LAW25は、Radiossにおいて最も一般的に用いられている複合材です。これは、シェル要素とソリッド要素に使用できます。LAW25では、Tsai-WuとCRASURVの2つの定式化を使用できます。
弾性相
弾性相では、異方性材料の記述に、ヤング率(3パラメータ)、せん断係数(3パラメータ)、およびポアソン比(1パラメータ)が必要となります。
(1)
Iform=0 および =1の場合のTsai-Wu降伏基準
LAW25におけるTsai-Wu降伏曲面は、次のように6つの係数で定義されます:
- Iform=0: Tsai-Wu
- Iform=1: CRASURV
-
-
降伏における材料をチェックするには、Tsai-Wu (Iform=0) では
が各応力状態での
と比較され、CRASURV (Iform=1)では
が各応力状態での1と単に比較されます。これら6つの係数は、次の試験の降伏応力により決定することもできます:
- 引張り / 圧縮試験
縦方向引張り / 圧縮試験(方向1、繊維方向)

- Iform=0: Tsai-Wu
- Iform = 1: CRASURV
-
-
-
- ここで、
-
引張の場合:
圧縮の場合:
ここで、
横方向引張り / 圧縮試験(方向2)

- Iform=0: Tsai-Wu
- Iform = 1: CRASURV
-
-
- ここで、
-
引張の場合:
圧縮の場合:
ここで、
- せん断試験
平面1-2でのせん断

- Iform=0: Tsai-Wu
- Iform = 1: CRASURV
-
-
および
はサンプル試験の結果であり得る:
-

-
- ここで、
-
- せん断の場合:
-
-
はサンプル試験の結果であり得る:
-

- 相互作用係数
- Iform=0: Tsai-Wu
- Iform = 1: CRASURV
-
- 一般には、デフォルトの減少係数、
が使用されます。
-
- ここで、
-
- 一般には、デフォルトの減少係数、
が使用されます。
Tsai-Wuでは、相対塑性仕事
を使用して降伏曲面を計算します。CRASURVでは、相対塑性仕事は降伏応力の計算に使用されます。
- Iform=0: Tsai-Wu
- Iform = 1: CRASURV
-
- ここで、
- ここで、
-
- 右記の場合、材料は弾性相;
- 右記の場合、材料は非線形相;
-

- 降伏応力限度
のは右記の範囲です; 1~
- 右記の場合、材料は弾性相;
- 右記の場合、材料は非線形相;
-

LAW25(Tsai-WuおよびCRASURV)では、損傷が全ひずみと最大損傷係数の関数になります。
全ひずみが
、または面外ひずみが
の場合、材料は次の方法により軟化します:
(2)
で、
i=1,2,3
ここで、
diは損傷係数で、以下のように定義されます:
(3)
ここで、
i=1,2
(4)
方向3では(剥離)
- 全ひずみが
の間にある場合、材料は軟化し始めますが、この損傷は可逆的です。
となると損傷は不可逆的であり、
となると材料の応力は0に減少します。
- 損傷は、弾性相または塑性相である可能性があります。
と
がどの位相で定義されているかに依存します。
- 要素削除は、Ioffによって制御されます。 要素削除の基準を制御するために、別のIoffオプションを選択します。
詳細については、リファレンスガイドのLAW25のIoffをご参照ください。