感度解析

感度解析を使用してモード寄与を検討します。

SnRDの標準的なポスト処理には、モデルに存在するすべてのE-ラインの節点ペアごとに時間領域での変位プロットを生成する機能が用意されています。感度解析の目的は、各E-ラインでのがたつきまたはきしみ、あるいはその両方の根本原因を追及することにあります。

SnRDによる感度解析の手順では、次の主要な2つの診断機能を使用できます。
  1. きしみとがたつきに対する相対的なモード寄与の確認。この確認は、E-ライン全体とE-ライン上の特定のポイントを対象とします。
  2. モード寄与の比率を変更することよって、きしみとがたつきに関する性能に与える効果の確認。

感度解析

感度解析の準備。

  1. ツールでSensitivity Analysisタブを選択します。
    Sensitivity Analysisタブが表示されます。
  2. Result Fileリストで目的の結果ファイルを選択します。
  3. Subcase nameリストでサブケースを選択します。
  4. Modal Results File (.h3d)を指定し、目的のH3Dファイルを探して選択します。

E-ラインの選択

  1. E-ラインリストで目的のE-ラインを選択します。
  2. Select Pairオプションについては、E-ライン上のポイントを選択するか、Line全体を選択するためのチェックボックスをチェックするかのどちらかを選択します。
  3. Select Directionリストで方向を選択します。
    指定できるオプションは次のとおりです:
    • x
    • y
    • z
  4. オプション:加振荷重をプロットするにはDisplay Excitation loadボックスをチェックします。
  5. オプション:XY面(接触面)上での相対変位をプロットするにはSqueak 2D Plotをチェックします。
  6. Load Time Historyをクリックします。
    荷重の時間履歴と、選択したE-ラインとペアの相対変位のプロットが生成され、表示されます。

モード感度スタディ

モード寄与とモード感度を検討します。

感度解析は次の2つの手順で構成されます。

  1. 最初の手順は、解析の対象として要求されたE-ラインについて相対的なモード寄与を計算することです。
  2. 次の手順は、モード寄与の変化に伴う結果の変化を確認することです。この結果の変化は、モード感度スタディを利用して、特定のモードを計算結果に取り入れるかそこから除外することによって変化させます。特定のE-ラインでの相対的なモード寄与は、次の2つの方法で計算し、検討できます。
    1. E-ライン全体のモード寄与を検討する
    2. E-ライン上の特定の節点ペアでのモード寄与を検討する

モード寄与

最大ピーク

選択したペアの節点についてモード寄与を検討するためにMax. Peakが用意されています。
  1. Max. Peakラジオボタンを選択します。
  2. を使用してプロット上を移動し、特定の時刻で相対変位に発生したピークを確認します。
    このプロットでは、水平と垂直の点線を使用して相対変位のピーク値がハイライトされ、そのピーク値をハイライトするラベルも表示されます。
  3. Select Top Contributorsリストから値を選択します。
  4. Analyzeをクリックします。
    選択した上位件数の寄与モードが、きしみとがたつきに対する効果の降順でプロットされ、表示されます。

最大ピークに対する比率

選択したペアについてE-ライン全体のモード寄与を検討するときに% of Highest Peaksが有効になります。
  1. 検討するピークの比率(%)を入力します。
  2. Select Top Contributorsリストから値を選択します。
  3. Analyzeをクリックします。
    選択した上位件数の寄与モードが、きしみとがたつきに対する効果の降順でプロットされ、表示されます。

モード感度

E-ライン全体またはE-ラインに属する選択した節点ペアを対象としてモード感度スタディを実行できます。モード寄与スタディを実施し、きしみとがたつきの原因となる相対変位に対して最大の寄与を示すモードを特定することで、応答全体に対するそのモードの影響を検討できます。

SnRDでは、シミュレーションを再実行しなくても、運動方程式に基づいて応答全体(相対変位)が計算されます。これにより、特定のモード形状を減衰または排除することによって起こり得る設計変更のポテンシャルを把握できます。

きしみとがたつきに関する性能に対して特定のモードが示す効果を確認するために、再計算された結果や変位にそのモードを取り入れる(Include)か、そこから除外(Exclude)できます。

  1. Modal Sensitivityボタンをクリックします。
  2. Select Contributors toリストでIncludeまたはExcludeを選択します。
  3. 評価のために考慮されるモードの比率(%)を% to Include/Exclude欄で指定します。
  4. Modesテーブルで目的のモードを選択します。
  5. Plot in same graphボックスをチェックします。
  6. Analyzeをクリックします。
    選択したE-ラインについて、新しい最大相対変位と元の最大相対変位がプロットされます。

感度解析のオプション

Result File
Post Processingタブに読み込まれている結果ファイルを一覧表示します。
Subcase Name
選択した結果ファイルのサブケースを一覧表示します。
Modal Result File (h3d)
モード寄与の結果を収めたH3Dファイル。
Display Excitation Load
節点ペアでのみアクティブになるオプション。ライン全体に対してはアクティブになりません。
HyperGraphのウィンドウに加振荷重をカーブとして表示します。
2D Squeak Plot
きしみラインを対象として接触面(XY)上での相対変位のプロットを追加します。
接触面上と主方向の変位を詳しく把握するうえで効果的です。
図 1.
Modal Contribution
Max. Peak
相対変位のピーク値とその発生時間を確認します。
% of Highest Peaks
最大ピークのうち、特定の比率分を確認します。
Modal Sensitivity
Select Contributors
Include - 選択したモードを変位の再計算に取り入れます。
Exclude - 選択したモードを変位の再計算から除外します。