/PROP/TYPE14(SOLID)
ブロックフォーマットキーワード このプロパティセットは、一般的なソリッドプロパティセットの定義に使用されます。
フォーマット
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/PROP/TYPE14/prop_ID/unit_IDまたは/PROP/SOLID/prop_ID/unit_ID | |||||||||
prop_title | |||||||||
Isolid | Ismstr | Icpre | Itetra10 | Inpts | Itetra4 | Iframe | dn | ||
qa | qb | h | |||||||
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Ndir | sphpart_ID |
定義
フィールド | 内容 | SI 単位の例 |
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prop_ID | プロパティの識別子 (整数、最大10桁) |
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unit_ID | 単位識別子。 (整数、最大10桁) |
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prop_title | プロパティのタイトル (文字、最大100文字) |
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Isolid | ソリッド要素定式化フラグ。 1 2
(整数) |
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Ismstr | 微小ひずみ定式化フラグ。 4
(整数) |
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Icpre | 定圧定式化フラグ 5 Isolid = 14、17、18または24の場合にのみ有効
(整数) |
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Itetra10 | 10節点四面体要素定式化フラグ 7
(整数) |
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Inpts | 積分点の数 6 Isolid =14、16に対してのみ有効 (整数) = ijk (デフォルト=222): 2 < i,j,k < 9(Isolid =14の場合) 2 < i,k ≤ 3、2 ≤ j < 9(Isolid = 16の場合) ここで、
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Itetra4 | 4節点四面体要素定式化フラグ 7
(整数) |
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Iframe | 要素座標系定式化フラグ 8 2次元ソリッド要素、および3次元ソリッド要素(Isolid ==1、2または17)。Isolid= 14または24は常に共回転定式化を使用。
(整数) |
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dn | 安定化のための数値減衰 9 Isolid =24に対してのみ有効 デフォルト = 0.1(実数) |
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qa | 2次体積粘性。 デフォルト = 1.10(実数) デフォルト = 0.0(/MAT/LAW70の場合) |
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qb | 線形体積粘性。 デフォルト = 0.05(実数) デフォルト = 0.0(/MAT/LAW70の場合) |
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h | アワグラス粘性係数。 Isolid =1、2に対してのみ有効 デフォルト = 0.10(実数)、0.0 <h < 0.15である必要があります。 |
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数値Navier Stokes粘性
デフォルト = 0.0(実数) |
||
数値Navier Stokes粘性
デフォルト = 0.0(実数) |
||
ソリッド要素に対する最小時間ステップ。 /DT/BRICK/CSTまたは/DT/BRICK/DELを使用する際にのみ有効 デフォルト = 0.0(実数) |
||
Ndir | 各ソリッド要素の方向ごとの粒子の数(整数) 11
(整数) |
|
sphpart_ID | Sol2SPHのSPHプロパティを記述するパート識別子 (整数) |
コメント
- Isolid - ソリッド要素の定式化
- ほとんどの場合、Isolid = 24(HEPH)六面体要素が計算コストと品質の間で最良の妥協点です。
- 要素定式化Isolid = 1、2および24は1 Gauss積分点を伴う低減積分要素、Isolid = 14、17および18は完全積分要素です。
- Isolid = 24(HEPH)ソリッド要素は、Ishell = 24(QEPH)シェル要素によって使用されるアワグラス定式化と類似した物理的アワグラス定式化を使用します。このアワグラス定式化は、Isolid = 1または2で使用される粘性アワグラス定式化よりも良い結果をもたらします。
- Isolid = 18、IcpreおよびIsmstrのデフォルト値は材料に依存し、これあの推奨される値を使用:
デフォルト 材料則 Icpre = 2 2、21、22、23、24、27、36、52、79、81、84 Icpre = 3 12、14、15、25、28、50、53、68および の場合、1、13、16、33、34、35、38、40、41、70、および77
70, 77Icpre = 1 その他のすべての則および の場合、1、13、16、33、34、35、38、40、41、70、および77
Ismstr = 10 38、38、42、62、69、82、88、92、94、95、100および101 Ismstr = 11 70 Ismstr = 1 28 Ismstr = 2 すべてのその他の材料則
- 2次元ソリッド要素以下の要素定式化は、/QUAD要素の使用時に2次元解析についてサポートされます。
- Isolid = 2、17
- Ismstr= 4
- Iframe = 1、2
- Icpre = 1、2
- 自動設定オプションIsmstr = Icpre = Iframe=-1を使用する場合、これらのオプションの値は、要素定式化、要素タイプ、材料に基づいて最適なオプションを使用して定義されます。あるいは、Ismstr = Icpre = Iframe=-2と定義すると、このプロパティで定義されているこれらのオプションの値が、要素タイプと材料則に基づいた最適な値で上書きされます。Radiossで定義された値を確認するには、Starter出力ファイルの“PART ELEMENT/MATERIAL PARAMETER REVIEW”セクションをご確認ください。
- Ismstr - 微小ひずみ定式化フラグ
- 微小ひずみ定式化(Ismstr =1、3、11)、または微小ひずみ定式化(Ismstr =2、12)に切り替わる要素については、材料側で計算されるひずみと応力は工学ひずみと工学応力です。それ以外の場合は、真ひずみとCauchy応力になります。
- Ismstr = 10、12は、全ひずみ定式化を使用する材料則1、38、42、62、69、82、88、92、94、100および101とのみ適合性があります。一般的に、左のCauchy-Greenひずみが使用されます。ユーザー則については、変形勾配テンソルと右ストレッチテンソルが使用できます。
- Ismstr = 10と12は、Itetra4 = 3を伴う/TETRA4と適合性がありません。
- Ismstr = 11は材料則70(フォーム)向けに開発され、全工学ひずみを使用している材料則(材料則1、38や70等)のみに適合しています。一般に、Ismstr =1の場合はより安定した結果を得ることができます。
- Ismstr=12は/DT/BRICK/CSTと使用することで小さい時間ステップの要素を自動的にLagrange型全ひずみから全微小ひずみ(Ismstr = 11)に切り替えることができます。ただし、これらはひずみ定式化の変更中に応力の非連続性を多少生じる場合があります。
- Radioss Engineオプション/DT/BRICK/CSTは、Ismstr = 2または12を使用するソリッドプロパティのみと機能します。
- バージョン2017より、シミュレーション中に体積が負になるLagrange要素は、シミュレーションを継続できるよう、自動的にひずみ定式化を切り替えます。これが発生すると、WARNINGメッセージがEngine出力ファイルに出力されます。以下のオプションがサポートされています。
要素タイプおよび定式化 ひずみ定式化 負の体積の処理方法 /BRICK Isolid=1、2、14、17、18、24
/TETRA4、Itetra4 = 1000
/TETRA10、Itetra10 = 1000
完全に幾何学的非線形 Ismstr = 2、4
負の体積になる前のサイクルの要素形状を使用した微小ひずみに切り替え Lagrange型全ひずみ。 Ismstr = 10、12
time=0.0における要素形状でのLagrange型全ひずみ
- Icpre - 定圧定式化フラグ
- Icpre=1は、非圧縮性または疑似非圧縮性材料で体積ロックを阻止するために使用されます。この場合、応力テンソルは球状および偏差部分に分解されます。続いて圧力が一定に留まるよう、低減積分が球状部分に使用されます。
- Icpre=2 は、弾塑性材料則に対してのみ使用できます。体積ロックを阻止するために、ポアソン係数を伴う追加の項がひずみに加えられます。材料内で尚も弾性で、そのため圧縮性である際は、ポアソン係数は小さく、材料が塑性となりそのため非圧縮性になると、ポアソン係数の項は増大して体積ロックを阻止します。詳細については、Radioss理論マニュアルをご参照ください。
- Inpts - 積分点の数
- Isolid = 14および16について、推奨される値はInpts = 222です。
- テトラ要素
- Isolidフラグは4節点(/TETRA4)または10節点(/TETRA10)四面体とは使用されません。
- Itetra4 = 1を伴う4節点四面体とItetra10 = 2を伴う10節点四面体は、すべての微小ひずみ定式化Ismstrと適合性があります。
- Itetra4 = 1000を伴う4節点四面体および10節点四面体Itetra10 = 2, 1000は、Ismstr = 10、11および12と適合性があります。
- 4節点四面体は、低減せん断ロックに推奨されるItetra4 = 3を伴うItetra4 = 1000または3の使用時のみ、ALE定式化と適合性があります。
- Iframe - 要素座標系定式化フラグ
- 共回転定式化が使用されている場合(Iframe = 2)、応力テンソルは共回転座標系で計算されます。大きい回転が含まれる場合、この定式化はより精確ですが、計算コストは多くかかります。せん断変形が重要である弾性問題または粘弾性問題の場合に適用が推奨されます。
- dn - 数値減衰およびh - アワグラス粘性係数
- 数値減衰dnは、Isolid = 24(HEPH)ソリッド要素のアワグラス応力計算に使用されます。数値減衰からのエネルギーは、時刻歴内部エネルギー出力内に含まれます。
- dn=hであるIsolid = 24とIsolid = 1または2の間で結果を比較すると、数値減衰はIsolid = 24のほうがIsolid =1または2の際より 倍小さくなります。
- 数値Navier Stokes 粘性モデルは全ての材料側で利用可能です。粘性応力の出力はユーザー材料則とIsolid =1にのみ有効です(時刻歴出力では粘性応力が応力に加えられます)。
- ポスト処理用出力
- ソリッド要素応力のポスト処理について、アニメーションは/ANIM/BRICK/TENSを、プロットファイルは/TH/BRICKをご参照ください。
- プロットファイルとアニメーションファイルでは、応力テンソルは共回転フレームに付加されます。
- Solid to SPHプロパティ(Sol2SPH)
- Sol2SPHの使用時、1つのソリッドが接触、材料破壊基準または時間ステップ基準のせいで削除されると、ソリッド要素はSPH粒子に変換されます。
- アクティブになるSPH粒子の数は、パラメータNdirに依存します。粒子のプロパティはsphpart_IDパート番号を使用して計算されます。
- このオプションSol2SPHは、Isolid = 1、2または24、Iframe = 1または2とのみ互換性があります。