Radioss材料則では、LAW32、LAW43、LAW72、LAW73、LAW74、LAW78およびLAW93はHILL基準を使用します。
ひずみ比
ランクフォードパラメータ
rαは、面内の塑性ひずみと厚み方向の塑性ひずみ
ε33との比率です。
(11)
rα=dεα+π/2dε33
ここで、αは、直交異方性方向1に対して成す角度です。
rα は、直交方向1の異なる角度で切断した異なる試料で測定することができます。r00は荷重方向が直交方向1に沿った引張試験から測定され、 r90 は荷重が直交方向1に直交する引張試験から測定されます。
ひずみ比は、試料の幅方向のひずみと試料の厚さ方向のひずみとの比です。
図 10.
この場合、HILLパラメータは:
(12)
F=r00r90(r00+1)
(13)
G=1(r00+1)
(14)
H=r00(r00+1)
(15)
N=(1+2r45)(r00+r90)2r90(r00+1)
ここで、G+H=1
LAW32、LAW43およびLAW73では、HILL基準は:
(16)
σeq=√A1σ21+A2σ22−A3σ1σ2+A12σ212
R=r00+2r45+r904 |
H=R1+R |
A1=H(1+1r00) |
A2=H(1+1r90) |
A3=2H |
A12=2H(r45+0.5)(1r00+1r90) |
これらはすべてランクフォードパラメータ(ひずみ比)r00,r45,r90を要求し、HILLパラメータAiはRadiossによって自動的に計算されます。
降伏応力比
LAW93では、使用される降伏応力比は:
(17)
Rij=σijσ0
降伏応力比
Rij を得るには2つの荷重ケースでの降伏応力を測定する必要があります。
- 引張試験からの降伏応力 σ11,σ22,σ33
- せん断試験からの降伏せん断応力 σ12,σ13,σ23
LAW93では、パラメータ入力が使用されている場合は初期応力パラメータσyを基準降伏応力 σ0とします。曲線入力を使用する場合は、曲線からの降伏応力を基準降伏応力 σ0とします。
シェル用の4つのHILLパラメータが
Radiossによって自動的に計算されます。
(18)
F=12(1R222+1R233−1R211)
(19)
G=12(1R233+1R211−1R222)
(20)
H=12(1R222+1R211−1R233)
(21)
N=32R212
LAW74では、降伏応力比
Rijは降伏応力
σ11,σ22,σ33および
σ12,σ13,σ23入力と直接使用され、ソリッド用の6つのHILLパラメータが
Radiossによって自動的に計算されます。
F=12(1σ222+1σ233−1σ211) |
G=12(1σ222+1σ233−1σ211) |
H=12(1σ222+1σ233−1σ211) |
L=12σ223 |
M=12σ231 |
N=12σ212 |
シェル要素の場合、M=N、L=Nとします。