/MAT/LAW74

ブロックフォーマットキーワード この材料則は温度 Hill直交異方性3D材料を記述します。これはソリッド要素にのみ適用可能です。降伏応力は、ひずみ速度、またはひずみ速度と温度の両方に依存することができます。

フォーマット

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
/MAT/LAW74/mat_ID/unit_ID
mat_title
ρ i                
E υ εpmax εt εm
fct_IDE   Einf CE        
  Fsmooth Chard Fcut        
σ11y σ22y σ33y        
σ12y σ23y σ31y        
Tab_ID   σscale ε˙scale        
Ti ρ 0 C p            

定義

フィールド 内容 SI 単位の例
mat_ID 材料識別子

(整数、最大10桁)

 
unit_ID 単位識別子

(整数、最大10桁)

 
mat_title 材料のタイトル

(文字、最大100文字)

 
ρ i 初期密度

(実数)

[ kg m 3 ]
E 初期ヤング率

(実数)

[ Pa ]
υ ポアソン比。

(実数)

 
fct_IDE ヤング率のスケールファクターの関数ID(ヤング率が塑性ひずみの関数である場合)
= 0(デフォルト)
この場合はヤングの進展はEinfCEに応じて決まります。

(整数)

 
Einf 無限の塑性ひずみに対する飽和ヤング率

(実数)

[ Pa ]
CE ヤング率進展のパラメータ

(実数)

 
ε p max 破壊塑性ひずみ。

デフォルト = 1030(実数)

 
ε t 応力が減少し始める引張破壊ひずみ。

デフォルト = 1.0 × 1030(実数)

 
ε m 要素内の応力が0に設定される最大引張破壊ひずみ

デフォルト = 2.0 × 1030(実数)

 
Fsmooth ひずみ速度スムージングオプションフラグ
= 0(デフォルト)
ひずみ速度を平滑化しません。
= 1
ひずみ速度スムージングはアクティブ。

(整数)

 
Chard 硬化係数。
= 0
硬化は完全等方性モデルです。
= 1
硬化は運動学的Prager-Zieglerモデルです。
= 01の値
硬化は2つのモデル間で補間されます。

(実数)

 
Fcut ひずみ速度フィルタリングのカットオフ周波数。

デフォルト = 1.0 × 1030(実数)

[Hz]
σ 11 y 方向1の降伏応力

(実数)

[ Pa ]
σ 22 y 方向2の降伏応力

(実数)

[ Pa ]
σ 33 y 方向3の降伏応力

(実数)

[ Pa ]
σ 12 y せん断方向12の降伏応力

(実数)

[ Pa ]
σ 23 y せん断方向23の降伏応力

(実数)

[ Pa ]
σ 31 y せん断方向31の降伏応力

(実数)

[ Pa ]
Tab_ID 降伏応力を定義するためのテーブル識別子 6

(整数)

 
σ scale 降伏応力のスケールファクター

デフォルトは1.0に設定されます(実数)

[ Pa ]
ε ˙ scale ひずみ速度のスケールファクター

デフォルトは1.0に設定されます(実数)

[ 1 s ]
Ti 初期温度。

デフォルトは293Kに設定されます(実数)

[ K ]
ρ 0 C p 単位面積あたりの比熱

(実数)

[ J m 3 K ]

例(アルミニウム)


#RADIOSS STARTER
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/UNIT/1
unit for mat
                  g                  mm                  ms
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#-  2. MATERIALS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/MAT/LAW74/1/1
Aluminum
#              RHO_I
               .0027
#                  E                  NU       EPSILON_P_MAX           EPSILON_T           EPSILON_M
               60400                 .33                   0                   0                   0
#   fct_ID                          EINF                  CE
         0                             0                   0
#            FSMOOTH              C_HARD                FCUT
                   1                   0                  10
#           SIGMA11Y            SIGMA22Y            SIGMA33Y
                   1                   1                   1
#           SIGMA12Y            SIGMA23Y            SIGMA31Y
                   1                   1                   1
#    TABLE                   SIGMA_SCALE         EPSPT_SCALE
        10                             0                   0
#                 TI             RHO0_CP
                   0                   0
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#-  3. FUNCTIONS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/TABLE/1/10
table
#DIMENSION
        3
#   fct_ID                             X                   Z
        38                             0                 293                                       
        38                            10                 293                                       
        39                            11                 293                                       
        40                            20                 293                                       
        38                             0                 400                                       
        38                            10                 400                                       
        39                            11                 400                                       
        40                            20                 400                                       
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/FUNCT/38
function_38
#                  X                   Y
                   0                  90                                                           
              2.5E-4                 100                                                           
                .001               104.5                                                           
                .009                 121                                                           
                 .01                 136                                                           
                 .02               143.5                                                           
                 .04                 163                                                           
                 .07               169.5                                                           
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/FUNCT/39
function_39
#                  X                   Y
                   0                 108                                                           
              2.5E-4                 120                                                           
                .001               125.4                                                           
                .009               145.2                                                           
                 .01               163.2                                                           
                 .02               172.2                                                           
                 .04               195.6                                                           
                 .07               203.4                                                           
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/FUNCT/40
function_40
#                  X                   Y
                   0                 126                                                           
              2.5E-4                 140                                                           
                .001               146.3                                                           
                .009               169.4                                                           
                 .01               190.4                                                           
                 .02               200.9                                                           
                 .04               228.2                                                           
                 .07               237.3                                                           
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#ENDDATA
/END
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|

コメント

  1. この材料則は、プロパティセット/PROP/TYPE6(SOL_ORTH)/PROP/TYPE14(SOLID)/PROP/TYPE20(TSHELL)、または/PROP/TYPE21(TSH_ORTH)と共に使用する必要があります。
  2. 降伏応力はユーザー関数で定義し、次の等価応力と比較されます:(1)
    σ eq = F ( σ 2 σ 3 ) 2 + G ( σ 3 σ 1 ) 2 + H ( σ 1 σ 2 ) 2 + 2 L σ 23 2 + 2 M σ 31 2 + 2 N σ 12 2
    ここで、(2)
    F = 1 2 ( 1 σ 22 2 + 1 σ 33 2 1 σ 11 2 ) , G = 1 2 ( 1 σ 22 2 + 1 σ 33 2 1 σ 11 2 ) , H = 1 2 ( 1 σ 22 2 + 1 σ 33 2 1 σ 11 2 )
    (3)
    L = 1 2 σ 23 2 , M = 1 2 σ 31 2 , N = 1 2 σ 12 2

    ここで、 σ 11 , σ 22 , σ 33 , σ 12 , σ 23 σ 31 は、直交異方性フレーム(直交異方性プロパティが使用されている場合)または直交化アイソパラメトリックのフレームのいずれかにおける応力コンポーネントを表します。

  3. ε p (塑性ひずみ)が1つの積分点で ε p m a x に到達すると、ソリッド要素が削除されます。
  4. 最大主ひずみが ε 1 > ε t の場合、応力は次の関係式に従って減少します:(4)
    σ = σ ( ε m ε 1 ε m ε t )
  5. ε 1 > ε m の場合、応力は0に減少します(ただし、要素は削除されません)。
  6. 降伏応力定義のためのテーブルは、2次元でも3次元でも構いません。
    • テーブルが2次元の場合、そのパラメータはそれぞれ塑性ひずみとひずみ速度 ( ε p , ε ˙ ) を表しているとみなされます。

      ここで ε m 1 p ε p ε m p かつ ε ˙ n 1 ε ˙ ε ˙ n であれば、降伏は、 ( ε i p , ε ˙ j ) , i = m 1 , m ; j = n 1 , n に対応するテーブルの8つの値の間で線形補間されます。

    • テーブルが3次元の場合、そのパラメータはそれぞれ塑性ひずみとひずみ速度、温度 ( ε p , ε ˙ , T ) を表しているとみなされます。

      ここで ε m 1 p ε p ε m p かつ ε ˙ n 1 ε ˙ ε ˙ n かつ T q 1 T T q である場合、降伏は、 ( ε i p , ε ˙ j , T k ) , i = m 1 , m ; j = n 1 , n ; k = q 1 , q に対応するテーブルの8つの値の間で線形補間されます。

      <equation-inline><mathml> <m:math> <m:mrow> <m:mrow> <m:mo>(</m:mo> <m:mrow> <m:msup> <m:mi>ε</m:mi> <m:mi>p</m:mi> </m:msup> <m:mo>,</m:mo> <m:mover accent="true"> <m:mi>ε</m:mi> <m:mo>˙</m:mo> </m:mover> <m:mo>,</m:mo> <m:mi>T</m:mi> </m:mrow> <m:mo>)</m:mo> </m:mrow> </m:mrow> </m:math> </mathml></equation-inline>または ( ε p , ε ˙ , T ) がテーブルの範囲に収まらない場合、降伏応力は線形外挿によって得られます。したがって、ひずみ速度ゼロに対応する静的曲線をテーブルに入力する必要があります( ε ˙ = 0 のエントリをテーブル定義に含める必要があります)。

      テーブルの値は、降伏応力値です。

  7. また、降伏応力が温度に依存する場合、テーブルは3次元になります。
    /HEAT/MATオプションが材料識別子に関連付けられていない場合、断熱条件が仮定されて温度は次のように計算されます:(5)
    Τ = T i + E int ρ C p ( Volume )
    ここで、
    Eint
    ρ によって計算される内部エネルギー
    Volume
    現在の密度と体積
    Cp
    単位質量当たりの熱容量

    上記とは別の方法を指定する場合、熱伝導のための有限要素定式化が必要になります(オプション/HEAT/MATIform =1を設定します)。この場合、/HEAT/MATオプションに入力された初期温度と比熱が使用されます。

  8. ヤング率の進展:
    • fct_IDE > 0であれば、この曲線は等価な塑性ひずみによるヤング率の進展に対するスケールファクターを定義します。これは、関数 f ( ε ¯ p ) によって以下のようにヤング率がスケーリングされることを意味します:(6)
      E ( t ) = E f ( ε ¯ p )

      このスケールファクターの初期値は1で、この値から減少していきます。

    • fct_IDE = 0の場合、ヤング率は次のように計算されます:(7)
      E ( t ) = E ( E E inf ) [ 1 exp ( C E ε ¯ p ) ]

      ここで、EEinfはそれぞれ初期と漸近するヤング率の値で、 ε ¯ p は累積の相当塑性ひずみです。

      注: fct_IDE = 0CE = 0の場合、ヤング率Eが一定になります。