チュートリアル:モーション解析を活用したパートの最適化

モーション解析結果を使用してパートを最適化する方法を学習します。

このレッスンでは、以下のことを学習します。
  • パートをグラウンドする
  • 剛体グループを作成する
  • ジョイントと角度モーターを追加する
  • 非定常モーション解析と静的モーション解析の両方を実行する
  • 形状コントロールと対称条件を適用する
  • モーション解析結果を使用してパートを最適化する

CADモデルを開く

  1. F7キーを押してデモブラウザを開きます。
  2. Motionフォルダ内のM04_YBracket.x_tファイルをダブルクリックしてモデリングウィンドウにロードします。


  3. 表示されていない場合は、F2を押してモデルブラウザを開きます。
  4. 表示単位がMKSに設定されていることを確認します。

パートをグラウンドする

  1. リボンのモーションタブを選択します。
  2. 結合グループからグラウンドツールを選択します。


  3. Shaftパートを選択してグラウンドします。
    パートが赤色に変わり、それがグラウンドパートであることを示します


  4. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.

剛体グループを作成する

  1. モデルブラウザでMountsアセンブリを選択します。
    アセンブリ内のパートがモデリングウィンドウ内で選択されました。
  2. 剛体グループツールを選択します。


    選択されたパートが赤に変わります。
  3. フローティングしている新規グループを作成ボタンをクリックし、選択したパートを新しいグループに入れます。


  4. モデルブラウザでY-Bracketアセンブリを選択します。
  5. 新規グループを作成をクリックし、BracketとBossパートを含む別の剛体グループを作成します。


  6. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.
  7. モデルブラウザを閉じ、Fを押してビュー内のモデルをフィット表示します。

パートをジョイントと結合する

  1. ジョイントツールを選択します。


    ガイドバーがデフォルトの設定(すべて、自動)で表示されます。


  2. ガイドバーの ボタンをクリックします。
    これで、モデル内の稼動パート間の2つのピンジョイント、Y-Bracketをグラウンドする2つの円筒ジョイントの4つのジョイントが作成されました。


  3. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.

角度モーターをコントロールパート角度に追加する

  1. モーターツールを選択します。


  2. モデルを回転して、Flywheelパートを確認します。
  3. 最初の接続用に、Flywheel上のボス穴内部をクリックします。
    選択した穴のフィーチャーは赤色に変わります。これはシャフト結合ポイントです。


  4. 再び穴をクリックします。
    これによってモーターのbaseがグラウンドに結合します。モーターが表示され、マイクロダイアログにスピードモーターのデフォルト設定が表示されます。


  5. マイクロダイアログで、モータータイプをスピードから角度に変更します。(これは、このチュートリアルの後のステップで実行する静的解析で必要になります。)


  6. 角度を360 degに変更します。
  7. プロファイルファンクションランプに変更します。
  8. F3ボタンを押してプロパティエディターを開きます。
  9. モーター1のプロファイルカテゴリーの下で、継続時間1 sに変更します。


  10. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.
  11. プロパティエディターを閉じます。

重力方向を設定する

  1. ビューコントロールでライトビューを選択して側面からモデルを確認します。


  2. 重力ツールを選択します。


  3. 重力の方向を示すベクトルがモデリングウィンドウ内に表示されます。


  4. マイクロダイアログの移動アイコンをクリックします。
  5. 下図に示すようにFlywheelに向かってベクトルが傾くよう、重力ベクトルの向きを変更します。回転ツールをドラッグするかマクロダイアログに15 degと入力して変更します。


  6. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.

モーション解析を実行してメカニズムの動作を表示する

  1. モデルを以下の図のように表示します。


  2. モーション解析アイコンにあるクイックランボタンをクリックしてモデルのモーションを確認します。


    グラウンドパートは静止したままであることと、その他のパートはモーターによって移動していることを確認してください。
  3. (実行中の)解析を停止するには、クイックランボタンをもう一度クリックします。
  4. ダブル右クリックするか、モーション結果のレビューツールをクリックして、レビューモードを抜けます。

解析タイプを静的に変更して解析を再実行する

  1. モーション解析ツールにカーソルを合わせて、実行設定アイコンをクリックすると、モーション解析の実行ウィンドウが開きます。


  2. 終了時間1 sに変更し、静的オプションを選択します。


  3. 実行をクリックし、パイロットランを実行します。
    この静的解析の実行設定は、以降のパート最適化に使用されます。
  4. 閉じるをクリックしてモーション解析の実行ウィンドウを閉じます。

モーション解析の結果をレビューする

  1. フィールドに値を入力するか、スライダーバーをドラッグして、アニメーションツールバーにある時間0.70 sに変更します。


  2. モデルブラウザから、ジョイント 3を選択してジョイント反力結果を表示します。
    円筒ジョイント内の荷重は、メカニズムが作動することによって変化することを確認します。


  3. プロット上を右クリックし、トルクを選択します。
    また、Yブラケットの角度が重力の方向に応じて変化するのに伴うトルク変動を確認することができます。


  4. 空白領域をクリックしてプロットを破棄します。
  5. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.

設計領域を定義する

  1. Bracketパートを右クリックしてコンテキストメニューを開き、設計領域を選択します。


  2. 空白領域をクリックしてBracketパートの選択を解除します。
    表示色が赤茶色で表示され、選択したパートが設計領域に含まれたことを確認します。Bossパートの表示色は、非設計領域であると認識されるためグレーのままです。


設計領域に対称条件と形状コントロールを適用する

  1. リボンの構造タブをクリックします。
  2. 形状コントロールツールから対称条件の追加/編集ボタンを選択します。


  3. 2次リボンの面対称ツールが選択されていることを確認します。


  4. Bracket設計領域を選択します。
    デフォルトの対称面が表示されます。
  5. グローバルXZ面に沿った対称面をクリックしてこれを無効にします。
    下図のようにこの面が半透明表示に切り替わります。


  6. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.
  7. 形状コントロールツールから型抜き方向の追加/編集を選択します。


  8. 2次リボンの両方向型抜きオプションを選択します。


  9. Bracket設計領域を選択します。
    デフォルトの型抜き方向面が表示されます(下図参照)。


  10. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.

最適化の実行

最適化を実行するには、最適化の実行ウィンドウを開き、実行タイプと目標を選択し、実行をクリックします。

パートを最適化する前に、静的モーション解析を実行してください。(非定常解析は最適化でもサポートされますが、このチュートリアルでは動的効果は無視して静的解を使用することにします。)
  1. リボンのモーションタブをクリックします。
  2. モーション解析ツールのクイックランボタンをクリックし、パートの最適化に使用するベースラインモーション解析結果を作成するためにモデルの解析を実行します。

  3. パートの最適化アイコンにある最適化の実行 をクリックします。ブラケットは、最適化できる唯一の設計領域であるため、自動的に選択されます。

  4. 最適化の実行ウィンドウで名前をBracket_2Sym_CylCylに変更します。これは、グラウンドに接続するための円筒ジョイントを2つ持つパートの最適化であるという意味です。

  5. 最小板厚制約を0.02 mに変更します。
  6. 実行をクリックしてパートの最適化を実行します。最適化が完了すると、実行状況ウィンドウに緑色のチェックマークが表示されます。
  7. 実行状況ウィンドウで実行の名前をダブルクリックします。(M04_YBracket_run.stmodファイルを開いて結果を見ることもできます。)最適化後の形状が表示されます。

    注: デフォルトの最小板厚0.011811 mでモデルを実行すると、結果はもっとスムーズになりますが、実行にかかる時間は大幅に長くなります。
  8. 形状比較で設計領域に切換を選択して、元の設計領域を表示します。

    注: 結果ファイルを含む.stmodファイルを開いた場合、パートの最適化アイコンの最適化結果の表示ツールをクリックして形状比較を開きます。
  9. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.

結合タイプをグラウンドへの接続に変更

  1. ジョイントツールを選択します。


  2. グラフィックスウィンドウから2つの円筒ジョイントをボックス選択するか、モデルブラウザ上でCtrlキーを使用して複数選択します。


  3. マイクロダイアログ内で結合タイプを円筒からボールアンドソケットに変更します。
  4. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.

パート最適化を再度実行する

  1. パートの最適化アイコンにある最適化の実行をクリックします。


  2. ここで、アラートが表示されます。
    これは、ジョイント結合の変更を行ったため、設計領域の最適化の前に現在のモデルのモーション解析を実行する必要があることを知らせるものです。


  3. 実行ボタンを選択してモーション解析を実行します。
  4. パートの最適化アイコンにある最適化の実行をもう一度クリックします。


  5. 最適化のための設計領域Bracketを選択します。
  6. 最適化の実行ウィンドウで名前Bracket_2Sym_BallBallに変更します。
  7. 実行をクリックしてパートの最適化を実行します。
    最適化が完了すると、実行状況ウィンドウに緑色のチェックマークが表示されます。
  8. 実行状況ウィンドウで実行名をダブルクリック(またはデモブラウザからM04_YBracket_run.stmodファイルを開いて結果を表示)します。
    最適化後の新しい形状が表示されます。


  9. 形状比較の設計領域に切換を選択し、元の設計空間の表示または前に行った最適化の結果の形状などを表示します。
  10. Right-click and mouse through the check mark to exit, or double-right-click.
  11. 対称面を除いた場合の影響を確認するには:
    1. 対称面をダブルクリックし、グローバルYZ面に沿った面をクリックしてこれを無効にします。
    2. 最適化を再度実行し、1つの対称面(グローバルXY面)しか存在しない場合の形状がどのように変化したかを確認します。
  12. 重力ベクトルをメカニズムの動きと整合させた場合の影響を確認するには:
    1. 重力方向をグローバルのZ方向に変更します。
    2. 最適化を再度実行し、重力がモデルの垂直移動に沿っている場合に形状がどのように変化したかを確認します。