MV-3000： MotionView - HyperStudyを用いたDOE
本チュートリアルでは、HyperStudyを使ってMotionViewモデルのDOEスタディをセットアップし、MotionView - HyperStudy環境でDOEスタディを実行し、モデルの最適化の実施に役立つ近似関数を作成します。
始める前に、mbd_modeling\doeフォルダーにあるhs.mdlおよびtarget_toe.csvファイルを自身の<作業ディレクトリ>にコピーします。
- 理論
- HyperStudyでは、CAE環境内でDOE（実験計画法）、最適化、確率統計スタディを行うことができます。DOE（Design of Experiments： 実験計画法）の目的は、モデルにおけるパラメータ（設計変数）の変更がモデルの性能（応答）にいかなる影響をもたらすかを理解することです。
DOEスタディが完了した後、DOEスタディの結果から近似関数を作成することができます。近似関数は、全入力変数の関数として出力の多項式の形にしたものです。これは、回帰式と呼ばれます。
回帰式は、最適化の実行に使用できます。Note: スタディの目的は、システムの挙動を理解することであり、最適な１つのソリューションを求めることではありません。HyperStudyでは、非線形挙動を含む様々な条件下、設計における異なる側面のスタディが実施できます。HyperStudyは以下のことを行います：- ユーザー定義を含む様々なDOEスタディタイプを提供
- 複合領域のDOE、最適化および確率統計スタディの支援
- 確率統計スタディについて様々なサンプリング手法および分布を提供
- ユーザーフレンドリーなインターフェースによりソルバー入力モデルをパラメータ化
- 拡張的な数式ビルダーを使って数値処理を実行
- ロバストな最適化エンジンを使用
- スタディ結果のポスト処理用にビルトインサポートを包含
- スタディ結果用にMVWやTXTなど複数の結果フォーマットを包含
- ツール
- MotionViewでは、メインメニューのの下でHyperStudyにアクセスできます。
続いて、DOEまたは最適化演習内で設計変数としてMDLプロパティデータを選択することができます。MotionViewのプリファレンスファイル内で登録されているソルバースクリプトは、HyperStudyインターフェースを介して使用でき、DOEまたは最適化について順次ソルバーの実行が行えます。
各スタディについて、HyperStudyのプロセスは次のとおりです：
Figure 1. - HyperStudyプロセス
- MotionView MDLファイルは、HyperStudyに直接読み込むことが可能です。MotionSolve、ADAMSまたはAbaqusといったソルバー入力ファイルはパラメータ化され、HyperStudy用の入力としてテンプレートファイルがサブミットされます。パラメータ化されたファイルは、DOE、最適化または確率統計スタディ中に変更される設計変数を認識します。ソルバーランはそれに応じて実行され、結果はHyperStudy内でポスト処理されます。
Figure 2.