HM-2030:形状の簡素化

ここでは、パートの形状を変更して形状の簡素化を行います。

本演習では、形状を簡略化するためにパートの形状を変更します。解析に不要な小さい穴やブレンドなどの形状の細部は、簡略化することができます。これらの細部を除去した場合、解析をより効率的に実行することができます。また、メッシュ品質も向上します。目的の形状にマッチした形状変更により、メッシュ生成時間を短縮できます。

本チュートリアルでは、以下の項目について学習します:
  • クリップにメッシュを作成し、メッシュ品質を確認して、簡略化するための特徴線を決定
  • サーフェスフィレットの消去
  • エッジフィレットの消去
  • ピンホールの消去

この演習では、hm.zipファイル内のclip_defeature.hmを使用します。このファイルを作業ディレクトリにコピーします。このモデルファイルは、抽出された中立面が含まれます。パートの中立面上にサーフェス群が作成されています。

要素サイズ2.5を使用します。このモデルを使用して単純な構造解析を実行するため、モデルの細部は必要としません。モデルには、削除して構わない不要な特徴線も含まれています。


図 1.

モデルファイルを開く

このステップでは、モデルファイルを開きます。

  1. メニューバーからFile > Open > Modelを選択します。
  2. Open Modelダイアログで、モデルファイルclip_defeature.hmを開きます。

表示をオフに設定

このステップでは、lvl10コンポーネントの表示をオフにします。

lvl10コンポーネントが表示されている場合は、中立面形状を使った作業を簡単に行えるように表示をオフにする必要があります。

モデルブラウザのComponentフォルダーの下のlvl10横のをクリックしてジオメトリを非表示にします。

クリップのメッシュ

このステップでは、特徴線を除去する前に、メッシュの品質を確認するためにクリップをメッシングします。

  1. モデルの形状を、サーフェスエッジ表示を伴うシェーディングで表示するには、Visualizationツールバーのをクリックします。
  2. AutoMeshパネルを開くため、メニューバーからMesh > Create > 2D AutoMesh を選択、またはF12を押します。
  3. エンティティセレクターをsurfsにセットします。
  4. element size=欄に2.5を入力します。
  5. mesh type リストからmixedを選択します。
  6. メッシングモードをinteractiveからautomaticに切り替えます。
  7. トグルがelems to surf compに設定されていることを確認します。
  8. 表示されているサーフェスをすべて選択するため、surfs >> displayedをクリックします。
  9. Meshをクリックします。
    メッシュプレビューが作成されます。


    図 2.
  10. パネルを抜けるため、returnをクリックします。

メッシュ品質のレビュー

このステップでは、作成されたメッシュの品質を確認します(オプション)。

このステップはオプションです。不規則で品質の良くない要素がある領域に注目します。不規則で低品質のメッシュは、一般的に整然としていない四角形要素の並びを有しています。Check Elemsパネルを使って、要素の最小長さをチェックします。

  1. Check Elementsパネルを開くため、メニューバーからMesh > Check > Elements > Check Elements を選択、またはF10を押します。
  2. 2-dサブパネルに進みます。
  3. length <欄に1を入力します。
  4. lengthをクリックして、最小長さを確認します。このモデルにおいては、lengthテストに不合格となった要素がフィレット沿いに多く点在しています。
    注: 要素品質をより見やすくするため、Visualizationツールバー上のをクリックしてワイヤーフレームモードで表示します。


    図 3.
  5. パネルを抜けるため、returnをクリックします。

ピンホールの消去

このステップでは、4つの小さいピンホールを削除します。

ピンホールは、サーフェス内の閉じている自由エッジループです。ピンホールは円形である必要はありません。

  1. defeature パネルを開くため、メニューバーからGeometry > Defeature > Pinholesをクリックします。
  2. diameter <欄に3.0を入力します。
  3. surfs >> allを選択します。
  4. findをクリックします。
    モデル内の直径3以下のピンホールがすべて検出され、その中心には、記号xP(表示色=白)が表示されます。


    図 4.
  5. deleteをクリックします。
    選択されたピンホールは削除され、元のピンホールの中心に配置された固定ポイントによって置き換えられます。形状に加えられた変更によってメッシュも更新されます。

サーフェスフィレットの削除

このステップでは、モデル内のすべてのフィレットを削除します。

  1. surf filletsサブパネルに進みます。
  2. モデルの形状が、サーフェスエッジ表示を伴うシェーディングで表示されていない場合、Visualizationツールバーのをクリックします。
  3. find fillets in selectedの下のsurfs >> displayedをクリックします。
  4. min radius欄に2.0と入力します。
  5. findをクリックします。
    モデル内の半径2以上のサーフェスフィレットがすべて検出されます。


    図 5.
  6. removeをクリックします。

コーナー曲線の特定と削除

このステップでは、サーフェスのコーナー曲線を自動的に特定し、削除します。

まだDefeatureパネルにいます。

  1. edge filletsサブパネルに進みます。
  2. surfs >> displayedを選択します。
  3. min radius欄に1.0と入力します。
  4. モデル内のすべてのフィレットを検索するには、一番下のスイッチをallに変更します。
  5. findをクリックします。
    フィルターの基準に合うエッジフィレットがすべて認識され、モデル内のその位置に半径線と共にFの記号が表示されます。
  6. filletsエンティティセレクターがアクティブになっている状態で、Fフィレットマーカーを右クリックすると、フィレットの選択が解除されます。
  7. removeをクリックします。
    手順 6で選択解除したフィレットを除き、選択されたすべてのエッジフィレットが削除されます。

作業の保存

このステップでは、作業を保存します(オプション)。

モデルが簡略化されました。必要であればモデルを保存してください。

オプション: メニューバーからFile > Save > Modelを選択します。

モデルは、実行する解析に適した簡略化された形状になりました。要求される要素サイズ2.5で捕捉するには小さすぎる穴、サーフェスフィレット、およびエッジフィレットが除去されました。