Altair Inspire 2019.3.1

Altair Inspireバージョン2019.3.1には、以下の新機能と機能拡張があります。

新しいPrint3Dモジュール

Inspire 2019.3.1には、新しい積層造形ソリューションが組み込まれています。Print3Dタブ上のツールを使用して、パートをプリント用に準備し、パートをプリントベッドに向きを合わせ、プリントサポートを生成し、3Dプリント対象のパートとサポートを含むファイルをエクスポートできます。また、3Dプリントプロセスのシミュレーションを実行して、変位、フォンミーゼス応力、温度、節点温度、塑性ひずみについて対象パートを解析することもできます。

3Dプリントするパートを選択して準備する
対象パートツールを使用して、3Dプリント用に準備するパートを選択し、選択したパートに材料を割り当てます。
プリンターを構成する
シミュレーションについて、所有の3Dプリンターまたはパートの印刷に使用するプリンターと同じ設定オプションを使用するように設定します。プリンターツールを使用して、複数の標準プリンターから選択するか、特定のプリンターにマッチするオプションを設定します。
対象パートの向きを合わせる
向きツールを選択して、対象パートの向きをプリントベッドに合わせます。向きをいろいろに変えると、プリント時間やサポートの必要性を減らすことができます。サポートのプレビューは、モデルを回転すると動的に更新されるため、設計ニーズと目標に応じて向きを最適化できます。方向テーブルを使用して、サポート面積、サポート体積、およびプリント時間に関するさまざまな向きを保存して比較します。
プリントサポートを生成する
サポートは、パートの固定と、印刷プロセス時にパートから熱を抽出するための両方に使用され、後で除去されます。設計目標とマニュファクチャリング目標に応じて、さまざまなタイプのサポートを使用します。Inspire Print 3Dには、サポートツールとプリファレンスの両方を使用して、サポートの形状、サイズ、間隔を設定するための多くのオプションが用意されています。
プリントするパートのスライスをプレビューする
積層造形は、パートの表面が徐々に変化する際に最良の結果を生み出します。プリンターでスライスツールを使用して生成するスライスをレビューして、1つのレイヤーから次のレイヤーへのクリティカルな変更がないことを確認します。
プリント対象のパートとサポートをエクスポートする
エクスポートツールを使用して、3Dプリント用に準備したパートとサポートを含むファイルをエクスポートします。
3Dプリント解析を実行する
解析ツールを使用して、3Dプリントプロセスシミュレーションを実行します。印刷前に過度の変形や応力、再コーティング、割れをはじめとするクリティカルな欠陥など、起こり得る問題を検出して防止するため、結果の表示、アニメーション、およびプロットを行えます。

Inspire Print3Dに関する既知の問題

以下に、Inspire Print3D 2019.3.1リリースに関する既知の問題を示します。

  • 3Dプリントモジュールを使用する場合、材料は対象パートツールのみを使用して割り当てや変更を行ってください。パートコンテキストメニューまたはプロパティエディターを使用して材料を割り当てると、代わりに、Inspire構造材料が割り当てられます。これは無視してください。
  • アセンブリ内のすべての対象パートの向きを同時に変更するには、まず、形状リボンのブーリアン和ツールを使用して、アセンブリ内のすべてのパートを単一のソリッドに結合する必要があります。
  • パートを3Dプリント用に準備する際に大きいほうのアセンブリに属するパートの向き合わせや回転を行うと、そのパートはアセンブリに対して正しい向きでなくなってしまいます。3Dプリント解析に使用するパートのインスタンスの作成と、インスタンスの向きを合わせる前に元のパートを無効にすることをお勧めします。