メタリックフレーク

光沢のあるフレークで金属マテリアルを作成します。

主なパラメーター

サーフェスの色
色を指定するには、次のオプションから選択します。
  • 色を選択します。
  • イメージを選択します。イメージが色を上書きします。
  • 色をイメージとブレンドするには、プラス記号(+)をクリックします。イメージプレビューを見ると、ブレンドオプションがオンになっているかどうかを確認できます。

シェードを指定するには、0〜100の値を入力します。ここで、100は実際の色、0は黒です。



図 1. マテリアルライブラリのSatin Black Plastic
グローの色
グローの色を指定します。
グローの明度
メタリックフレークのグローの明度を指定します。値を大きくするとグローが明るくなり、小さくするとグローはソフトになります。この値は30~35%を超えない設定にすることをお勧めします。この値が大きすぎるとベース色を消してしまう可能性があるからです。
グローのサイズ %
グローのサイズを指定します。
レインボーフレーク
メタリックフレークをレインボー色にします。
フレークの色
カラーパレットから色を選択して、メタリックフレークの色を指定します。
フレークのサイズ (mm)
各フレークのサイズをミリメートル単位で指定します。値を大きくするとフレークが大きくなり、小さくするとフレークが小さくなります。
フレークの密度 %
フレークの密着度を指定します。値を大きくするとフレーク同士が近づき、小さくするとフレーク同士が離れて間隔があきます。
フレークの表示
メタリックフレークとベースの色の間のコントラストのレベルを指定します。値を大きくするとフレークがはっきり見えるようになり、小さくするとベース色の中にブレンドされるようになります。
フレークのみ
サーフェスの色のないメタリックフレークを使用します。


図 2. メタリックフレーク(デフォルト設定)を適用したSatin Black Plastic


図 3. メタリックフレーク(フレークの色RGB 105 255 155、グローの明度1%、グローのサイズ1%、フレークのサイズ0.5、フレークの密度5%、フレークの表示50%)を適用したSatin Black Plastic


図 4. メタリックフレーク(フレークの色RGB 105 255 115、グローの明度10%、グローのサイズ1%、フレークのサイズ0.25、フレークの密度5%、フレークの表示50%)を適用したSatin Black Plastic
バンプ
バンプを指定して、マテリアルにテクスチャを目視できるレベルで追加できます。バンプを使用すると、肉眼で知覚できる変化をサーフェステクスチャに生成でるので、不規則なサーフェスのシミュレーションで効果的です。
バンプマップでは形状を物理的に変形させず、錯覚による変化を引き起こすことができるので、レンダリング時間を短縮できます。グレースケールマップでは、あたかもサーフェスが変位したような効果を引き出すためにサーフェスの法線をどのように変更するかをInspire Studioに指示します。変更した法線は照明の計算に使用されます。バンプマップでは、普通に想定される状態とは逆のように思える状態を作り出します。つまり、黒は最も変化が大きい状態であり、白は最も変化が少ない状態です。グレーはこの2つの間にあるいずれかの状態を示します。


バンプなし(デフォルト):バンプマップを使用しないでください。

サーフェスの色をバンプに使用:カラーマップに使用しているイメージを再利用し、バンプマップとして適用します。バンプエフェクト(0~100)を調整することによって、バンプを起伏のある外観にしたり、逆にフラットな外観にしたりすることができます。この値が大きいほどテクスチャが目立つようになり、値が小さいほどテクスチャが目立たなくなります。

カスタムバンプイメージをアップロードします。バンプエフェクト(0~100)を調整することによって、バンプを起伏のある外観にしたり、逆にフラットな外観にしたりすることができます。この値が大きいほどテクスチャが目立つようになり、値が小さいほどテクスチャが目立たなくなります。

ノーマルマップ(OpenGL): RGBカラーイメージをアップロードするときにテクスチャによる効果を詳しく調整できます。標準のバンプマッピングでは、グレースケール値を使用してサーフェスの起伏を高さで表現したテクスチャとします。一方、ノーマルマッピングでは、赤、緑、青の各値をx、y、zの座標値に変換し、平面に対して成す角度で表現したテクスチャとします。

ノーマルマップ(DirectX)RGBカラーイメージをアップロードするときにテクスチャによる効果を詳しく調整できます。標準のバンプマッピングでは、グレースケール値を使用してサーフェスの起伏を高さで表現したテクスチャとします。一方、ノーマルマッピングでは、赤、緑、青の各値をx、y、zの座標値に変換し、平面に対して成す角度で表現したテクスチャとします。

高度なパラメーター

異方性
ハイライト部を引き伸ばしてぼかします。異方性反射は、マテリアルの粒状性を基準にして引き伸ばされ、ぼかされる点を除き、正反射と同様です。微細なつや消し金属のシミュレーションで多く使用します。
回転
引き伸ばしたハイライト部を回転する値(0~360)を入力します。回転は、異方性を選択している場合にのみ適用できます。
極小粗さ
視距離が長くなるにつれて、反射の鮮明度を調整します。均一な粗さを持つサーフェスを見るとき、視距離が小さい領域はその様子が詳しくわかるので、表面の粗さを把握できます。視距離が大きい領域は、表面の様子が詳しくはわからないので、平坦に見えます。その結果、近くの反射はぼやけて見えますが、遠くの反射は鮮やかに見えます。

高さ(μm):サーフェス上のバンプの平均高さを調整します。この値が大きいほど、全体的にぼやけた反射になります。

幅(μm):サーフェス上のバンプの平均幅を調整します。この値が大きいほど、全体的にぼやけた反射になります。
図 5. 極小粗さが無効
図 6. 幅10 μmおよび高さ0.1 μmで有効にした極小粗さ
変位
バンプを使用すれば、細かいテクスチャを比較的高速でレンダリングできますが、サーフェス自体を変更しているわけではなく、サーフェスの法線を変更しているだけなので、シルエットや影がリアルにレンダリングされないことがあります。この状態は、テクスチャによる効果が大きい場合に顕著になります。深みと詳細さを備えた印象的なサーフェスを作成し、サーフェス自身による遮蔽、サーフェス自身による投影、シルエットを表現するにはディスプレイスメントを使用します。バンプマップと同様に、変位マップはグレースケールです。黒は変位がゼロであることを示し、白は変位が最大であることを示します(その値は、後述の高さパラメータを使用して指定します)。

現在のところ、GPUとCPUの併用モードではこの機能を使用できません。

デフォルトのサンプル数は500です。

分割の割合(S):変位が行われる前に、オブジェクトの分割数を変更します。この値が大きいほど、正確な結果が得られます。
図 7. 分割の割合:2
図 8. 分割の割合:6

テクスチャ:テクスチャマップをアップロードします。カラーイメージがグレースケールとしてマッピングされます。

高さ:最大変位距離を設定します。変位を表示するには、この値を0より大きくする必要があります。デフォルトは2cmです。
図 9. 高さ:0.5cm
図 10. 高さ:25cm
中心:変位を反転します。このフィーチャーは、グラウンド面に沿ってオブジェクトを配置する場合に便利です。たとえば、カーペットに変位マップを追加すると、それが浮いているように見えます。中心の値を小さくすると、カーペットと床との距離が短くなります。床に変位マップを追加すると、オブジェクトと床が交差することがあります。この場合は、中心の値を大きくすれば交差の発生を避けることができます。
図 11. 中心:1cm
図 12. 中心:0.1cm
ノーマルスムージング:滑らかなレンダリングを実現します。デフォルトでは有効になっていて、連続的なシェーディングが得られます。稜角などのきわめて鮮明で細かい変位の表現に有効なファセットを使用してレンダリングする場合は無効にします。
図 13. ノーマルスムージングが無効
図 14. ノーマルスムージング オン
タイトバウンド:デフォルトではオンになっています。このフィーチャーを使用すれば、変位したサーフェスの境界体積をInspire Studioで正確に計算できるため、レンダリング時間を若干短縮できます。この機能は性能ベースであるため、エンジンの設定を確認して最速のプロセッサを有効にしてください。
図 15. タイトバウンドが無効
図 16. タイトバウンドが有効
クリッピング
グレースケールのテクスチャマップを使用してマテリアルの領域の透明度を指定します。黒が完全な透明、白が完全な不透明に相当します。このフィーチャーは、手作業による穴のモデリングを省略できるので、メッシュのような穴のあいたマテリアルをすばやく作成する際に効果的です。

テクスチャ:テクスチャマップをアップロードします。カラーイメージがグレースケールとしてマッピングされます。

閾値(%):テクスチャマップの解釈を変更します。デフォルトは50です。50%のグレーが50%の透明度として解釈されます。テクスチャのより多くの領域を透明にするには、このしきい値を大きくします。より多くの領域を不透明にするには、しきい値を小さくします。100で、テクスチャ全体が透明になり、0で、テクスチャ全体が不透明になります。

ソフト:完全な透明と完全な不透明の差を少なくします。