Pedestrian Impact

Pedestrian Impactツールは、自動車のボンネットとフロントガラスへの歩行者頭部の衝突のシミュレーション用にデックを生成します。

また、PowerPoint(PPT)およびExcelレポートも作成します。このツールは入力としてグラフファイルを取り、選択されたインパクターの種類についてGTRまたはEuro NCAP規則毎の結果をプロットします:ツールには2つのモードがあります:
  • Auto Report Generation
  • Interactive Section

Pedestrian Impactツールは、歩行者安全規則であるGTR、EuroNCAPおよびHomologationに適合しています。Pedestrian Impactはユーザーからの最小限の入力でのプロセスを自動化するため、より少ない人的エラーでデック生成のリードタイムを短縮します。Pedestrian Impactは、Engineering SolutionsのCrash LS-DYNAおよびRadiossユーザープロファイルに用意されています。

Engineering Solutionsでデックを作成したら、自身の結果をHyperGraph Pedestrian Impactブラウザに読み込み、ボンネットの各ポイントについて用意されているすべてのカーブを含んだExcelレポートを生成します。レポートには、異なるコンター(HIC、最大変異、最大変異の時刻)の画像も含まれます。

Pedestrian Impactブラウザでは、HICのコンターの確認、および後で使用するための画像のキャプチャーを行うことも可能です。

Impactor Type
ドロップダウンメニューからHeadUpper LegまたはLower Legを選択します。
Impactor TypeにHeadを選択する場合は、以下を指定できます:
Node Id Adult Head
モデル内の断面に使用されるID
Node Id Child Head
モデル内の断面に使用されるID
Front Comp Ids (たとえば; 1、2、3)
モデル内の前部コンポーネントに使用されるID
Regulation Type
GTRまたはEuroNCAPを選択
HIC Target Scale (%)
基準についてターゲット値をスケーリングする値。たとえば、値20%はHICの値1000を800まで下げ、これはGTRの場合はグリーン(許容値)です。HICノートは状況に応じて色を更新します。
注: シミュレーションからの実際のHIC値は変更されません。このパーセンテージは、安全性の限度と見なされます。更新されたHICノートは、使用されグラフィックス内で表示される値を引き起こします。
HIC Window (ms)
HIC計算の期間(単位: ミリ秒)
SAE Filter
グラフのスムージングは下記のSAEフィルターのいずれかを選択して行われます:
  • SAE 60
  • SAE 180
  • SAE 600
  • SAE 1000
  • SAE general
  • SAE mirror
Impactor TypeとしてUpper LegまたはLower Legを選択している場合は、上記のオプションは無効となります。
Solver Result
ドロップダウンメニューから、ソルバーの種類としてRadiossまたはLS-DYNAを選択します。
Update HIC Notes
上記のHIC Target Scaleの定義をご参照ください。
Plottingのオプション
結果の表示をカスタマイズするために、以下のオプションを選択します:
  • Use SAE filter
  • Overlay WAD Lines on vehicle
  • Use four window layout
  • Show Displacement Contour
Impactor TypeとしてUpper LegまたはLower Legを選択している場合、これらのオプションは無効となります。
Auto Report Generation
レポート生成に、Pedestrian Deck Directory、HM Output DirectoryおよびTarget Point CSVファイルの位置が必要とされます。
Pedestrian Deck Directory
ファイルブラウザからPedestrian Decks Directory(歩行者デックが解決された場所)を選択します。このディレクトリには、対応する結果ファイル群を含んだサブディレクトリがあります。サブディレクトリと結果ファイル群はすべて、標準の書式で命名されている必要があります。たとえばこれらの名称の最初の2文字または3文字は“CL_”、“CR_”、“AL_”、“AR_”、“C_0”、“A_0”または“N_”でなければなりません。下の図は、選択されたディレクトリの構造を示しています。


図 1.
HV_Outputディレクトリは、テンプレートが実行された後に作成されます。このディレクトリには、ツールによって生成されたすべてのファイルが含まれます。PowerPoint(PPT)レポートはこのディレクトリ内にあります。これらのファイルは選択されたインパクターに基づいて命名されます。
PPTレポートの名称は:
  • Headの場合、HeadImpactReport_PPT.htm
  • Lower Legの場合、LowerLegImpactReport_PPT.htm
  • Upper Legの場合、UpperLegImpactReport_PPT.htm
PPTレポートを開くには、PowerPointを使って、必要なhtmファイルを開きます。
HM Output Directory
ファイルブラウザを使ってHM Outputディレクトリ(WAD Lineコンポーネントコレクターがエクスポートされた位置)を選択します。これは、 硬いパートの距離のコンターとWAD Lineオーバーレイを作成するために使用されます。
Target Point CSV
Target Point CSVについては、ファイルブラウザ上をクリックし、インポートするCSVファイルを選択します。
Interactive Section
詳細については、Interactive Sectionをご参照ください。
Load Defaults
保存済みの選択されたオプション群を読み込みます。
Save Defaults
現在選択されているオプション群を保存します。
Generate Report
歩行者衝突のレポートを生成します。ブラウザのInteractive Sectionは、Pedestrian Deckデータで満たされます。
HIC Summary
アニメーションファイルの生成またはレポートの作成なしに、すべてのポイントのHICマップを作成します。時刻歴ファイルは、HICを計算し、ボンネット上のHICポイント群を素早く示すために用いられます。CSVファイルがHicSummary.csvという名称で書き出されます。Generate Reportオプションをクリックすることで、レポートの作成を継続できます。次に同じデフォルトファイルが読み込む際、HicSummary.csvファイルがフォルダー内に存在する場合は、データを再度処理することなく値を使用するオプションのプロンプトが出されます。