Design Sensitivity Analysis

設計感度は、設計変数の変化に対する応答の変化を表し、最適化によく使用されます。

設計感度はまた、システム内のどのコンポーネントが(設計変数により参照される関連のプロパティを通して)問題となっている応答に支配的な影響を及ぼすかを理解するための診断ツールとしても用いられます。

従来、設計感度は周波数応答解析にリクエストするには負荷が高くなることがあり、各解析周波数における周波数応答について複数の設計応答を生成する必要がある場合に、最適化ランの一部としてのみリクエストすることができます。すべての設計変数についてすべての解析周波数における感度の出力を強制するには、目的関数と制約条件を特定の方法で定義、設定する必要があります。また設計感度は、複素値として、すべての解析周波数で、H3Dまたはpunchなどの周波数応答結果出力で、といった典型的な応答結果のようには出力されません。

周波数応答解析について設計感度解析の使いやすさを向上させるために、簡略化された設計感度リクエストがOptiStructにインプリメントされています。設計感度解析のリクエストは、DESVARカードを用いて設計変数のみを指定する必要のある通常の周波数応答解析で使うことができます。設計感度解析は、すべての解析出力において複素値で.h3dファイルに出力されます。

設計感度は、設計変数の単位変化毎の応答として定義されます。このフォームでは、出力は設計変数値に大きく依存します。例えば、典型的なパネル板厚変数は1 mm程度で、典型的なブッシュ剛性1500 N/mm、あるいは質量密度7.9E-9 Mg/mm3と比較して大きく異なります。その結果として、設計変数がスケーリングなしでプロパティ値と直接関係している場合、それらの設計変数の単位変化は根本的に異なる意味を持ちます: パネル板厚を2倍にすると、ブッシュ剛性は微小な0.15%の変化、質量密度は莫大な増加となります。これは、設計変数の相対感度のランク付けを不可能にします。

基本的なプロパティの感度を比較するための、より一層バランスのとれた方法は、共通のパーセンテージ変化ベースでの比較です。先に引用した例では、パネル板厚、ブッシュ剛性、質量密度の3つのプロパティすべてで、感度を倍加ベースで適度にランク付けすることができました。このため、NVH Design Sensitivity Analysisユーティリティは、設計変数がどのようにプロパティに関係しているかにかかわらず、ランク付けやプロッティングされる以前に、すべての設計感度を基本的なプロパティの倍加毎の応答変化の形に変換します。

HyperGraphにおいて、NVH Design Sensitivity Analysisユーティリティでは、OptiStruct dsa.0.h3dファイルからの設計感度カーブをプロットおよびランク付けすることができます。この出力は、最適化ソルバーデックにOUTPUT,H3DSENS,OPT4カードを追加することによってリクエストできます。このオプションは、すべての解析周波数において設計感度出力を複素値フォーマットとします。