HM-2035:トポロジーの最適化

形状のトポロジーの細部は、サーフェスから作成されるメッシュの品質に影響を与えることがあります。

これらの細部は、パートの形状の主な特徴線を示すものではないので、特徴線と関係のないものは除去することができます。サーフェスの形状に影響するトポロジーを修正する場合、解析に必要なパート形状と要素品質の両方を考慮してどこまで修正を行うかを決定する必要があります。また、パートの形状を変更しないトポロジーの特徴線の追加は、より品質の良いメッシュを作成する助けとなります。

本チュートリアルでは、以下の項目について学習します:
  • 品質の悪い要素を確認するためにパートにメッシュ作成
  • 微小エッジを除去
  • サーフェスを分割
  • 内部固定ポイントを削除
  • 固定ポイントの置き換え
  • 最終メッシュを作成

この演習では、hm.zipファイル内のclip_refine.hmを使用します。このファイルを作業ディレクトリにコピーします。

モデルファイルを開く

このステップでは、モデルファイル clip_refine.hmを開きます。

  1. メニューバーからFile > Open > Modelを選択します。
  2. Open Modelダイアログで、モデルファイルclip_refine.hmを開きます。
  3. HyperMeshで可能なさまざまな表示オプション(回転、拡大など)を使用してモデルを確認します。

予備メッシュの作成

このステップでは、予備メッシュを作成します。

  1. Automeshパネルを開くため、メニューバーからMesh > Create > 2D AutoMesh を選択、またはF12を押します。
  2. エンティティセレクターをsurfsにセットします。
  3. size and biasサブパネルに移動します。
  4. element size=欄に2.5を入力します。
  5. mesh type リストからmixedを選択します。
  6. メッシングモードをinteractiveからautomaticに切り替えます。
  7. surfs >> displayedを選択します。
  8. Meshをクリックします。
    サーフェスにメッシュが作成されます。


    図 1.

メッシュ品質のレビュー

このステップでは、メッシュの品質をレビューします。

  1. モデルを回転、拡大、または左右上下に移動させて、作成されたメッシュを確認します。四角形要素が整然と並んでいないメッシュの列の場所を確認します。
  2. Check Elementsパネルを開くため、メニューバーからMesh > Check > Elements > Check Elements を選択、またはF10を押します。
  3. 2-dサブパネルに進みます。
  4. length <欄に1を入力します。
  5. lengthをクリックして、最小長さを確認します。
    チェックに不合格となった要素がハイライトされます。
  6. パネルを抜けるため、returnをクリックします。
  7. モデルブラウザのComponentフォルダー下のMiddle Surface 横のをクリックし、要素を非表示にします。

短いエッジの削除

このステップでは、固定ポイントを結合して短いエッジを削除します。

  1. Replaceパネルを開くため、メニューバーからGeometry > Edit > Fixed Points > Replaceをクリックします。
  2. moved pointsセレクターがアクティブになっていることを確認します。
  3. 下図に示すとおり、下側の固定ポイントを選択します。
    注: モデル内に固定ポイントが表示されていない場合、Displayツールバー上のが選択されていることを確認します。
  4. retained pointセレクターをアクティブにします。
  5. 下図に示すとおり、upper fixedポイントを選択します。
  6. replaceをクリックします。


    図 2.

固定ポイントの削除

このステップでは、すべてのサーフェスの内部にある固定ポイントを削除します。

Pointsパネルに留まっています。

  1. suppressサブパネルに入ります。
  2. at cursorの下で、pointセレクターがアクティブになっていることを確認します。
  3. 下図に示すとおり、4個の固定ポイントを選択します。
    選択された固定ポイントが削除されます。


    図 3.

    これらの固定ポイントは、特徴線の削除の操作で穴(ピンホール)を削除したときの名残です。これらを残しても、要素品質をあまり下げることなく、与えられた要素サイズでメッシュを作成することができますが、これらを排除することで、更に良いメッシュとなります。

  4. パネルを抜けるため、returnをクリックします。

メッシュパターンをコントロールするためにサーフェスにエッジを追加する

このステップでは、メッシュパターンをコントロールするためにサーフェスにエッジを追加します。

  1. Trim with Nodesパネルを開くため、メニューバーからGeometry > Edit > Surfaces > Trim with Nodesを選択します。
  2. node normal to edgeの下でnodeをクリックします。
  3. 下図に示す領域を拡大して、固定ポイントを選択します。
  4. linesセレクターがアクティブなセレクターである状態で、下図に示すラインを選択します。
    固定ポイント位置からラインに対して直角なエッジが作成されます。


    図 4.
  5. 下図に示すポイントとラインに対し、手順2から4までを繰り返します。


    図 5.
  6. 下図に示すポイントとラインに対し、手順2から4までを繰り返します。


    図 6.
  7. 下図に示すポイントとラインに対し、手順2から4までを繰り返します。


    図 7.

サーフェスへのエッジの追加

このステップでは、メッシュパターンをコントロールするためにサーフェスにエッジを追加します。

  1. trim with surfs/planesサブパネルに進みます。
  2. with planeカラムで、surfsセレクターがアクティブになっているのを確認します。
  3. 下図に示す5つのサーフェスを選択します。


    図 8.
  4. 方向セレクターがN1, N2, N3に設定されているのを確認します。
  5. N1をクリックしてアクティブなセレクターとします。
  6. マウスの左ボタンを押したまま、マウスを下図に示すエッジ上に移動し、カーソルがに変わったらマウスボタンを離します。
  7. エッジ上の任意の位置で2つのポイントをクリックします。3つ目はクリックしません。
    ライン上のN1およびN2で選択された位置に節点が置かれます。
  8. Distanceパネルを開くためF4キーを押します。
  9. three nodesサブパネルを選択します。
  10. マウスの左ボタンを押したまま、マウスを数に示すエッジ上に移動し、カーソルがに変わったらマウスボタンを離します。


    図 9.
  11. エッジ上の任意の位置で3つのポイントをクリックします。
    ライン上にN1、N2およびN3の位置を示す仮の節点が配置されます。
    注: 予め節点が存在しない位置に仮の節点を作成する方法は、モデル内の既存の節点がない場所の点を使用したい際に有効です。この方法で、ライン、サーフェスおよび要素に節点を作成することができます。詳細については、HyperMeshのオンラインヘルプをご参照ください。インデックスでPicking Nodes on Geometry or Elementsと入力します。
  12. circle centerをクリックします。
    穴の中心に節点が作成されます。
  13. Surface Editパネルを抜けるため、returnをクリックします。
  14. Bセレクターをアクティブにします。
  15. 穴の中心に作成した節点を選択します。
  16. trimをクリックします。
    サーフェスは、穴の中心を通る位置でトリムされました。
  17. パネルを抜けるため、returnをクリックします。

共有エッジの除去

このステップでは、微小エッジの原因となる共有エッジを除去します。

  1. (Un)suppressパネルを開くため、メニューバーからGeometry > Edit > Surface Edges > (Un)Suppressを選択します。
  2. 下図に示す5つのラインを選択します。


    図 10.
  3. suppressをクリックします。
    ラインが除去され、青の点線で示されます。

パートのリメッシュ

automaticモード、size 2.5、メッシュタイプmixed meshを使用して、パートのサーフェスをリメッシュします。

  1. モデルブラウザのComponentフォルダー下のMiddle Surface 横のをクリックし、要素を表示させます。
  2. Automeshパネルを開くため、メニューバーからMesh > Create > 2D AutoMesh を選択、またはF12を押します。
  3. elem size=が2.5、 mesh typeがmixedに設定されていることを確認します。
  4. 表示されているサーフェスをすべて選択するため、surfs >> displayedをクリックします。
  5. Meshをクリックします。

メッシュ品質のレビュー

このステップでは、メッシュの品質を再びレビューします。

  1. モデルを回転、拡大、または左右上下に移動させて、作成されたメッシュを確認します。一列に整然と作成された四角形メッシュとなります。
  2. Check Elementsパネルを開くため、メニューバーからMesh > Check > Elements > Check Elements を選択、またはF10を押します。
  3. 2-dサブパネルに進みます。
  4. length <欄に1を入力します。
  5. lengthをクリックして、最小長さを確認します。
    チェックに不合格となった2つの要素がハイライトされます。これら2つの要素は、パートの形状によって不合格となりました。ただし、全体の要素サイズと対比して小さすぎることはないので、そのままにします。
  6. Automeshパネルを開くため、メニューバーからMesh > Create > 2D AutoMesh を選択、またはF12を押します。
  7. QI optimizeサブパネルに移動します。
  8. elem size=が2.5、 mesh typeがmixedに設定されていることを確認します。
  9. edit criteriaをクリックします。
  10. Criteria File Editorダイアログで、Target element size欄に2.500を入力します。
  11. 適用 をクリックします。
  12. OK をクリックします。
  13. 表示されているサーフェスをすべて選択するため、surfs >> displayedをクリックします。
  14. Meshをクリックします。
    古いメッシュが削除され、新しいメッシュが作成されます。
  15. "There is a conflict between the user requested element size and quality criteria ideal element size(ユーザー指定の要素サイズと理想的な要素サイズ基準の間に矛盾があります)"のメッセージが表示された場合は、サイズ2.5を使ってRecomute quality criteriaボタンをクリックします。
  16. Quality Indexパネルを開くため、メニューバーからMesh > Check > Elements > Quality Index を選択します。
  17. page 1に進みます。
  18. comp.QIが0.01に設定されていることを確認します。この小さい値は、メッシュが高品質であることを意味します。値が大きいほど、メッシュ品質は劣ります。

作業の保存

このステップでは、作業を保存します。

パートがメッシングされ、解析用の設定を行う準備が整いました。ここでモデルを保存します。

オプション: メニューバーからFile > Save > Modelを選択します。