param_file /homes/username/configs/nvh10.param
        -cad_model_file /homes/username/models/model.hm -nobg} -work_dir
        /homes/username/results/bm_060209_001/

Returns JobID: 1234

図 1. 例: qsub.tcl

qstat.tcl

qstat.tcl JobIDList
qstat.tcl スクリプトは、指定したジョブIDのジョブの状況を入手します。これは、ステータスと組み合わせたJobIDのリストを返します。
R
ジョブ実行中
Q
実行待ち、実行可能
E
ジョブは実行済みで終了中
W
ジョブは空きリソース待ち
U
ステータス不明 (R、Q、E、W以外の場合)
none
ジョブに関する情報は見つからず
実行されたジョブの固有のジョブIDのリスト:
qstat.tcl 1234 1235 1236 1239
JobIDステータスリストを返します:
1234 none
1235 R
1236 R
1239 Q
図 2. 例:JobIDList

qdel.tcl

qstat.tcl JobIDList
qdel.tclスクリプトは指定したジョブIDのジョブを終了させます。戻り値が0の場合、ジョブはエラーもなく終了しています。また、"none"の場合はジョブは終了できなかったか、終了エラーが起こったことを意味します。
実行されたジョブの固有のジョブIDのリスト:
qdel.tcl 1234 1235
終了ステータスを返します:
0
図 3. 例:JobIDList

エラーコード

BatchMesherのエラーコード。

101
hw_batchmeshに与えられた引数の数が異なります。コマンドラインでのみ使用されます。
102
hw_batchmeshに必要な引数がありません。コマンドラインでのみ使用されます。
103
指定された出力ディレクトリが存在しません(hw_batchmeshの–work_dirオプションを参照してください)。
104
未定義の必須環境変数です。
105
指定された入力ディレクトリにはモデルファイルがありません(hw_batchmeshの-cad_model_dirを参照してください。)
106
カスタマイズしたpre-runまたはpost-run Tclによってエラーが発生しました。
107
1つのモデルへのメッシュ作成時に少なくとも3つの致命的エラーが発生しました。
111
HyperMeshの実行モジュール (hmopengl) のパス設定が正しくないか、アクセスができません。
112
入力形状ファイルのパスが正しくないか、 hw_batchmeshからアクセスができません。
113
基準値ファイルのパスが正しくないか、 hw_batchmeshからアクセスができません。
114
パラメータファイルのパスが正しくないか、 hw_batchmeshからアクセスができません。
121
time_limit.txtまたは結果 (*_res.txt)ファイルは、指定したタイムアウト後に作成されませんでした。
132
結果ファイル(*_res.txt)が見つかりません。
133
time_limit.txtファイル読み込み中にエラーが発生しました。
134
HyperMeshプロセスの異常終了。
135
HyperMeshプロセスがフリーズしました(ユーザー入力待ちの可能性)。
141
入力形状ファイルのパスが正しくないか、 HyperMeshからアクセスができません。
142
基準値ファイルのパスが正しくないか、 HyperMeshからアクセスができません。
143
パラメータファイルのパスが正しくないか、 HyperMeshからアクセスができません。
144
入力ファイル読み込み中にエラーが発生しました(HyperMesh *readfile コマンドを参照してください)。
145
入力ファイル読み込み中にエラーが発生しました(HyperMesh *feinputwithdata2コマンドを参照してください)。
146
基準値ファイル読み込み中にエラーが発生しました(HyperMesh *readqualitycriteria コマンドを参照してください)。
147
hw_batchmesh実行中にエラーが発生しました。
148
カスタマイズしたpre-geom、pre-meshまたはpost-mesh Tclによってエラーが発生しました。
151
ライセンスエラー。