OS-T: 6080 正弦波掃引疲労解析(SN損傷)

本チュートリアルでは、正弦波荷重下の構造の疲労寿命の概要を示します。

本チュートリアルの実行には、optistruct.zipに含まれる下記のファイルが必要です。モデルファイルへのアクセスをご参照ください。

bracket-frf.fem

または

本チュートリアルで使用されるモデルファイルのコピーは、<install_directory>/tutorials/hwsolvers/optistructで入手できます。

この正弦波掃引疲労解析を実行するには、周波数応答解析についてテストされたブラケットを使用します。モデルはFRF解析用として既にセットアップされており、本チュートリアルではSN-疲労計算のための追加の荷重ステップが作成されます。疲労計算には、FRFサブケース、および同じスケーリングのTABLEDカードが用いられます。
注: 掃引パラメータは現時点では、生成された.femデックを編集することによってサポートされており、本チュートリアルでこれについて説明されます。


図 1. 疲労解析のためのbracket_frfモデル

HyperMeshの起動とOptiStructユーザープロファイルの設定

  1. HyperMeshを起動します。
    User Profilesダイアログが現れます。
  2. OptiStructを選択し、OKをクリックします。
    これで、ユーザープロファイルが読み込まれます。ユーザープロファイルには、適切なテンプレート、マクロメニュー、インポートリーダーが含まれており、OptiStructモデルの生成に関連したもののみにHyperMeshの機能を絞っています。

モデルの読み込み

  1. File > Import > Solver Deckをクリックします。
    Importタブがタブメニューに追加されます。
  2. File typeにOptiStructを選択します。
  3. Filesアイコンfiles_panelを選択します。
    Select OptiStruct Fileブラウザが開きます。
  4. 自身の作業ディレクトリに保存したbracket_frf.femファイルを開きます。モデルファイルへのアクセスをご参照ください。
  5. Open をクリックします。
  6. Import、続いてCloseをクリックし、Importタブを閉じます。
    疲労解析のセットアップの大筋は、以下のステップで得られます。
    図 2. 疲労のセットアップ正弦波掃引 - ランダムSN損傷

モデルのセットアップ

TABLED1カーブコレクターの作成

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、を選択します。Curve editorウィンドウが表示されます。
  2. Newをクリックし、Nameにtabled-fatと入力してproceedをクリックします。
  3. データ上をクリックし、以下の値を入力します:

    X(1) = 0.0

    Y(1) = 1.0

    X(2) = 1000.0

    Y(2) = 1.0

  4. UpdateCloseをクリックします。
  5. Modelブラウザ内でtabled1をクリックし、Entity EditorでCard ImageとしてTABLED1を選択します。

FATLOAD荷重コレクターの定義

モデルには、FATLOADの定義に使用される周波数応答荷重ステップが定義されています。

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. Nameにfatload_fatと入力します。
  3. Card ImageにFATLOADを選択します。
  4. TID INTEGERのオプションを選択します。
  5. TID値にtabled-fat(このチュートリアル内の8)の荷重コレクターIDを設定します。
  6. LCID(荷重ケースID)に、荷重ステップのリストから03_frfを選択します。
    注: TABFATおよびスケーリングパラメータはこの計算には必要ありません。
  7. SWEEPのためのオプションを選択し、SR(掃引速度)およびSRUNIT (掃引速度単位)欄を介して正弦掃引パラメータを定義します。


    図 3. FATLOADとLCIDおよびSWEEPパラメータ

FATEVNT荷重コレクターの定義

作成されたFATLOAD_RANDにランダム応答イベントを作成します。

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. Nameにfatevent-fatと入力します。
  3. Card Imageに、FATEVNTを選択します。
  4. FATEVNT_NUM_FLOADに1と入力します。
  5. Loadcol欄でFLOADにfatload-fatfatload-fatを選択します。

FATSEQ荷重コレクターの定義

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. Nameにfatseq-fatと入力します。
  3. Card ImageにFATSEQを選択します。
  4. FATSEQ_NUMに1と入力します(1つのFATEVENTが作成されているため)。
  5. FID(疲労イベント定義)にfatevent-fat および 1としてNを選択します。


    図 4. 作成されたfatevent-fatを示すFATSEQ
    疲労解析のためのイベントのシーケンスの定義が完了しました。次に疲労パラメータが定義されます。

疲労パラメータの定義

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. Nameにfatparm-fatと入力します。
  3. Card ImageにFATPARMを選択します。
  4. TYPEがSNにセットされていることを確認します。
  5. STRESS COMBINEをVONMISESに設定します。
  6. STRESSUをMPA(応力単位)に設定します。
  7. CERTNTY SURVCERTを0.9に設定します。
  8. SWEEPを選択し、NF=30を定義します。


    図 5. FATPARMと掃引パラメータ

疲労材料特性の定義

疲労解析の材料カーブはMAT1カードで定義できます。

  1. Modelブラウザで、MAT1材料をクリックします。
    Entity Editorが開きます。
  2. Entity Editorで、MATFATをSNに設定します。
  3. UTS (ultimate tensile stress)を340.0に設定します。
  4. YS (yield strength)を180.0に設定します。
  5. SNに以下を設定します(これらの値は材料のSN曲線より得られます):
    SRI1
    936.0
    B1
    -0.161907
    NC1
    1e20
    FL
    1.0
    SE
    1.0

PFAT荷重コレクターの定義

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. Nameにpfat-fatと入力します。
  3. Card ImageにPFATを選択します。
  4. LAYERをWORSTに設定します。
  5. FINISHをNONEに設定します。
  6. TRTMENTをNONEに設定します。
  7. Kfを1.0に設定します。

FATDEF荷重コレクターの定義

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Collectorを選択します。
  2. Nameにfatdef-fatと入力します。
  3. Card ImageをFATDEFに設定します。
  4. Entity Editor内でPTYPEおよびPSHELL をアクティブにします。
  5. FATDEF_PSOLID_NUMIDSを1に編集します。
  6. PIDにnew_bracket、PFATIDにpfat-fatを選択します。

疲労荷重ステップの定義

  1. Modelブラウザ内で右クリックし、Create > Load Stepを選択します。
  2. Nameに04-Fatigueと入力します。
  3. Analysis typeをfatigueに設定します。
  4. FATDEFにfatdef-fatを選択します。
  5. FATPARMにfatparm-fatを選択します。
  6. FATSEQにfatseq-fatを選択します。

ジョブのサブミット

  1. AnalysisページからOptiStructパネルに入ります。
  2. input file欄に続くsave asをクリックします。
    Save Asダイアログが開きます。
  3. File nameに名称bracket-frf.femを入力します。
  4. 保存をクリックします。
  5. OptiStructをクリックし、解析をサブミットします。

結果の確認

  1. OptiStructパネルから、HyperViewをクリックします。
    HyperViewが起動され、結果が読み込まれます。HyperViewにモデルと結果が正しく読み込まれたことを示すメッセージウィンドウが現われます。
  2. Resultsタブに移動します。
  3. Resultsタブで、サブケース欄からSubcase 4 (04-Fatigue)を選択します。
  4. ResultsツールバーでresultsContour-16をクリックし、Contourパネルを開きます。
  5. Result typeにDamageをセットし、Applyをクリックして要素コンターを表示させます。
    図 6. ダメージコンタープロット