スーパーブロック

スーパーブロックは、複数のブロックを1つのブロックにカプセル化したものです。

複数のサブシステムを使用した大規模なシステムや複雑なシステムをモデリングする場合、ダイアグラムの同じレベルに過剰な数のブロックを記述すると、動作の把握とデバッグが困難になります。このようなダイアグラムにならないようにするうえで、スーパーブロックは効果的なオプションです。また、スーパーブロックは、モデル全体、モデル内の特定のサブシステム、もしくはブロックのあるグループをスーパーブロックとして保存し、ライブラリに追加することで、新しいモデルでの再利用率を上げます。

スーパーブロックは通常のブロックと同じように表示され機能します。移動、コピー、サイズ変更、および編集も通常のブロックと同じように簡単にできます。スーパーブロックに含めることのできるブロック数は無制限で、他のスーパーブロックを含めることもできます。

スーパーブロックの作成

ダイアグラムにある複数のブロックをまとめて、1つのスーパーブロックを作成します。

  1. スーパーブロックに統合するモデル内のブロックのグループを選択します。
    次の図は、スーパーブロックの有力な候補であるPIDコントローラーのダイアグラムの例を示しています。

    スーパーブロックとしてブロックライブラリに追加したこのコントローラーは、他のモデルで容易に再利用できます。

  2. リボンのスーパーブロックツールを選択するか、右クリックしてコンテキストメニューからスーパーブロックを選択します。
    選択したブロックが1つのスーパーブロックに統合されます:
    新しいスーパーブロックは基本ブロックと同じように機能します。ユーザーはこれに名前を付け、パラメーターを定義し、保存して新しいモデルで再利用することもできます。

スーパーブロック内への移動

Project Browserまたはmodeling windowで、スーパーブロックの内部で移動します。

  • Project Browserで、スーパーブロックをダブルクリックします。
    現在のモデル表示がクリアされ、スーパーブロックのメインダイアグラムが表示されます。
    NoteColonSymbol Project Browserからのナビゲーション方法は、マスクされたスーパーブロックでもマスクされていないスーパーブロックでも同じです。
  • modeling windowで、スーパーブロックを選択してダブルクリックするか、Ctrlキーを押しながらスーパーブロックをダブルクリックします。
    モデル表示が消えて、スーパーブロックのメインダイアグラムが表示されます。
  • スーパーブロックの表示をクリアするには、スーパーブロックの周囲の空白部でダブルクリックします。
    スーパーブロックが閉じて、モデル表示が元に戻ります。

スーパーブロックの内容の展開と抽出

スーパーブロックを展開して、その内容をモデルに抽出します。

Expand Super Blockオプションは、スーパーブロックを展開し、その内容を現在のモデルにコピーして、そのスーパーブロックを除外します。コピーした内容は選択された状態を維持しているので、モデルの中で目的の位置へ自由に移動できます。元のスーパーブロックに関連付けられていたコンテキストはすべて削除されます。このオプションは、マスクされたスーパーブロックには適用されません。
Expand Super Blockをアクティブにするには、スーパーブロックを選択してCtrl+Alt+Xを押します。または、スーパーブロックを右クリックして、コンテキストメニューからExpand Super Blockを選択します。
スーパーブロックにコンテキストがある場合は、そのコンテキストが失われることを通知する警告が表示されます。