HM-2070:Quick Editパネルを用いた形状とメッシュの編集

ここでは、Quick Editのパネルで利用可能な形状およびメッシュ編集機能について学びます。

Quick Editパネルは、多くの形状編集およびメッシュ編集機能への容易なアクセスを提供します。このパネルには12以上の機能が含まれています。これらの機能の多くは、HyperMeshの他のパネルにも存在します。これらのツールは、形状の簡易化、形状エラーの修正、または幾何フィーチャーの追加のためにシェル要素を作成する前に使用し、メッシュ生成をコントロールすることができます。さらに、形状にメッシュが既に存在している場合、修正を施した場合に自動的にリメッシングを行うオプションも用意されています。

この演習では、hm.zipファイル内のbase_bracket.hmを使用します。このファイルを作業ディレクトリにコピーします。

モデルファイルを開く

このステップでは、モデルファイル base_bracket.hmを開きます。

  1. HyperMesh Desktopを起動します。
  2. メニューバーからFile > Open > Modelを選択します。
  3. Open Modelダイアログで、モデルファイルbase_bracket.hmを開きます。

ベースラインメッシュの作成

このステップでは、ベースラインメッシュを作成します。

  1. Automeshパネルを開くため、メニューバーからMesh > Create > 2D Automesh を選択、またはF12を押します。
  2. size and biasサブパネルにいることを確認してください。
  3. element size=欄に0.1を入力します。
  4. mesh type:をmixedに設定します。
  5. 最初のトグルがelements to surf compに設定されていることを確認してください。
  6. エンティティセレクターをsurfsに設定します。
  7. surfs >> displayedを選択します。
    表示されているすべてのサーフェスが選択されます。
  8. Meshをクリックします。
  9. パネルを抜けるため、returnをクリックします。


    図 1.
    次に、形状を改良し、メッシュの品質を向上させます。HyperMeshには、形状にトポロジーの変更があった場合に自動的にサーフェスをリメッシングする機能があります。この機能は、 Preferences Meshing Optionsパネルのtopology revisionでコントロールします。デフォルトのオプションは、サーフェスのリメッシングですが、メッシュを保持または削除することも可能です。

    BASEコンポーネントについては、側面にある大きな穴とフランジ上のマウント用の穴周りのメッシュ品質を向上させることに焦点を当てます。楕円上の穴を削除し、上部サーフェス上の5つの小さな穴周りのメッシュの品質を、"ワッシャー"状にサーフェスをトリミングすることで向上させます。

形状の簡素化

このステップでは、不要な穴の削除により形状を簡易化します。

  1. Quick Editパネルを開くため、メニューバーからMesh > Quick Editをクリック、またはF11を押します。
  2. 右側のunsplit surf: line(s)セレクターをアクティブにします。
  3. 大きな円状の穴の下にある6つの楕円の穴を選択します。
    これらが削除され、メッシュが再生成されます。


    図 2.

残った穴周りのジオメトリの修正

このステップでは、残った小さい穴の周囲の形状修正します。

  1. 上部サーフェスの切り欠き部分にズームインするよう、ビューを調整します(下図参照)。
  2. split surf-line: nodeセレクターをアクティブにし、下の図に示す節点を選択します。
  3. split surf-line: lineセレクターがアクティブな状態で、下の図に示すラインを選択します。これらのサーフェスがトリムされます。


    図 3.
  4. Step 4.2から4.3の手順を繰り返し、下の図に示す位置に、さらに4つのトリムラインを作成します。その結果、4つの小さい穴は、それぞれの長方形サーフェスパッチ内に隔離されます。


    図 4.

ワッシャー層のトリム

このステップでは、4つの穴それぞれの周りのサーフェスを分割してワッシャーを作成します。

  1. offset value欄に0.05を入力します。
  2. washer split: line(s)セレクターをアクティブにします。
  3. 4つの穴周りのフリーサーフェスエッジ(赤色)を選択します。
    各穴の周りにワッシャーが作成されます。


    図 5.
  4. adjust/set densityの左側のline(s)セレクターをアクティブにします。
  5. 以下の図に示す穴の内側サーフェスエッジの1つを2回左クリックします。
    要素分割数が2から4に変更されます。
    注: サーフェスエッジ上を左クリックすると要素分割数が1増加、右クリックすると1減少します。


    図 6.
  6. adjust/set densityの右側のline(s)セレクターをアクティブにします。
  7. 分割数調整した内側のサーフェスエッジを左クリックします。
    密度が変更されます。
  8. 下の図に示す穴の他のサーフェスエッジを右クリックしてターゲット分割数を適用します。
    要素分割数が2から4に変更されます。


    図 7.
  9. Step 5.4から5.8を繰り返し、その他の3つの穴の内側のサーフェスエッジに分割数変更を適用します。すべての穴において、内側の各サーフェスエッジの要素分割は4となります。すなわち穴周りの内側エッジにおけるトータルの要素分割数は8となります。
  10. adjust/set densityの左側のline(s)セレクターをアクティブにします。
  11. 以下の図に示す穴の外側サーフェスエッジの1つを左クリックします。
    要素分割数が3から4に変更されます。


    図 8.
  12. adjust/set densityの右側のline(s)セレクターをアクティブにします。
  13. 調整した外側サーフェスエッジを左クリックします。
    密度が変更されます。
  14. 下の図に示す穴のその他の外部サーフェスエッジを右クリックして分割数を変更します。
    要素分割数が3から4に変更されます。


    図 9.
  15. Step 5.10から5.14を繰り返し、その他の穴の外側サーフェスエッジに分割数変更を適用します。すべての穴において、外側の各サーフェスエッジの要素分割は4となります。すなわち穴周りの外側エッジにおけるトータルの要素分割数は8となります。
    注: いくつかは、要素分割数が4に設定されているので、サーフェスの外側エッジのすべてを調整する必要があるとは限りません。
  16. adjust/set densityの左側のline(s)セレクターをアクティブにします。
  17. 以下の図に示す穴のサーフェストリムラインの1つを左クリックします。
    トリムラインの要素分割数が3から4に変更されます。


    図 10.
  18. adjust/set densityの右側のline(s)セレクターをアクティブにします。
  19. 調整したサーフェストリムラインを左クリックします。
    密度が変更されます。
  20. 下の図に示す穴のサーフェストリムラインを右クリックして密度を変更します。
    トリムラインの要素分割数が3から4に変更されます。
    注: 穴を囲むその他のトリムラインは、すでに分割数4になっているため、変更する必要はありません。


    図 11.
  21. Step 5.16から5.20を繰り返し、ターゲット分割数を設定し、それを、3つの穴を囲むその他のサーフェストリムラインに適用します。各トリムラインの要素分割数は4になります。

メッシュの調整

このステップでは、側面サーフェス上の大きな穴周りのメッシュを調整します。

まだ Quick Editパネルにいます。

  1. モデルの片側の面上にある3つの大きな穴を拡大して表示します。
  2. 手順 4で学習したsplit-line機能を使用し、下の図に示すとおり、大きな穴周りの12個のサーフェスパッチをトリムします。


    図 12.

新たにトリムされたサーフェスのリメッシュ

このステップでは、新たにトリムされたサーフェスのリメッシングします。

大きな穴の周りに作成したトリムサーフェスを使用してマップドメッシュアルゴリズムを適用します。マップドメッシュアルゴリズムは、メッシュパターンテンプレートをサーフェスに適用し、そのパターンを特定のサーフェスサイズと形状にマッピングします。この手法を適用するには、要素タイプ(四角形要素のみ)、サーフェス形状(3、4または5エッジ)、特定のメッシュ密度設定といった必要な条件が満たされている必要があります。Step 5では、メッシュタイプと密度の設定が正しいことを前提に、大きな穴周りのサーフェスは、map as pentagonアルゴリズムでメッシング可能なフェイスに分割しました。
  1. Automeshパネルを開くためF12キーを押します。
  2. エンティティセレクターをsurfsに設定します。
  3. 3つの穴周りの作成したばかりの12個のサーフェスパッチを選択します。
  4. size and biasサブパネルにいることを確認してください。
  5. メッシングモードがinteractiveに設定されていることを確認します。
  6. mesh type:をquadsに設定します。
  7. Meshをクリックします。
    インタラクティブなメッシングモジュールが開かれます。
  8. densityサブパネルで、セレクターがアクティブであることを確認します。
  9. 穴の中央をまたぐ6つのエッジの密度を1から2に調整します。


    図 13.
  10. mesh styleサブパネルに進みます。
  11. mesh methodをmap as pentagonに設定し、set allをクリックします。
  12. Meshをクリックします。
    メッシュが再生成されます。
  13. returnをクリックしてメッシュを確定し、Automeshパネルに戻ります。