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HyperView2021の新機能に関する情報。

Altair HyperView 2021リリースノート

全般

主な特長

  • HyperWorksでのポスト処理
  • モデルのホットスポットの検出に効果的なHotspot Finder
  • コンターデータを検出するデータ抽出ツール
  • ユーザー定義の移動システム
  • HWC言語対応の拡張

新機能

HyperWorksでのポスト処理


図 1.
このリリースでは、ポスト処理プロファイル(HyperView、HyperGraph、MediaView、TableView、TextView)が全面的にHyperWorksに統合されました。注目すべき点を以下に挙げます:
  • 複数ウィンドウと複数ページによるポスト処理セッションを、専用ブラウザとページナビゲーション用ツールバーによってサポートしています。


    図 2.
  • 頻繁に使用する各種ツールが、新しいResultsリボンにまとめられています。他のツールは、ツールメニューから使用できます。


    図 3.
  • 新しい検索バーで、目的のツールを素早く探し出して開くことができます。


    図 4.
  • ビューおよび表示や視覚化を制御する効果的なツールをViewツールバーにいくつか用意しています。


    図 5.
  • 新しいアイドルモード
    • 専用のツールを使用しなくても、さまざまなモデルエンティティにマウスカーソルを合わせると、そのエンティティの情報を問い合わせることができます。重要なエンティティ情報がツールチップに表示されます。


      図 6.
    • モデリングウィンドウに組み込まれたエンティティセレクターを使用すると、さまざまなタイプのエンティティを選択して、いくつかの操作を実行できます。コンテキストメニューまたはキーボードショートカットを使用して、可視性や色などのプロパティを変更できます。


      図 7.
    • ライブクエリ:アイドルエンティティセレクターとの組み合わせで動作し、モデリングウィンドウで選択したエンティティに基づいて有用な情報がリアルタイムで得られます。


      図 8.
    • アイドルモードでエンティティを選択すると、モデリングウィンドウとResultsブラウザでそのエンティティが自動的にハイライト表示されます。コンターパネルなどの特定のパネルに選択内容をプッシュして、そこで詳しく処理することもできます。
  • Hotspot Finder:シミュレーションのホットスポットを特定して表示する高機能なツールです。
注: HyperMeshとHyperViewとでは、選択されたエンティティをハイライト表示するスタイルがいくらか異なります。今後のリリースで、この相違を解消する予定です。
Hotspot Finder
Hotspot Finderでは、プロット結果に基づいてモデルのホットスポットを探し出すフィルターが適用されます。注釈付きで検索結果をプロットし、選択した量の詳細情報を画面に表示する場合にも、このツールが効果的です。
このツールでは、エンティティを選択するフィルターのリストが使用され、コンフィギュレーション、結果値のしきい値、分離トレランス、ホットスポットの数、シミュレーションを基準として要素が無視されます。また、選択したシミュレーション、コンポーネント、アセンブリごとに、現在の検索を個別に繰り返すこともできます。


図 9.
検索結果を強調表示した注釈とテーブルにリストされたホットスポットとともに、検索結果を画面に表示できます。この結果をCSVでエクスポートできるほか、画面上に結果を注釈、測定値、エンティティセットとして保存することもできます。
注: この機能はHyperWorksでのみ使用できます。
データ抽出
このツールを使用して、ソリッド要素に定義したパスに沿ってコンターデータを抽出できます。抽出したデータは、カーブとして視覚化できるほか、csvファイルにエクスポートすることもできます。現在、データ抽出はExtract and Linearizeに名前が変更された単一のツールでStress Linearizationで利用できるようになりました。また、Stress Linearizationでは新しいプロットオプションが使用できるようになっています。


図 10.
ユーザー定義の移動システム
変形で更新されるシステムをHyperViewで定義できるようになりました。このシステムをresolved-in systemとして使用し、結果を変換できるほか、追跡システムとして使用し、剛体運動を除去することもできます。


図 11.
記録および再生
HWC(HyperWorks Command)言語の対応範囲が以下の機能にも拡張されました。この言語を使用すると、HyperViewでワークフローを記録して再生できます。
  • Measures
  • Systems
  • Scales (Deformed)
これらのパネルで実行したタスクは、簡潔で直感的なHWCシンタックスで記録され、ファイルシステム上でHWCシンタックスとTclシンタックスの両方でログ記録できるようになっています。コマンドラインは、オートコンプリートとインタラクティブなヘルプをサポートし、コマンドの変更や再実行が容易にできます。


図 12.

機能強化

HV事前データ読み込みのプロファイルでモデル階層が直接サポートされています。
インクルード、アセンブリ、パートの階層情報をソルバー入力デックから直接読み取り、Resultsブラウザで表示できるようになりました。これまでのHyperViewリリースの事前データ読み込みでは、Tools > Extact Solver Dataオプションを使用して階層情報をインポートする必要がありました。
複数の結果ファイルをサポートするレポートテンプレート
モデルが1つで結果ファイルが複数のユースケースに対して、HyperViewでレポートテンプレートを使用できるようになりました。この結果ファイルはパラメータとしてレポートテンプレートに保存されます。この保存では、特定のモデルに属する結果ファイルの選択と置き換えを容易にする特別なシンタックスが使用されます。


図 13.
セッションファイルとレポートテンプレートでのUTF-8のサポート
セッションファイルとレポートテンプレートの両方でUTF-8によるパスがサポートされています。Unicode文字のサポートにより、たとえば、レポートパラメータで漢字を使用できます。
その他
  • モデルを開くときやモデルビューを変更するときのために、スムーズな移行効果が実装されています。この効果は直交ビューでのみ使用できます。
  • フェイスを指定して要素または節点を選択する機能がソリッド要素に拡張されました。
  • モデルデータを変換するときにセットを除外するオプション-nsがHVTransコマンドラインに追加されました。
  • コンター結果のコンポーネントを設定するプリファレンスステートメントが新たに導入されました。
  • HWDページのタイトルでTemplex式がサポートされるようになりました。

既知の問題点

矩形ビデオのキャプチャー
次世代のHyperWorksでは、複数のウィンドウをアクティブにしたページレイアウトを使用している場合、または表示スケールに50%以上の違いがある複数のモニター設定を使用している場合に、ファイル > Screen Capture > Video to File > Rectangle によるビデオのキャプチャーが失敗します。
表示スケール
Windowsでは、表示スケールを変更すると(たとえば、1920 x 1080の画面サイズでスケールを125%に設定した場合)、グラフィカルユーザーインターフェース(FBDのクリアボタンなど)が途切れることがあります。ダイアログのサイズを変更することで、この問題を修正できます。

解決された問題点

  • スタンドアロンのHyperView Playerをインストールした環境ではH3DでRealistic Renderingモードが表示されない問題を解決しました。
  • ページを追加してタグテーブルでフォーマットを変更するとアプリケーションがハングする問題を解決しました。
  • イメージプレーンを削除するとResultブラウザに空のラベルが作成される問題を解決しました。
  • HyperViewからソルバーデックの誤ったフォーマット(Dynaフォーマット)がエクスポートされる問題を解決しました。
  • 複数のリンク先プロットウィンドウを設定したページでアニメーション速度が遅くなる問題を解決しました。
  • ライブリンクカーブを設定したユーサーシステムで解決したクロスモデルメジャーを削除するとアプリケーションがクラッシュする問題を解決しました。
  • 境界線の色と塗りつぶしの色を同じにすると、塗りつぶしの色が変化することがわかる問題を解決しました。
  • Partsビューでグローバル表示ツールとIsolate on Partのフォルダーが動作しない問題を解決しました。
  • 材料と特性でResultsブラウザのReverse Displayオプションが動作しない問題を解決しました。
  • インポートでH3Dのイメージの色が復元されない問題を解決しました。
  • 注釈、メジャー、断面の追加や削除などの特定のタスクを実行した後、パラメータブラウザが自動的には更新されない問題を解決しました。
  • 合計節点が断面の節点に属していない場合、FBDサマリーテーブルに値が表示されない問題を解決しました。
  • 事前データ読み込み:
    • Load DataブラウザでCached列とiso列をソートできない問題を解決しました。
    • コピーアンドペーストしたコンタープロットの位置が元のウィンドウでの位置と一致しない問題を解決しました。
    • モデルを削除してもモデルファイルリストが更新されない問題を解決しました。
    • 複数の定義を選択すると、コンテキストメニューのオプションが誤ってグレーアウト表示になる問題を解決しました。
    • 時間スケールの情報がコピー先ウィンドウにコピーされない問題を解決しました。
    • さまざまなメソッドタイプでユーザー定義システムを編集すると、そのシステムが適切に更新されない問題を解決しました。
  • カスタマイズAPIの::hwf::getopenfileが複数のファイルで機能しない問題を解決しました。
  • HWC:GUIでエクスポートした凡例コンフィギュレーションのTclファイルを、HWCコマンドではインポートできない問題を解決しました。
  • HWC:大量の文字を使用した記録済みコマンドが表示されない問題を解決しました。
  • HWC:空白文字で囲まないコンマを使用したラベルを持つ記録済みコマンドに対してTclラッパーが失敗する問題を解決しました。
  • HWC:エスケープシーケンス“\\,”はラベルリストにコンマを使用してラベルを書き込むTclへの記録やコピーに使用されない問題を解決しました。
  • HWC:角括弧と中括弧のエスケープシーケンスがテキストとラベルで欠落していた問題を解決しました。

ソルバーのインターフェース

PAM-CRASH 2G Interface

新機能
FEMZIP v11.00 DSYリーダー
PAM-CRASH DSY Femzipリーダーライブラリがバージョンv11.00にアップグレードされました。
ソルバーデックのエクスポート
HyperViewでは、変形構造または変形メッシュをPAM-CRASHフォーマットにエクスポートできます。この機能は、ファイル > エクスポート > ソルバーデックから使用できるほか、Export Solver Deckアイコンをクリックして使用することもできます。
機能強化
リーダーの機能強化
概要 サポートされるフォーマット
HDF5/ERFリーダーでは、shallowオプションで生成されたfemzipファイルを認識できます。 erf.fz
インクルードと変換を記述したファイルをインポートできるように入力モデルリーダーが機能強化されました。 .pc、.inc、.dat
1D(MTOJNT、MTOCO)エンティティをインポートして表示できるように入力モデルリーダーが機能強化されました。 .pc、.inc、.dat
DSY結果ファイルの正しいステータスがRBODYのコンターと凡例に表示されるようになりました。 DSY
PLINKコンフィギュレーションで、コンポーネントに縮退したセグメントが修正され、DSY結果ファイルのすべての層で結果が考慮されるようになりました。 DSY
DSY結果ファイルでPLINKの接触エネルギーが修正されるようになりました。 DSY

LS-DYNA Interface

機能強化
リーダーの機能強化
LS-DYNA Femzipリーダーライブラリがバージョンv11.00にアップグレードされました。

Abaqus Interface

新機能
Abaqus 2021 Reader
HyperViewで、Abaqus 2021 ODBファイルのポスト処理がサポートされるようになりました。

Radioss Interface

機能強化
リーダーの機能強化
Radioss FEMZIPリーダーライブラリがバージョンv11.27にアップグレードされました。