トラブルシューティング

余肉サーフェスの問題

次のような問題が発生した場合は、以下の改善策を試みてください。
  • 余肉サーフェスが作成されません。
  • サーフェスの欠落で、余肉が部分的に作成されます。赤色は、余肉サーフェスが伝播しなかった場所を示します。
  • リブが不十分です。

ステップ1:リブのオーバーラップを修正する

リブのオーバーラップは最も一般的な問題であるため、まずは手動で修正することから始めることをお勧めします。

  1. リブのオーバーラップを探すために、必要に応じてビューを調整します。
  2. 次のいずれかを実行して、リブがオーバーラップしないように回転させます。
    • レールにマウスカーソルを合わせてハンドルを表示させます。下矢印をドラッグして、リブ平面の角度を変更します。
    • ハンドルを選択し、マイクロダイアログで角度を入力します。
    注: リブを回転できない場合は、リブを選択し、マイクロダイアログでパートへの接線G1の制約をオフにして、回転できるようにします。



    図 1. 問題:リブのオーバーラップ


    図 2. 改善策:オーバーラップしているリブを回転させる

ステップ2:余分なリブを削除する

近すぎるリブや同じ平面上にあるリブをチェックして、余分なリブを手動で削除します。

  1. 必要に応じてビューを調整して、近すぎるリブや同じ平面上にあるリブを見つけます。
  2. フローをスムーズにするために必要に応じてリブを削除します。
    1. ガイドバーで、リブの編集を選択します。

    2. リブを削除するには、そのリブを選択してDeleteキーを押します。
      注: 目的の余肉形状を維持するためにリブが不可欠である場合は、削除はせず、上記のように、回転させることができます。


      図 3. 問題:余分なリブ


      図 4. 改善策:余分なリブを削除する

ステップ3:リブを追加する

リブは自動でも手動でも追加できます。リブを追加したら、編集して余肉を調整できます。

ステップ3A:T-接合でリブを追加する

デフォルトでは十分なリブが作成されていませんでした(不連続性頂点のみ)。これには、接線非連続性が指定したエッジの非連続性トレランスより大きいパートエッジ上の頂点、ポイント、または位置が含まれます。モデリングウィンドウでは、不連続性頂点(およびコーナー)は赤いドットで示されます。


図 5. 問題:デフォルトのリブ位置の自動作成オプションで作成されたリブの数が不足している
リブを増やすには、コントロールパネルのリブ位置の自動作成で、T-接合頂点を選択します。これには、頂点、ポイント、または内部エッジがT-接合頂点および不連続性頂点を形成する外部エッジと交わる場所が含まれます。

ステップ3B:すべての頂点でリブを追加する

T-接合頂点を選択した際に自動的に作成されたリブがまだ十分ではありません。

リブを増やすには、コントロールパネルのリブ位置の自動作成で、すべての頂点を選択します。これには、パートエッジ上のすべての頂点、ポイント、位置(エッジ上の頂点、T-接合頂点、および不連続性頂点)が含まれます。

ステップ3C:不連続性頂点の欠落リブを復元する

不連続性頂点にリブが欠落していないか確認し、そこにリブを追加します。

  1. ビューを調整してリブが欠落している不連続性頂点を見つけます。
  2. Altキーを押しながら余肉の開始エッジの上にカーソルを合わせ、リブが欠落しているところに緑色のドット(不連続性頂点)がないか探し、この緑色のドットをクリックしてそこにリブを追加します。

ステップ3D:指定した位置にリブを追加する

指定した位置にリブを追加できます(たとえば、リブなしで長く伸びる場所や、コーナーでサーフェイスを曲げる、など)。

次の1つ以上の操作を実行します。
動作 操作 メモ
リブのコピーを作成する
  1. ガイドバーで、リブのコピーを選択します。
  2. コピーするリブを選択します。
  3. リブのコピーを貼り付けるには、Alt + クリックを使用します。
 
新規リブを追加する
  1. ガイドバーで、リブの編集を選択します。
  2. まずAltキーを押しながら余肉の開始エッジにカーソルを合わせて、青色または緑色のドットをクリックします緑色のドットは、エッジの連続性が切れている鋭いコーナーを示します。
 
ソースリブのパラメーターの一部をターゲットリブにコピーする
  1. ガイドバーで、リブパラメーターのコピーを選択します。
  2. ソースリブを選択します。
  3. ターゲットリブを選択するには、以下のいずれかを実行します。
    • Alt + クリック
    • 右クリックして、ソース以外のリブの選択または同じタイプのリブの選択を選択します。
  4. パラメーターをソースからターゲットにコピーするには、右クリックして更新を選択します。
以下のパラメーターがコピーされます。
  • 余肉設定
  • 角度
  • 長さ
  • パートへの接線(G1)
  • 半径
以下のパラメーターはコピーされません
  • リブ平面の向き
  • XY描画平面に揃える
この2つのパラメーターをソースリブからターゲットリブにコピーするには、この後のリブの自動整列を参照してください。

パラメーターの定義については、リブオプションを参照してください。



図 6. 問題1:リブのない長いストレッチ


図 7. 改善策1:指定した位置にリブを追加して、余肉サーフェスをあたり一面に作成する


図 8. 問題2:余肉壁がパートエッジに付いていかない


図 9. 解決2:まず、コーナーにリブを追加し、余肉サーフェスが正しく回転するようにします。


図 10. 解決:次に、隣接するリブを追加して余肉をパートエッジに合わせます。

ステップ3E:接線を緩和して余肉を伝播させる

重要: この方法は、すでに部分的な余肉がある場合にのみ機能します。余肉サーフェスが全く作成されていない場合には機能しません。こうした場合は、まずリブを追加して部分的な余肉を作成する必要があります。
デフォルトでは、接線(G1)が使用され、隣り合う余肉サーフェス間に接線(G1)連続性があるリブを作成します。場合によっては、この方法は使用できず、余肉サーフェスが伝播に失敗する原因となります。接線の自動決定をオンにするとサーフェスの伝播範囲がわかり、手動修正が必要な領域を特定できます。
  1. マウスカーソルをリブに合わせて青いハンドルを表示し、ハンドルの1つをクリックします。
  2. マイクロダイアログで、余肉設定を行う場合は、接線の自動決定を選択します。これは、G1を使用できない場合にG0を使用します。

    接線の自動決定が設定されている場合、リブは黄色で表示されます。
  3. 必要に応じて、余肉サーフェスが固定されるまで、他のリブでステップ2~3を繰り返します。
  4. デフォルトの接線(G1)は理想的な余肉設定であるため、サーフェスに切断が生じなければ、従来のリブでG1をオンに戻してみてください。


    図 11. 問題:余肉サーフェスが接線(G1)で伝播しない


    図 12. 改善策:接線の自動決定をオンにして余肉サーフェスを伝播させる

「スムージングの適用」で一部のサーフェスを削除する

条件

スムージングの適用を選択すると、一部の余肉サーフェスが削除され、余肉が赤く表示されます。

注: スムージングの適用は、余肉作成オプションの最後のステップですが、型抜きダイを確定する際にフィレットの追加時に機能することが重要です。

原因1

余肉は完全にバインダーと交差していません。

改善策1

  1. スムージングの適用の選択を解除してリブ編集モードに戻ります。
  2. サーフェスが削除された位置で余肉がバインダーと完全に交差するようにリブを編集します。

原因2

スムージングの適用を選択すると、後でフィレットを作成しやすくするために、バインダーと交差する余肉壁をスムージングする目的で一部のリブが自動的に移動しました。リブを移動すると、リブがオーバーラップしたり、近すぎたりして、余肉サーフェスが赤く表示されます。

改善策2A:リブのオーバーラップを修正する

リブのオーバーラップは最も一般的な問題であるため、まずは手動で修正することから始めることをお勧めします。

  1. リブのオーバーラップを探すために、必要に応じてビューを調整します。
  2. 次のいずれかを実行して、リブがオーバーラップしないように回転させます。
    • レールにマウスカーソルを合わせてハンドルを表示させます。下矢印をドラッグして、リブ平面の角度を変更します。
    • ハンドルを選択し、マイクロダイアログで角度を入力します。
    注: リブを回転できない場合は、リブを選択し、マイクロダイアログでパートへの接線G1の制約をオフにして、回転できるようにします。

改善策2B:余分なリブを削除する

近すぎるリブや同じ平面上にあるリブをチェックして、余分なリブを手動で削除します。

  1. 必要に応じてビューを調整して、近すぎるリブや同じ平面上にあるリブを見つけます。
  2. フローをスムーズにするために必要に応じてリブを削除します。
    1. ガイドバーで、リブの編集を選択します。

    2. リブを削除するには、そのリブを選択してDeleteキーを押します。
      注: 目的の余肉形状を維持するためにリブが不可欠である場合は、削除はせず、上記のように、回転させることができます。

原因3

リブ間のスムージング距離が大きすぎます。大きい領域はスムージングされ、リブのオーバーラップの原因となります。

改善策3A:

コントロールパネルで、スムージング距離に小さい値を入力します。小さい領域はスムージングされ、リブのオーバーラップが生じないようにします。

改善策3B:接線を緩和して余肉を伝播させる

重要: この方法は、すでに部分的な余肉がある場合にのみ機能します。余肉サーフェスが全く作成されていない場合には機能しません。こうした場合は、まずリブを追加して部分的な余肉を作成する必要があります。
デフォルトでは、接線(G1)が使用され、隣り合う余肉サーフェス間に接線(G1)連続性があるリブを作成します。場合によっては、この方法は使用できず、余肉サーフェスが伝播に失敗する原因となります。接線の自動決定をオンにするとサーフェスの伝播範囲がわかり、手動修正が必要な領域を特定できます。
  1. マウスカーソルをリブに合わせて青いハンドルを表示し、ハンドルの1つをクリックします。
  2. マイクロダイアログで、余肉設定を行う場合は、接線の自動決定を選択します。これは、G1を使用できない場合にG0を使用します。

    接線の自動決定が設定されている場合、リブは黄色で表示されます。
  3. 必要に応じて、余肉サーフェスが固定されるまで、他のリブでステップ2~3を繰り返します。
  4. デフォルトの接線(G1)は理想的な余肉設定であるため、サーフェスに切断が生じなければ、従来のリブでG1をオンに戻してみてください。


    図 13. 接線を緩和して余肉を伝播させる