Altair Inspire 2019.1

Inspireバージョン2019.1には以下の新機能と機能拡張があります。

新機能

パート置換

モデル設定を失うことなく、既存のパートを新しいCADモデルにシームレスに置換します。Altair Inspireでは、既存の荷重、サポート、結合などを自動的に再接続できるので、中断することなく繰り返し続けることができます。

ビデオ録画
静止イメージに加え、ビデオもキャプチャーできるようになりました。この機能は、スクリーンキャプチャーのファイルメニューにあります。ビデオはGIF形式とMP4形式で保存できます。
ジョイントカプラー
モーションモデル内の接続されたパートの回転や並進移動をカプラーツールでカップリングできるようになりました。このツールは、さまざまな変形しない接続(モーターアクチュエータ、スプリングのジョイント、サポート、暗黙的ジョイント)で動作します。ガイドバーのジョイントによるオプションを使用すると、一緒にカップリングしたいエンティティを選択できます。また、マイクロダイアログでは、目標のカップリング比率を達成するために結合のスケールファクタを指定できます。あるいは、フリージョイント位置オプションを使用することもできます。このオプションは、プリミティブ形状(円筒)を使用する概念モデルで、また、カプラーツールがギアの歯数(または円筒半径)からギア比率を自動的に計算できるギアアプリケーションで役立ちます。
モーション接触のメッシング改善
モーション接触の3Dソリッドパートのメッシング操作が改善されてパフォーマンスが向上しました。さらに、パートごとにメッシュ解像度を指定できるようになりました。パートのプロパティエディターには、手動で解像度(非常に低い、低、中、高、非常に高い)を指定できる新しいオプションが付いたモーション接触カテゴリーあります。または、解像度自動計算チェックボックスでデフォルトのメッシュ解像度を使用できます。
球体およびエリプソイド(楕円)の解析接触
モーション接触は、形状識別を使用して、接触セット内のパートのいずれかが球体またはエリプソイド(楕円)の形状プリミティブのどちらであるかを自動的に判定するようになりました。その場合、形状接触検出は、メッシュ化ではなく、その解析形式で解決されます。可能な限り、形状プリミティブの使用を検討し、このソリューションの改善効果を活用してください。

機能強化

以下の変更と機能拡張も追加されました。
  • マウスコントロールの更新:プリファレンスでマウスコントロールを編集できるようになりました。ターンテーブル回転のデフォルトのマウスコントロールはShift + マウスの右ドラッグです。
  • Unigraphics向けの材料サポート:UG NX(Unigraphics)ファイルのインポート時に、Altair Inspireは材料プロパティを抽出するようになりました。
  • CAD形式サポートの更新:Altair Inspireは更新され、UG NX(NX 12)、Catia V 5(R 28)、Pro E(Creo 5)、およびSolidWorks(2018)のサポートも組み込まれました。
  • 出力ステップのみ表示(モーションアニメーション専用):フォースエクスプローラに、モーション解析を含むモーション解析結果を再生する際に、出力ステップのみ表示するオプションが追加されました。これは、再生出力フレーム間の時間間隔を一定にする際に役立ちます。
  • 積分器の最大次数:ソルバー設定にあるアドバンストカテゴリーのモーション解析の実行ウィンドウから、積分器の最大次数の設定が利用できるようになりました。これは積分器が取り得る最大次数です。デフォルト値は5です。次数が高くなるほど精度は上がりますが、安定性は下がります。アプリケーションによっては、断続的な接触など、デフォルト値をオーバーライドして小さい値(2または1)に設定してください。
  • ばね限界値剛性(N/m):コイルスプリングでばね限界値の剛性の単位系処理は、モーション接触の衝撃衝突タイプの処理と一致するように更新されました。つまり、入力された剛性値は常にN/m単位系です。これによって、モーションモデルのモデル単位系を変更する際に、単位系の一貫性が維持できます。
  • ジョイントの角変位プロット:2019.1リリースでは、ジョイントのローカル - 1番目のパートまたはローカル - 2番目のパートの参照フレームで角変位の測定規則が、PSI、THETA、PHIの角度からAX、AY、AZに変更されました。
  • Altair 365実行状況とオンライン結果の視覚化:Altair 365を使用している際に、アップロード状況とダウンロード状況を確認したり、実行状況ウィンドウからリモートで結果を表示したりできるようになりました。