DADSとの結合
MotionViewアプリケーションとDADSソルバーとの結合の概要。
DADSにMDLモデルをエクスポートするためのガイドライン
DADSの.fm3ファイルにMotionViewのMDLモデルをエクスポートできます。
重力、単位、およびソルバーのパラメータ
MotionViewで、重力、単位、およびソルバーに関するDADSのパラメータを使用できます。
- Gravity
- 重力は暗黙的なデータセットです。つまり、重力の定義はMotionViewで自動的に作成されます。モデルのMiscシステムを使用しているときであれば、DataSetsパネルから重力の値を利用できます。重力のデフォルト値はstd_incファイルで設定されます。このファイルは、MotionViewのインストールの際にインストールされています。
- Units
- MotionViewは“単位がない”インターフェースですが、一般的にはユーザー側で扱っている単位をソルバーの入力デックに通知する必要があります。したがって、質量、長さ、時間、力の定義はMotionViewで自動的に生成されます。この定義を利用するには、Formsパネルに移動し、MiscシステムでUnitsを選択します。デフォルト値はstd_incファイルで生成されます。
- ソルバーパラメータ
- ソルバーパラメータはソルバーごとに大きく異なります。これらのパラメータはデータセットに保存されています。ソルバーパラメータのデータセットを生成する方法には次の2種類があります：
- データセットとそれに対応する各種フォームは、解析タスクでMDLライブラリに作成されます。独自のMDLライブラリを作成する場合は、解析タスクごとにソルバーパラメータのデータセットが定義されていることを確認します。
- モデルの構築ではライブラリが使用されません。このような構築作業として、インタラクティブなモデルの構築と.mdlファイルの手動編集、またはこれらの組み合わせがあります。この場合、std_incファイルに記述された定義に基づくソルバーパラメータを持つシステムがMotionViewによって自動的に生成されます。
MDLステートメントのマッピング
MDLエンティティとそれに相当するDADSエンティティとのマッピングについて説明します。
注: これらのエンティティのプロパティデータはすべて、各エンティティに対応する*Set()ステートメントで設定されます。
| MDLステートメント | DADSエンティティ |
|---|---|
| *ActionOnlyForce() | TPF、Curve*（時間関数専用） |
| *ActionReactionForce() | TPF、Curve*（時間関数専用） |
| *AtPointJoint() | Spherical |
| *BallJoint() | Spherical |
| *Beam() | Beam (Euler-Bernoulli) |
| *Body() | Rigid Body |
| *Bush() | Bushing |
| *CoilSpring() | TSDA |
| *ControlSISO() | - |
| *Coupler() | Relative Constraint |
| *Curve() | Curve |
| *CVJoint() | Sph+1 Rel Constraint(Angle) |
| *CylJoint() | Cylindrical |
| *FixedJoint() | Bracket |
| *Graphic() | none |
| *InlineJoint() | Bracket、Exclude DOF 3456 |
| *InplaneJoint() | Dot2 Constraint |
| *Marker() | Triad |
| *Motion() | Driver |
| *OrientJoint() | Bracket、Exclude DOF 123 |
| *Output() | none |
| *ParallelAxisJoint() | Bracket、Exclude DOF 1236 |
| *PerpAxisJoint() | Dot1 Constraint |
| *PlanarJoint() | Bracket、Exclude DOF 126 |
| *Polybeam() | Beams (Euler-Bernoulli) |
| *RevJoint() | 回転 |
| *SolverArray() | none |
| *SolverDiffEquation() | none |
| *SolverString() | none |
| *SolverVariables() | none |
| *TorsionSpring() | RSDA |
| *TransJoint() | 並進 |
| *UniversalJoint() | ユニバーサル |
MDL CommandSetのマッピング
DADSソルバーにCommandSetは適用されません。
Templexテンプレートとソルバーモード
- 全般
- Templexテンプレートは、必要であればパラメトリック置換を含め、構文をソルバー入力デックに直接エクスポートするために使用することができます。DADSの場合、ソルバーの入力デックでシンタックスが占める位置に対する依存性があります。以下に挙げる4つのキーワードを使用して追加のテキストを配置できます。これらのキーワードは、Templexテンプレートの最初の行に記述する必要があります。テンプレートの残りのテキストは、指定された位置に従って書き出されます。
- <@DADS/MODEL/HEAD>
- モデルデータの先頭に記述するテキスト。
- <@DADS/MODEL/TAIL>
- モデルデータの末尾を指定します。
- <@DADS/HISTO/HEAD>
- 履歴データの先頭を指定します。
- <@DADS/HISTO/TAIL>
- 履歴データの末尾を指定します。
- solvermode
- 1つのMDLモデルを複数のソルバーへのエクスポートに使用できます。この場合、solvermodeで予約されているキーワードを使用してTemplexテンプレートのインスタンスを作成します。
- テンプレートのタイプ
- Templexテンプレートには、独自のデフォルト動作と並んで、いくつかの出力先を設定できます。
- USERテンプレートはどのようなソルバーファイルにもエクスポートできませんが、パラメータ記述によるテキストを他のファイルに配置する場合や（TemplexのOpenコマンドとCloseコマンドを使用します）、GUI専用としたテキストを扱う場合などに有用です。
- SOLVER_INPUTテンプレートでは、そのテンプレートのテキストがDADSの.fm3ファイルにエクスポートされます。
CommandSets
DADSソルバーにCommandSetは適用されません。
関数式
MDLエンティティにある関数式は、DADSソルバーにマッピングされません。
ユーザーサブルーチン
DADSにはユーザーサブルーチンが適用されません。ユーザーサブルーチンを参照するエンティティは、ソルバーの入力デックへのエクスポートでは使用されません。
MotionViewからのソルバーの起動
MotionViewでは、ソルバーの入力デックをエクスポートした後、プロセスを自動的に起動できます。preferences.mvwファイルを使用して、起動スクリプトを1つ以上登録しておくと、以降はプリファレンスステートメント*RegisterSolverScript()を使用して、そのスクリプトをRunパネルで選択できます。
ポスト処理
DADSのポスト処理について以下で説明します。
- アニメーション - 剛体のみを使用した過渡解析
- MotionViewから直接エクスポートしたモデルに対して実行したDADSの結果をアニメーション化するには、アニメーションのウィンドウでLoad Modelパネルに移動します。Model欄でMDL、Result欄でバイナリファイルをそれぞれ選択します。
- プロッティング
- Abaqusの実行で得られた結果をプロットするには、DADSのバイナリファイルをプロットウィンドウに直接読み込みます。