バッチメッシュ

BatchMesherを使用したメッシュ作成の一般的なワークフロー。

  1. メッシュタイプを定義します。
    メッシュタイプは、Criteria FileとParameter Fileによって決まります。
    1. Configurationsタブをクリックします。
    2. をクリックして新規の設定をテーブルに追加します。
    3. Mesh Type欄に名前を入力します。
    4. Criteria File欄とParameter File欄で、メッシュタイプを定義する基準値ファイルとパラメータファイルを選択します。
  2. バッチメッシュを実行するモデルの選択。
    1. Run Setupタブをクリックします。
    2. Input model directory欄で、バッチメッシュを実行する形状を含むディレクトリを選択します。
    3. をクリックしてモデルファイルを選択します。
    4. Select Model Filesダイアログで、必要なすべての形状ファイルを選択しSelectをクリックします。
      ヒント:

      Type of geometry欄で、形状タイプを選択し、そのタイプのファイルだけが表示されるようにします。

      選択された形状ファイルがGeom Typeと共に表内に表示されます。

  3. 各ファイルのMesh Type欄をクリックし、そのファイルに適用するメッシュタイプを選択します。
    ヒント: 現在選択されている行の上または下にあるすべてのファイルに同じメッシュタイプを適用する場合、右クリックし、Propagate UpまたはPropagate Downを選択します。


    図 1.
  4. Output directory欄で、BatchMesherが結果のメッシュファイルを保存するディレクトリを選択します。
    出力ディレクトリを指定していない場合、結果はInput modelディレクトリに保存されます。
  5. SubmitをクリックしてBatchMesherを開始します。
  6. Run Statusタブでは、ジョブと実行状況をモニターできます。
    すべての実行はRun Status に表示され、その実行のジョブの状況状況が表示されます。BatchMesherは、メッシュ結果を保存する場所の下に固有のディレクトリを作成します。固有のディレクトリの名称は、各実行のためのツリー内に表示されます。
    ヒント:

    実行状況がCOMPLETEまたはWORKINGのジョブの詳細については、確認したいアイテムをハイライトし、Detailsボタンをクリックします。

    実行の詳細については、Run Detailsボタンを使用してモニターすることができます。

  7. Run Statusタブ内でジョブが完了したら、ツリー内のジョブを選択しLoad Meshをクリックすることで最終メッシュがHyperMeshに読み込まれます。

Run Setup

バッチメッシュ実行およびそれに含まれるジョブの設定をRun Setupタブで定義します。

各ジョブの指定にはテーブルレイアウトが使用され、それに続いて実行全体に適用するオプションが表示されます。


図 2.

テーブル内の各形状ファイルのGeom Type欄には、形状タイプを選択する必要があります。Select Model Filesダイアログを使用してファイル選択する際、タイプはファイルダイアログ内の値によって自動的に設定されます。Geom Type欄を左クリックし、形状タイプを手動で選択します。Autoは、インポート時にモデルタイプが自動的に判断されます。

また、各ファイルにはMesh Type欄でメッシュタイプを選択する必要があります。利用可能なメッシュタイプは、Configurationsタブで定義されます。Mesh Type欄を左クリックし、メッシュタイプを手動で選択します。メッシュタイプをクリアするには、ドロップダウンリストから空白行を選択します。

ジョブの依存関係が指定できます。1つのモデルの出力が別の入力として使用されます。これが使用される例としては、共通の中立面形状モデルを作成後、それをドメイン特有のメッシュモデルの入力として使用する場合などがあります。このような依存関係は、Previous Mesh Type欄を使用して定義できます。Previous Mesh Typeが選択された場合、BatchMesherは同じ名前の別のGeometry Fileを検索し、Mesh Typeを指定してそのモデルを最初に実行します。モデルからの出力は、依存しているモデルの入力して使用されます。定義した順番は問題ではありません。BatchMesherは依存関係にあるジョブを適切な順番で実行します。その他にPrevious Mesh Typeが指定されたGeometry Fileがない場合、BatchMesherは依存性のあるモデルを実行しません。また、前のモデルの作成においてエラーが発生した場合、BatchMesherは、依存するモデルを実行しません。

各エントリーは、ユーザー定義プロシージャを指定することができます。利用可能なプロシージャーは、User Proceduresタブで定義されます。プローシージャを設定するには、対応するPre-geom Load、Pre-Mesh、またはPost-Mesh欄を左クリックし、ドロップダウンリストから選択します。プロシージャをクリアするには、ドロップダウンリストから空白行を選択します。実行前および実行後のプロシージャーは、User Proceduresタブで指定できます。

.hmファイルの名前は、Output Name セルを使用してカスタマイズすることができます。この欄が空の場合、デフォルトの出力名が使用されます。これは、Geometry Fileの名前、基準値ファイル名、およびパラメータファイル名をつなげたものです。値がInput model名に設定されている場合は、入力モデル名が使用され、すべてのファイル拡張子は.hmに置き換えられます。最後に、ユーザー定義の値が入力されます。名前はファイルの拡張子も含め、指定されたファイル名と全く同じものが使用されます。複数ファイルに同じ出力名が与えられたとき、ファイルは上書きされ、最後に保存されたものだけが残ります。
ヒント: テーブル内のすべてのプロシージャまたはエンティティに同じオプションを割り当てるには、対応する欄を右クリックし、Propagate UpまたはPropagate Downを選択します。
表 1. Run Setupオプション
オプション 説明
Input model directory 各バッチメッシングに使用する形状 / CADファイルを含むディレクトリを指定します。
注: ここでは、CADファイル自身ではなく、CADファイルが保存されているディレクトリを選択する点に注意してください。
Include subfoldersオプションは、選択したディレクトリ下のすべてのサブフォルダに含まれるCADファイルを選択することが可能です。
CADインポートオプション "SplitComponentsBy=Parts"などのCADインポート文字パラメータは、デフォルトのインポート時の挙動を変更するのに使用します。指定された文字パラメータは、フォーマットに関わらずすべてのCADインポートに適用されます。

指定可能な文字パラメータは、サポートされるCADリーダーを参照してください。

バッチメッシュを実行する個々のファイルを選択するためのSelect Model Filesダイアログを表示します。
ヒント: リストから複数の形状ファイルを選択、非選択する際に、ShiftキーとCtrlキーを使用できます。
Include subfoldersチェックボックスが選択されている場合、サブディレクトリ内のファイルも表示されます。選択が終了したら、Selectをクリックし、選択したファイルをテーブルに追加します。

デフォルトでは、ソースディレクトリ内の選択されている形状ファイルタイプのすべてのファイルが選択されます。この手順を繰り返し、更に他のディレクトリからファイルを追加したり、同じファイルを異なるサイズやタイプでメッシュするために複数回選択したりできます。新たにディレクトリを指定し、そこからファイルを選択することもできます。また、Geometry Fileカラムをダブルクリックすることで、ファイルの名称およびバスを直接編集することができます。

ディレクトリ全体にバッチメッシュを実行するには、Select Folder with Model Filesダイアログを表示します。ディレクトリが選択されると、指定された形状タイプに適合するすべてのファイルがリストされます。Include subfoldersチェックボックスが選択されている場合、サブフォルダ内のファイルも表示されます。個々のファイルの選択は必要ありません。内容を確認後、Selectをクリックして選択したディレクトリをテーブルに追加します。

ディレクトリ内の選択されている形状ファイルタイプのすべてのファイルが選択されます。この手順を繰り返し、更に他のディレクトリを追加したり、同じディレクトリを異なるサイズやタイプでメッシュするために複数回選択したりできます。また、Geometry Fileカラムをダブルクリックすることで、ディレクトリの名称およびバスを直接編集することができます。

テーブルの最後には空白行が追加されます。
テーブルから選択された行を削除します。
選択された行を1つ上に上げます。
選択された行を1つ下に下げます。
Output directory BatchMesherの出力ファイルが書き出されるディレクトリを指定します。実行結果は、bm_<date>_<run>という名前のサブディレクトリに保存されます。たとえば、Aug. 4, 2011に最初に実行されたものは、bm_110804_001となります。同じに日に次に実行おされたものは、bm_110804_002となります。

出力用のディレクトリが指定されていない場合、Input model directoryが使用されます。

.hmファイルはインプットモデルディレクトリに保存されます。 すべての.hm出力ファイルを、対応する入力モデルのディレクトリに移動させます。
Generate quality report 各モデルのHTMLフォーマットのレポート作成と各ジョブの概要のレポート出力を指定します。レポートは、Run Statusタブから読み込むことができます。
Exit upon completion このオプションは、すべてのジョブが完了するとBatchMesher GUIを閉じます。
Number of CPU 同時に実行するジョブの最大数を指定します。マルチCPUを有するマシン上で"auto"を設定すると、デフォルトではCPUの数から1を引いたものになります。
Submit BatchMesherを起動し、自動的にRun Statusタブを開きます。なお、Submit Atオプションを使用することで、後で実行を開始することができます。
Submit At BatchMesherを指定した時間に起動し、自動的にRun Statusタブを開きます。実行が開始されるまでジョブステータスは"Waiting"となります。

Run Status

BatchMesherの実行が初期化されると、実行とそのジョブのステータスをレポートします。

ツリー内のサブフォルダに個々の実行とその結果出力場所のパスが一覧表示されます。各ジョブ、対応する形状ファイルがツリーノードとしてリストされ、その形状タイプとメッシュタイプおよびカレントステータスが表示されます。その他の詳細は各ジョブと実行全体についてクエリできます。


図 3.
ステータスには、以下のものがあります。
Working
現在バッチメッシングは、このモデルに対して実行中です。
Pending
このモデルは、現在実行待ちで、BatchMesherはまだ実行されていません。このステータスのモデルはキャンセルできます。
Waiting
ユーザーが指定した日時に自動的に開始されるジョブです。
Done
バッチメッシュの実行は終了しており、結果を確認することができます。
表 2. Run Statusオプション
オプション 説明
以前の実行から.logファイルを読み込みます。
ツリーから実行を削除します。
注: これは、ユーザーインターフェースにのみ影響し、実際のファイルは削除されません。
Load Mesh ツリーからジョブを1つ選択し、このボタンを使用してHyperMeshをインタラクティブに起動して最終的なバッチメッシュのモデルを読み込みます。対応する基準値ファイルの内容もQI パネルに読み込まれ、BatchMesherで設定されたメッシュに対する品質要求を確認することができます。
注: この機能は、ステータスがDone(完了)と表示されたモデルのみに実行できます。
Details ツリーからジョブを1つ選択し、このボタンを使用してステータスの詳細を入手します。
詳細には以下が含まれます:
  • ジョブが開始された日時。
  • 形状モデルファイルの完全なファイルパス。
  • 対応する基準値ファイルの完全なファイルパス。
  • 対応するパラメータファイルの完全なファイルパス。
  • 形状モデル読み込みに要した時間。
  • バッチメッシングプロセスでの関連するステップの情報を含むテーブル。
  • 実行のステータス。COMPLETEは正常終了。ERRORはエラー終了。
Refreshをクリックすると、手動でウィンドウを更新して最新の詳細情報を表示します。Auto Refreshをクリックすると、自動的にウィンドウが更新され実行中のジョブの最新情報が表示されます。
Run Details ツリーから実行を1つ選択し、このボタンを使用してステータスの詳細を入手します。
詳細には以下が含まれます:
  • 実行が開始された日時。
  • 完了したジョブには、ジョブ完了に要した時間、採取的なフェイス、要素、問題のある要素の数、および品質基準などの概要情報。
  • 完了したジョブ、実行中のジョブ、待機中のジョブの数。
Refreshをクリックすると、手動でウィンドウを更新して最新の詳細情報を表示します。Auto Refreshをクリックすると、自動的にウィンドウが更新され実行中のジョブの最新情報が表示されます。
Quality Report 各ジョブのHTML品質レポート作成と各実行の概要のレポートを作成します。
制約事項: 実行のRun Setupタブ上でGenerate quality reportチェックボックスが有効になっている場合にのみ利用できます。
Pause すべての待機中ジョブを一時停止します。これは、現在実行中のジョブには影響しません。
Resume Now すべての一時停止中のジョブを再開します。
Resume At ジョブ実行の日時指定されたすべての一時停止中のジョブを再開します。
Cancel 1つの実行をキャンセルします。ペンディング中または実行中の実行はキャンセルが可能です。

Configurations

Configurationsタブで、BatchMesherジョブに使用できるメッシュタイプを定義します。

メッシュタイプは、基準値ファイルとパラメータファイルのセットで定義され、名前が与えられます。

テーブルレイアウトは、各メッシュタイプとそのファイルを指定するのに使用されます。


図 4.
インストールによって、いくつかの定義済みのメッシュタイプが提供されます。
crash 5mm
平均要素サイズ5mmの衝突解析のためのサンプルテンプレートファイルです。
crash 10mm
平均要素サイズ10mmの衝突解析のためのサンプルテンプレートファイルです。
Durability 5mm
平均要素サイズ5mmの耐久性解析のためのサンプルテンプレートファイルです。
general 8mm
平均要素サイズ8mmの一般的な使用ケースのためのサンプルテンプレートファイルです。
general 10mm
平均要素サイズ10mmの一般的な使用ケースのためのサンプルテンプレートファイルです。
NVH 10mm
平均要素サイズ10mmのNVH解析のためのサンプルテンプレートファイルです。
NVH 15mm
平均要素サイズ15mmのNVH解析のためのサンプルテンプレートファイルです。
オプション 内容
基準値ファイルまたはパラメータファイル(選択されたセルに依存)を選択するためのダイアログを起動します。また、Criteria FileまたはParameter Fileカラム内の行をダブルクリックすると、ファイル名とパスを編集することができます。
テーブルの最後には空白行が追加されます。
テーブルから選択された行を削除します。
基準値およびパラメータエディターを起動し、選択した行にある基準値およびパラメータファイルを編集できます。
注: 製品のインスールに含まれるデフォルトのパラメータファイルおよび基準値ファイルの編集は、ファイルが読み取り専用となっているために変更できない可能性があります。

ユーザープロシージャー

User Proceduresタブにおいて、BatchMesher内でジョブおよび実行を指定するすることができます。、



図 5.
インストールによって、いくつかの定義済みのプロシージャが提供されます。
nastran_mesh
Nastranフォーマットで結果メッシュを書き出します。
nastran_mesh_rename
Nastranフォーマットでメッシュ結果を出力しますが、出力ファイルの名前を変更します。
テーブル内の各ユーザープロシージャには、ファイル選択後必ずNameを指定してください。セルをダブルクリックすると名前を編集できます。
注: 各エントリーにはそれぞれ固有の名称を使用することをお薦めしますが、必須ではありません。
更に、各ユーザープロシージャは、Tcl Procedureの選択が必要です。プロシージャを設定するには、Tcl Procedureセルを左クリックし、ドロップダウンリストから選択します。プロシージャをクリアするには、ドロップダウンリストから空白行を選択します。
プロシージャは、デフォルトですべてのジョブに提供することができます。これらは、手動でBatch Meshタブに上書きできます。
Pre-geometry load
ジョブ開始直後、入力モデルがインポートされる前に実行されるユーザープロシージャを選択します。
Pre-batch mesh
入力モデルインポート後、バッチメッシュが開始される前に実行されるユーザープロシージャを選択します。中立面抽出またはサーフェスのオフセットなどが例として上げられます。
Post-batch mesh
バッチメッシュの実行が完了した直後に実行されるユーザープロシージャを選択します。例として、ソルバー依存のカードの作成やメッシュのソルバーフォーマットでの出力などがあります。
また、実行全体に適用するプロシージャを指定することもできます。これらのファイルは、どこからも手動では上書きできません。
Pre-Run
最初のモデルまたはジョブが開始される前に実行されるユーザープロシージャを選択します。
Post-Run
最後のモデルまたはジョブが完了された後に実行されるユーザープロシージャを選択します。
表 3. User Proceduresオプション
タスク 内容
.tclファイルを選択するためのダイアログが表示されます。また、Tcl Fileカラム内の行をダブルクリックすると、ファイル名とパスを編集することができます。
テーブルの最後には空白行が追加されます。
テーブルから選択された行を削除します。