複合材ブラウザ

複合材ブラウザを使用して、複合材モデリングデータの作成、分類、管理を行います。

複合材ブラウザを開くには、メニューバーからView > Browser > HyperMesh > Compositeをクリックします。

複合材ブラウザを開くには、モデルリボンの複合材ツールをクリックします。

複合材ブラウザは、プライベースモデルで使用されるエンティティとツールを統合しています。プライベースのモデルは、複合材ブラウザ内で作成、編集、レビューが可能です。また、ABD matrix calculationなどのComposite stress toolbox機能は、関連するエンティティのコンテキストメニューで提供されます。

ブラウザのインターフェース

複合材ブラウザインターフェイス。

複合材ブラウザは、次のような2つ領域に分かれています：

上部には、プライベース、またはゾーンベースの複合材データの階層ビューが表示されます。
下部には、エンティティエディターが含まれます。

ビュー

複合材ビュー。

表示オプションは、複合材ブラウザの上部に表示されます。

Laminateビュー

Laminateビューには、プライベースのモデル構築で使用されるエンティティが表示されます。以下が含まれています。

Laminates
Plies
Shapes (sets)
Properties
Materials
System Collectors
Tables

Laminateビューは、プライベースモデルの作成、編集、レビューに使用します。また、インターフェースラミネートのプライや積層材のサブラミネートの順番を指定するためのドラッグ＆ドロップ機能も提供されています。

プライは、Unstacked Pliesフォルダー（積層されない）とLaminateの間（積層される）間でドラッグして移動することができます。。
積層材内のプライの順序は、1つ以上のプライを積層材内の新しい位置にドラッグして決定できます。
インターフェースラミネートおよびサブラミネートは、1つまたは複数のラミネートを別のラミネートにドラッグして定義することができます。親はインターフェースラミネートになり、子はサブラミネートになります。モデリング手法に関する詳細については、境界積層材を参照してください。
Material、Ply、積層レベルのcomposite stress toolboxには、“Analyze”コンテキストメニューオプションからアクセスできます。

Zoneビュー

Zoneビューでは、要素セットで定義された形状を持つプライのみを含む積層材の板厚が一定のすべてのゾーンが表示されます。ゾーンには、積層を構成するプライのサブセットが含まれています。1つのゾーンは、プライの個々のサブセットごとに計算されます。これらは、プライベースのモデルが作成、編集されると自動的に生成されます。現在の機能には以下のようなものがあります。

積層レベルのcomposite stress toolbox calculations（例：ABD matrix calculation）は、"Analyze"コンテキストメニューオプションからアクセスできます。
ゾーンを通過するプライの向き、板厚、材料を編集します。すべての変更は、編集したプライを含むすべてのゾーンに影響します。

配向の表示

共通の配向表示方法。

配向の表示方法は、プライと積層材のコンテキストメニューのReview Orientationsから利用できます。これらの方法は、ほとんどのブラウザで利用できるセレクターツールと似たような方法で動作します。アクティブな配向方法はの配向ベクトルは選択されたプライの要素上に表示されます。

Ply1 Direction - プライ 1 方向 (ファイバー) の方向を表示します。選択されたプライにドレープテーブルが割り当てられている場合、ドレープ補正はベクトルの一部として含まれます。
Material Reference - 材料参照方向の x、y、および z 軸を表示します。これは、プライの向きが回転する方向です。

Composite Stress Toolbox

Composite stress tools機能。

Composite stress toolbox機能は、関連するエンティティのコンテキストメニューで提供されます。Engineering Constantsと関連する材料/積層材マトリックスを計算することができます。

積層材（プライが要素集合で定義された形状を持つ場合、積層材のすべてのゾーンに厚みが含まれています。1つ以上のプライが形状定義されていない場合は、積層材のプライの完全なリストが使用されます)。
Zones
Plies
Materials

詳細については、Composite Stress Toolboxをご参照ください。

ソルバー特有の詳細情報

各種ソルバーの詳細。

複合材ブラウザで作成されたエンティティには、典型的なプライベースモデルで最も一般的なソルバーカードが割り当てられています。プロパティと形状は、プライベースのモデルに適切なカードのみを表示するために、ソルバーカードに基づいてフィルタリングされます。さらに、 OptiStructプロファイルでは、作成時に積層とプライのエンティティに適切なカードが設定されています。

OptiStruct

Entity	カード
Property	PCOMPP
Set	SET_ELEM, None

Radioss

Entity	Displayed Cards
Property	PCOMPP
Set	SET_ELEM, None

Abaqus

Entity	Displayed Cards
Property	*SHELL_SECTION_COMPOSITE, with “Defined layers” unchecked
Set	ELSET, None

ANSYS

Entity	Displayed Cards
Property	SECTYPE, with TYPE=SHELL, PLIES=0
Set	SET_ELEM, None

LS-DYNA

Entity	Displayed Cards
Property	SectShll
Set	Shell, None

Nastran

Entity	Displayed Cards
Property	PCOMPP
Set	SET, None

コンテキストメニュー

複合材ブラウザを右クリックして表示されるコンテキストメニューから、複合材のオプションにアクセスします。

コンテキストメニュー項目は、利用可能なもののみ表示されます。

Entity	Available for	Description
Analyze	Laminate, Material, Ply, Zone	従来のcomposite stress toolbox計算を実行します。
Assign	Property	選択したテンプレートのプロパティを要素に割り当てるためのダイアログを開きます。
Card Edit	Laminate、Material、Ply、Property、Shape、System Collector、Table	アイテムのカードを編集することができます。同じカードイメージを使用しているものであれば、複数アイテムを編集できます。このオプションは、現在のソルバーテンプレート用に選択されたエンティティのカードイメージが表示されます。テンプレートが読み込まれていない場合や、読み込まれたテンプレートに関連付けられたカードイメージがそのエンティティに含まれていない場合は、ステータスバーにエラーメッセージが表示されます。
Collapse	All Folders, Laminate	選択したフォルダーとその子フォルダー（存在する場合）を閉じ、選択したフォルダーのみを表示させます。
Collapse All	White space	ツリー構造内のすべてのフォルダを閉じ、アイテムの一番上のレベルのみを表示させる。
Create	White space and entity folders	選択したタイプのエンティティを作成し、エンティティエディターで開きます。
Delete	All	選択されたエンティティを削除します。削除されるエンティティに子が含まれている場合、これらは削除されません。
Drape	Laminate, Ply	Kinematic Drape、Laminate Tools、またはDrape Estimatorメソッドにアクセスできます。詳細については、ツールをご参照ください。
Duplicate	Laminate, Material, Ply, Property, Shape, System Collector	選択したエンティティをコピーし、エンティティエディターで開きます。1つのプライを複数回コピーするオプションがあります。
Empty	Laminate, Ply, Shape	空のコレクターをプレビュー、削除します。
Expand	All folders, Laminate	ツリー構造で選択したフォルダーとその子を開き、選択したフォルダー内の全アイテムを表示させます。
Expand All	空白領域	ツリー構造全体のすべてのフォルダを開き、各レベルの全アイテムを表示させる。
Export	Laminate (Ply and Sub config only)	積層材データのエクスポート。ファイルタイプ： Spreadsheet - 積層材のプライを表にしたもの Catia Stack Up
Hide	Laminate, Material, Ply, Property, Shape, System Collector, Zone	グラフィックス領域内のエンティティの表示をオフにします。この選択は、各アイテム単位の表示コントロールに影響を及ぼします。表示状態がオフであることを示すようアイコンがゴースト表示されます。これは、エンティティフォルダーでも使用できます。そのような場合、そのフォルダー内の全アイテム（例えばすべてのコンポーネントなど）を非表示にします。
Import	Laminate (Ply and Sub config only)	積層材データのインポート。ファイルタイプ： Spreadsheet - 積層材のプライを表にしたもの Catia Stack Up
Insert	Ply (contained in Laminate only)	新しいプライを作成し、積層材の選択したプライの上に挿入します。
Interfaces	Laminate (Interface config only)	Interface LaminateのInterfaces を定義するために使用するInterfacesダイアログを開きます。Interfaceは、サブラミネート接触の順序を指定します。詳細については、境界積層材をご参照ください。
Instance	Ply (contained in Laminate only)	プライのインスタンスの入力数を生成します。プライのインスタンスは、メインのプライの完全なコピーです。メインのプライに加えられた変更はすべてのインスタンスに影響します。インスタンスを直接編集した場合、メインのプライへのリンクが切れます。
Isolate	Laminate, Material, Ply, Property, Shape, System Collector,Zone	選択された項目をグラフィックス領域で表示し、他のすべての項目は非表示にします。
Orient	White space	Orientは、要素の向きを操作するためのツールを開きます。 Element Normal - Orientation Reviewツールにアクセスして、要素の向きを操作します。可視化を参照してください。 Material - Aerospace Material Orientationツールにアクセスします。Aerospace Compositeツールを参照してください。 Ply Normal - Orientation Reviewツールにアクセスして、プライの法線を操作します。可視化を参照してください。
Realize	Laminate	選択した積層材のゾーンベースのソルバープロパティカードを生成します。詳細については、Laminate Realizeダイアログをご参照ください。
Realize	Ply	ジオメトリで定義されたプライ形状を、要素セットで定義された形状に変換します。ジオメトリにより定義される形状を参照してください。
References	All	単独または複数のアイテムの選択ができます。Referencesブラウザが開かれ、選択されたエンティティとモデル内の他のエンティティの関係が階層ツリー構造で表示されます。
Remove	Ply	選択したプライを親ラミネートから削除し、Unstacked Plyフォルダに移動します。
Rename	All	任意の項目の名称をnameテキストフィールドで変更することができます。新しい名前は一意である必要があります。名称変更されたアイテムのインスタンスはすべて、自動的に更新されます。名称変更をキャンセルするには、Escキーを押します。上位レベルのエンティティフォルダーは編集できません。ただし、アセンブリ階層を含むフォルダーの名称は変更できます。
Reverse Orientation	Laminate, Ply	選択したラミネート内の選択されたプライまたはプライの配向を-1倍します。
Reverse Sequence	Laminate	積層材に含まれるプライの積層順序を反転させます。
Review	Laminate, Material, Ply, Property, Shape, System Collector, Zone	表示状態、マスク設定およびアクティブ状態とは関係なく、エンティティ状態ブラウザが有効な場合はこれを有効にした状態で、選択されたエンティティだけを表示するReviewモードを起動します。
Review Orientations	Laminate, Ply	選択されたプライまたはラミネートの要素の配向ベクトルをプロットします。2つのオプションがあります。 Ply1 Direction - プライ 1 方向 (ファイバー) の方向を表示します。選択されたプライにドレープテーブルが割り当てられている場合、ドレープ補正はベクトルの一部として含まれます。 Material Reference - 材料参照方向の x、y、および z 軸を表示します。これは、プライの向きが回転する方向です。
Show	Laminate, Material, Ply, Property, Shape, System Collector, Zone	グラフィックス領域内にアイテムを表示します。アイテムのアイコンが強調表示に変化します。これは、表示状態がオンであることを示します。Showは、エンティティのフォルダーレベルでも使用できます。
Show All	White space	Compositeブラウザに含まれるすべてのエンティティを表示します。
Smooth		Aerospace Ply Geometry Smoothingツールにアクセスします。詳細については、Aerospace Compositeツールをご参照ください。
Unused	Material	データベースで参照されていないエンティティをプレビューして削除します。