/PROP/TYPE16 (SH_FABR)

ブロックフォーマットキーワード このプロパティセットは、異方性積層シェルプロパティセットの定義に使用されます。このプロパティは現在、適合性があるのが弾性異方性繊維(/MAT/LAW58 (FABR_A))のみであり、1層のみが許可されています。

フォーマット

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
/PROP/TYPE16/prop_ID/unit_IDまたは/PROP/SH_FABR/prop_ID/unit_ID
prop_title
Ishell Ismstr Ish3n       P_thickfail    
hm hf hr dm    
N Istrain Thick Ashear   Ithick    
VX VY VZ Skew_ID Ipos    
ϕi α 1 ti Zi mat_IDi  
各層(積分点)について行ごとに:
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
ϕ i α 1 ti Zi mat_IDi  

定義

フィールド 内容 SI 単位の例
prop_ID プロパティの識別子

(整数、最大10桁)

 
unit_ID 単位識別子

(整数、最大10桁)

 
prop_title プロパティのタイトル

(文字、最大100文字)

 
Ishell シェル要素の定式化フラグ
= 0
/DEF_SHELLの値を使用
= 1 /DEF_SHELLが定義されていない場合のデフォルト
Q4、変形モードと剛体モードに直交する粘弾性アワグラスモード(Belytschko)
= 2
Q4、直交性を伴わない粘弾性アワグラス(Hallquist)。
= 3
Q4、直交性を伴う弾塑性アワグラス
= 4
タイプ1の定式化を改良したQ4(ねじれた要素の直交化)。
= 12
QBATシェル定式化
= 24
QEPHシェル定式化。

(整数)

 
Ismstr シェル微小ひずみ定式化フラグ。
= 4(デフォルト)
完全幾何非線形性(Radioss Engineでオプション/DT/SHELL/CSTによる影響はありません)

(整数)

 
Ish3n 3節点シェル要素定式化フラグ
= 0
/DEF_SHELLの値を使用
= 1
標準的な三角形(C0)。
= 2 /DEF_SHELLが定義されていない場合のデフォルト
大きな回転に対する修正を伴う標準的な三角形(C0)。
= 30
DKT18
= 31
DKT_S3

(整数)

 
P_thickfail 要素除去基準要素を削除するために必要な全シェル板厚に対する破断された積分点板厚の和の比 7

このオプションは、/FAIL/FABRICに使用されます。

0.0 P _ t h i c k f a i l 1.0

(実数)

 
hm シェル膜アワグラス係数

Ishell=1、2、3、4の場合のみ使用されます。

デフォルト = 0.01

Ishell=3の場合のデフォルト = 0.1

(実数)

 
hf シェル面外アワグラス

Ishell=1、2、3、4の場合のみ使用されます。

デフォルト = 0.01(実数)

 
hr シェル回転アワグラス係数

Ishell=1、2、3、4の場合のみ使用されます。

デフォルト = 0.01

Ishell=3の場合のデフォルト = 0.1

(実数)

 
dm シェル膜減衰

材料則LAW58に対して使用されます。

Ishell ≠12の場合のデフォルト = 0.075

Ishell =12の場合のデフォルト = 0.2

すべての3節点シェルの場合のデフォルト = 0.0(実数)

 
N 層数、ただし 1 N 100 6

デフォルト = 1(整数)

 
Istrain ポスト処理用ひずみ計算フラグ
= 0
/DEF_SHELLの値を使用
= 1 /DEF_SHELLが定義されていない場合のデフォルト
= 2
×

(整数)

 
Thick シェル厚。

(実数)

[ m ]
Ashear せん断係数

デフォルトはReissner値: 5/6(実数)

 
Ithick シェル合応力計算フラグ。
= 0
/DEF_SHELLの値を使用
= 1
厚みの変化が考慮されます
= 2 /DEF_SHELLが定義されていない場合のデフォルト
厚みは一定です

(整数)

 
VX 参照ベクトルのX成分 3

デフォルト = 1.0(実数)

 
VY 参照ベクトルのY成分

デフォルト = 0.0(実数)

 
VZ 参照ベクトルのZ成分

デフォルト = 0.0(実数)

 
Skew_ID 参照ベクトルのスキュー識別子 3

局所スキューが定義されている場合、そのX軸がグローバルベクトルVと置き換わります。VXVYおよびVZ座標は無視されます。

デフォルト = 0(整数)

 
Ipos 参照ベクトルに対する層のポジショニングフラグ 4
= 0(デフォルト)
層の位置Ziは層の厚みに関して自動的に計算されます。
= 1
すべての層の位置Ziは、ユーザーが定義する必要があります。

デフォルト = 0(整数)

 
ϕ i iの1番目の局所軸の角度 ϕ i 3

(実数)

[ deg ]
α 1 最初と2番目の軸の間の角度 3

デフォルト = 90.0(実数)

[ deg ]
ti iの厚みti

(実数)

[ m ]
Zi 層iのZ位置(Ziは層の中央の位置を定義します)

デフォルト = 0.0(実数)

[ m ]
mat_IDi iの材料識別子。すべての層に同じ材料が使用されていなければなりません。

(整数)

 

#RADIOSS STARTER
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#-  1. LOCAL_UNIT_SYSTEM:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/UNIT/2
unit for PROP
#              MUNIT               LUNIT               TUNIT
                  Mg                  mm                   s
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#-  2. GEOMETRICAL SETS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/PROP/TYPE16/2/2
prop type 16
#   Ishell    Ismstr     Ish3n
         0         0         0
#                 hm                  hf                  hr                  dm
                   0                   0                   0                   0
#        N   Istrain               Thick              Ashear              Ithick
         3         0                 1.6                   0                   0
#                 Vx                  Vy                  Vz   skew_ID      Ipos
                   1                   0                   1         0         0
#                Phi               Alpha                  Ti                  Zi   mat_IDi
                  45                  90                  .5                             1          
                  90                  90                  .6                             2          
                 -45                  90                  .5                             1          
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#enddata
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|

コメント

  1. Ishell - 4節点シェル定式化フラグ

    Q4シェル(Ishell=1、2、3、4)の場合、アワグラス定式化は粘弾性です。

  2. hmhfおよびhr - アワグラス係数
    • hmhfおよびhrは、Q4シェルに対してのみ使用されます(Ishell=4)。これらは0~0.05の値でなければなりません。
    • Ishell=3では、hmhrのデフォルト値は0.1になり、さらに大きい値が可能です。
  3. 局所座標系での異方性
    このプロパティでの異方性の定義方法には以下の2つがあります
    Skew_ID=0
    全体ベクトルV(行6で定義されている成分)と層ごとの角度 ϕ i (単位は度)で定義される異方性方向。
    Skew_ID≠0
    スキュー(スキューでのX軸は全体ベクトル V に取って代わる)と層ごとの角度 ϕ i (単位は度)で定義される異方性方向。

    いずれの方法(ベクトル V で、またはスキューで)も、ベクトル V (またはスキューのX軸)のシェル要素上への投影は、ベクトル V になります。そこで、各層について、異方性方向。

    (方向1)はベクトル V ϕ i 度回転(正の方向はシェルの法線 n に基づく)。

    prop_type9_v10
    図 1.
    • α i は、層iの局所異方性方向1と2の間の角度(異方性の方向)です。 α i = 90 の場合、層は異方性にあります。
    • 参照メトリクスの場合、初期形状ではなく参照形状を使用して異方性方向の方向付けを定義する必要があります。
  4. Ipos – 層の位置

    Ipos = 0: 層の位置は自動的に計算されます。

    次の場合; (1)
    T h i c k i N t i
    • 警告のメッセージが表示されます。
    • 個々の層の厚みは、新しい層の厚み t i n e w に次のように調整されます:(2)
      T h i c k = i N t i n e w
      ここで、"Thick"と t i は入力で指定されるシェル板厚と層の厚み。

      Ipos_0
      図 2.
    • Ipos = 1: 要素の板厚内におけるすべての層の位置は、ユーザーが( t i Z i )で定義します。
      • Thick”は層の厚みの合計と等しい必要がないためチェックされません。
      • 複数の層を同じ空間位置に置くことが可能です。

    詳細については、FAQの層の板厚と位置の計算をご参照ください。

  5. /PARTで与えられる材料則番号は、時間ステップと面剛性の計算に用いられる密度とヤング率の定義に使用されます。
  6. i層の板厚を通して存在する積分点は1つのみです。
  7. オプションP_thickfailは、/FAIL/FABRIC基準によって使用されます。これは、/PROP/TYPE16および/MAT/LAW58と適合性のある唯一の基準です。