OS-E: 2030 ソリッド要素でモデル化された片持ち梁

本例の目的は、プリズム型の片持ち梁の体積を最小化することです。


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図 1. 片持ち梁: 荷重と境界条件の付与

モデル概要

梁の先端における最大変位が制限され、1つ目と2つ目の固有値振動数には下限が設けられています。2つのサブケースが定義されており、subcase 1は静的荷重ケース、subcase 2は固有モード解析です。

設計領域は2つの設計要素、すなわちウェブとフランジに分割されています。設計要素とベクトルを使って、6つの設計変数が定義されています(図 2)。形状最適化については、梁の形状は元の形状の節点位置 x (0) 、および、設計変数に関連付けられた6つの形状基底ベクトルの線形組み合わせ Δ x , i = 1 , ... , 6 を使って定義されています。線形因子 d , i = 1 , ... , 6 は、最適化問題における設計変数です。梁の形状xは次のとおり表されます:(1)
x = x ( 0 ) + Σ i 0 6 d , Δ x ,
図 3 は、1つ目の設計変数によって摂動された梁の形状です(線形摂動)。 図 4 は、設計変数4によって生じる2次の摂動ベクトルを示します。

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図 2. 片持ち梁; 設計要素と設計変数

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図 3. 片持ち梁; 摂動された形状1


図 4. 片持ち梁; 摂動された形状4

摂動ベクトル Δ x , i = 1 , ... , 6 は、AutoDV(HyperMeshの一部)を使ってDVGRIDカードのフォーマットで与えなくてはなりません。これらのカードは自動的に生成することが可能です。AutoDVの出力には、設計変数定義DESVARも含まれます。出力ファイルBeam_shape.datは、インクルードステートメントを介し、OptiStruct入力デックのバルクデータセクションに組み込むことができます。

結果

最適化問題の定義は、入力デックのケースコントロールセクションに含まれます。 図 5 は、最適化問題の定義とAutoDV出力を含んだOptiStruct入力ファイルのセクションを示しています。

最適化の制約条件はすべて、モデルについて満たされています。最終形状を図 5に示します。
$-----------------------------------------------------------------
$
$                      Case Control Cards                                    
$
$-----------------------------------------------------------------
$
DESOBJ(MIN) = 1
$
$HMNAME LOADSTEPS       1Static
$
SUBCASE       1
 LOAD   =    2
 SPC    =    3
 DESSUB =  101
$
$HMNAME LOADSTEPS       2Eigenvalues
$
SUBCASE       2
 SPC    =    3
 METHOD =    4
 DESSUB =        201
$
BEGIN BULK
INCLUDE Beam_shape.dat
$
$  LOAD cards
$
EIGRL, 4, , , 10
$
DRESP1, 1, vol, VOLUME
DRESP1, 2, disp, DISP,,,2,,29530
DCONSTR, 101, 2, -0.01
DRESP1, 3, f1, FREQ,,,1
DRESP1, 4, f2, FREQ,,,2
DCONSTR, 202, 3, 2600.0
DCONSTR, 203, 4, 3000.0
DCONADD, 201, 202, 203

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図 5. 片持ち梁; 最終形状

モデルファイル

この例で使用されているモデルファイルには以下のものが含まれます:
  • <install_directory>/hwsolvers/demos/optistruct/examples/beam_shape.fem